毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




昨日からききはじめた、ロイ・グッドマンとブランデンブルク・コンソートの「Bach: The Four Orchestral Suites」(1990年録音)。アルバムには、カンタータのシンフォニアをはさみ、管弦楽組曲(序曲)が番号順に収録されていて、今日はその順どおり第2番(BWV1067)を楽しみます。第2番はフルートのための室内協奏曲という趣の曲で、グッドマンたちの録音ではレイチェル・ブラウンが優美な独奏をきかせます。

CD : CDA66701/2(hyperion)

CDA66701/2

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復活節前第8日曜日(四旬節前第2日曜日)にきくのは、モントリオール・バロックによる「軽佻浮薄なる精神の者ども」(BWV181)です。このカンタータの初演は1724年2月13日。構成はアリア、レチタティーヴォ、アリア、レチタティーヴォ、合唱曲の5曲(コラールは1曲もありません)で、編成は弦楽と通奏低音に、フルート、オーボエ、トランペット(管楽器はそれぞれ1本ずつ)です。

モントリオール・バロックの録音は2014年。指揮はエリック・ミルンズ(オルガン)、音楽監督はスージー・ナッパー(チェロ)が務めています。合唱曲は4名の歌手、オデイ・ビロドエレーヌ・ラチカフィリップ・ガーニドリュー・サンティーニが歌っており、ビロド、ガーニとサンティーニは、レチタティーヴォ、アリアも担当しています。いわゆるOVPP(OVPPによる演奏を参照)の合唱ですね。

CD : ACD2 2406(ATMA Classique)

ACD2 2406

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マリアの潔めの祝日(2月2日)にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「新しき契約の喜ばしき時」(BWV83)です。このカンタータの初演は1724年で、アルト、テノール、バスのアリア3曲に、アルトのレチタティーヴォ、コラールという全5曲からなっています。第1曲のホルンをともなうアルトのアリアは、喜ばしい気分が溢れています。鈴木たちの録音は2002年。独唱者は、ロビン・ブレイズ(カウンターテナー)、ジェイムス・ギルクリスト(テノール)、ペーター・コーイ(バス)の3人です。

CD : BIS-CD-1311(BIS Records)

BIS-CD-1311

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顕現節後第1日曜日にきくのは、ミリアム・フォイアージンガークラウス・メルテンス、そしてバッハカンタータ・イン・フォルアルベルク・アンサンブルによる「いと尊きイエス、わが憧れよ」(BWV32)です。このBWV32は1726年1月13日に初演されたカンタータ。全6曲中、第1曲から第5曲はゲオルク・クリスティアン・レームスの詩で、魂(フォイアージンガー)とイエス(メルテンス)の対話からなっています。第6曲のコラールはパウル・ゲールハルトの詩で、独唱者2名にリーア・エリーザベト・ミュラーとクレメンス・ブロイスがくわわり、4名で歌われます。第1曲はしみじみと美しいアリアで、そこでのオーボエのオブリガートはエリーザベト・グリュンマー(往年の名歌手と同名ですね)。アンサンブルの編成はヴァイオリン2名、ヴィオラ1名と通奏低音3名で、第1ヴァイオリンはレナーテ・シュタインマンです。ソースのアルバム「Bach Dialog Kantaten(バッハの対話カンタータ集)」にはこのBWV32のほか、「われは行きて汝をこがれ求む」(BWV49)とクリストフ・グラウプナーのオーボエ協奏曲も収録。録音は2023年です。

CD : CHR 77473(CHRISTOPHORUS)

CHR 77473

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これからきくのはバッハの初期のカンタータ、「深き淵より、われ汝に呼ばわる、主よ」(BWV131)です。歌詞はマルティン・ルター訳の同名詩篇130篇とバルトロメーウス・リングヴァルトのコラール「主イエス・キリスト、汝こよなき宝」。バッハ研究者アルフレート・デュルによれば、このカンタータは1707年のミュールハウゼンの大火をうけた、懺悔の礼拝のために作曲されたということです。全5曲はシンフォニアに導かれる合唱曲にはじまり、コラール付きアリオーソ、合唱曲、コラール付きアリア、合唱と続く構成。ここできくのはOVPPによるシアター・オブ・アーリー・ミュージックの胸に沁み入るような録音(2001年)。オーケストラの編成はBWV131では6名編成で、歌手はスージー・ルブラン、ダニエル・タイラー、ヤン・コボウスティーヴン・ヴァーコーの4人です。

CD : ACD2 2279(ATMA Classique)

ACD2 2279

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待降節第1日曜日にきくのは、クリストフ・シュペーリング、ダス・ノイエ・オルケスター、コールス・ムジクス・ケルンによる「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」(BWV61)です。このカンタータは1714年年12月2日の初演。第1曲はフランス風序曲に合唱をくみこんだ形式で、歌詞はマルティン・ルターの同名コラール。第6曲のコラールは、フィーリップ・ニコライの詩にもとづいています。シュペーリングの録音は2015年。独唱はリディア・トイヒャー(ソプラノ)、シャルロッテ・クヴァト(アルト)、ゼバスティアン・コールヘップ(テノール)、ラファエル・フィンガーロス(バス)と、みなドイツ語圏の歌手たちです。

CD : 88985320832(deutsche harmonia mundi)

88985320832

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三位一体節後第25日曜日にきくのは、クリストフ・シュペーリング、ダス・ノイエ・オルケスター、コールス・ムジクス・ケルンによる「汝 平和の君、主イエス・キリス」(BWV116)です。このカンタータの初演は1724年11月26日。全6曲中の第1曲と第6曲は、ヤーコプ・エーベルトの同名コラールの第1節と第7節を歌詞しており、いわゆるコラール・カンタータです。シュペーリングの録音は2018年。ピリオド・アプローチとしては、比較的大きめな合唱と管弦楽で録音に臨んでいます。

