氷が割れてせり上がる「御神渡(おみわた)り」の出現が期待され、強い冷え込みで再び全面結氷した諏訪湖で27日、氷に複数の亀裂が確認された。御神渡りの記録、認定を担う八剣神社(諏訪市)の宮坂清宮司は「御神渡りの兆候」と期待を膨らませた。
諏訪郡下諏訪町の湖畔からは蛇行しながら沖へ延びる亀裂が見え、氷が擦れ合う音も響いた。宮坂宮司らはこの日早朝、諏訪市豊田の湖岸で厚さ2センチほどの氷を確認した。
諏訪の27日の最高気温は氷点下0・4度。4日連続で最高気温が氷点下の真冬日となった。長野地方気象台によると、28日の予想気温は最低が氷点下10度、最高が4度。その後1週間は平年並みの見込みだ。
(1月28日)
諏訪湖一夜にして全面結氷 期待ふたたび 長野日報
強い寒気が入った影響で27日の諏訪の最低気温は氷点下11・3度を記録し、最高気温も氷点下0・4度にとどまる寒い1日になった。長野地方気象台によると、最低気温が氷点下2桁まで下がったのは今季初めて。真冬日は4日連続。前日まで強風の影響で高い波に見舞われていた諏訪湖も一夜にして全面結氷した。諏訪市豊田の舟渡川河口付近で早朝の観測を続けている諏訪市の八剱神社の宮坂清宮司は「(御神渡りに)期待に胸が膨らむ」と今季2度目の全面結氷に笑顔を見せた。
ここ数日間は強い寒波が到来していたものの、上空に気圧の谷が通過した影響で強い風が吹き、水面は波立ち結氷を妨げていた。
27日朝は穏やかな天候になり、同川河口付近の氷は厚さ約2センチになった。宮坂宮司は「今季最低気温となり、それを証明するかのように全面結氷した。このような様子を見ると、もう一息だという思いになる。明日も冷え、氷が厚くなってくれることを祈っている」と話した。
強い冷え込みで結氷に期待した金子ゆかり諏訪市長も駆け付け、「期待しながらワクワクするのが御神渡りの一つの楽しみだと思う」と湖面を眺めていた。
同気象台は、冷え込みは28日まで続き、29日以降は例年並みか若干低くなるとみている。