CD : 19075874862(deutsche harmonia mundi)

19075874862

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三位一体節後第22日曜日にきくのは、クリストフ・コワン指揮、ライプツィヒ・コンチェルト・ヴォカーレ、アンサンブル・バロック・ド・リモージュによる「備えて怠るな、わが霊よ」(BWV115)です。このカンタータの初演は1724年11月5日。全6曲中、第1曲と第6曲は、ヨーハン・ブルカルト・フライシュタインの全10節からなる同名コラールの第1節と第10節を歌詞としており、いわゆるコラール・カンタータということになります。コワンたちの録音は1993年。独唱者はバルバラ・シュリック、アンドレアス・ショルクリストフ・プレガルディエン、ゴットホルト・シュヴァルツ(前任のトマス・カントール)と名歌手が参加しており、シュヴァルツはライプツィヒ・コンチェルト・ヴォカーレの合唱指揮もおこなっています。

CD : E 8530(Astrée)

E 8530

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宗教改革記念日(10月31日)にきくのは、エリック・ミルンズとモントリオール・バロックによる「主なる神は日なり、盾なり」です。このカンタータは1725年10月31日に初演。合唱曲、アリア、コラール、レチタティーヴォ、アリア、コラールと全6曲からなり、一般的なカンタータの編成に、ホルンとフルートが追加(レチタティーヴォとアリアをのぞく)されています。ミルンズたちの録音は2016年。歌手はエレーヌ・ブリュマイケル・テイラーフィリップ・ガーニェジェシー・ブランバーグの4人で、独唱と合唱を担当(つまりOVPP)しています。

CD : ACD2 2407(ATMA Classique)

ACD2 2407

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三位一体節後第16日曜日にきくのは、「たれぞ知らん、わが終わりの近づけるを」(BWV27)です。同日曜日のためのカンタータは4曲が伝承されており、このブログで四半世紀は楽にまわせそうななほど録音も多く、いろいろ迷いましたが、グスタフ・レオンハルトたちによる録音(1995年)のものを選びました。独唱、合唱ともに少年(テルツ少年合唱団員)に歌わせるという、いまでは希少となったスタイルなのを評価した結果です。「たれぞ知らん、わが終わりの近づけるを」は、1726年10月6日に初演されたカンタータ。全6曲からなり、コラールにはじまりコラールでおわります(2曲は別の詩人のコラール)。

CD : SRCR 1700(SONY CLASSICAL)

SRCR 1700

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三位一体節後第14日曜日にきくのは、フィリッペ・ヘレヴェーゲ(フィリップ・ヘレヴェッヘ)たちによる「汝の怒りによりてわが肉体には全きところなく」(BWV25)です。全6曲からなるこのカンタータは、1723年8月29日に初演。楽器編成は、オーボエ2本、リコーダー3本、コルネット(ツィンク)1本、トロンボーン3本、弦楽アンサンブル、と大きめです。ヘレヴェーゲの録音は2012年。コレギウム・ヴォカーレ・ヘントの合唱は、優秀な独唱者をふくむパート3名で、管弦楽はクリスティーネ・ブッシュをリーダーとする20名で編成されており、コルネットは名手ブルース・ディッキーが吹いています。また、近藤倫代(ヴァイオリン)と北里孝浩(オーボエ)が録音に参加しています。

CD : LPH 006(PHI)

LPH 006

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三位一体節後第12日曜日にきくのは、イェスティン・デイヴィス(カウンターテナー)、ジョナサン・コーエン(指揮とチェンバロ)、そしてアルカンジェロによる「霊と心は驚き惑う」(BWV35)です。このカンタータの初演は1726年9月8日。第1部4曲、第2部3曲からなるアルト独唱のためのカンタータで、コラールもなく、合唱はまったく登場しません。第1部はコンチェルト(Concerto)、第2部はシンフォニア・プレスト(Sinfonia Presto)と、2部ともにオルガン協奏曲の楽章といった音楽ではじまります。じっさい2曲は、協奏曲からの転用とみられています。独唱のデイヴィスは1979年生まれのイギリスの歌手。独唱カンタータのBWV54、BWV82、BWV169、BWV170を録音しており、BWV54とBWV169はすでに紹介済みです。このBWV35の録音は2020年で、すぐれた歌唱をきかせてくれます。

CD : CDA68375(hyperion)

CDA68375

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今週きいているのは、ウッラ・ブンディース高田泰治の「Bach: Sechs Sonaten für Violine und obbligates Cembalo」。このアルバムから、6曲のオブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタを番号順=収録順に楽しんでおり、これからきくのはソナタ第4番(BWV1017)です。録音は2012年。ブンディースと高田、それぞれの使用楽器は、カミッロ・カミッリの1734年製ヴァイオリン、アンドレアス・ルッカースの1638年製にもとづく百瀬昭彦の2002年製チェンバロです。

CD : RK 3303(RAUMKLANG)

RK 3303

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三位一体節後第11日曜日にきくのは、ザビーヌ・ドゥヴィエル、ラファエル・ピションとピグマリオン による「わが心は血の海に漂う」(BWV199)です。このソプラノ独唱のためのカンタータは、1713年8月27日に初演されたとみられ、高度の技巧が必要とされます。そのため、ソプラノ歌手がこぞって録音しており、手持ちも豊富。三位一体節後第11日曜日には、「わが心は血の海に漂う」をきく機会がどうしても多くなります。歌っているドゥヴィエルは、1985年生まれのフランスのソプラノ歌手。録音は2020年で、ラファエル・ピションたちとの共演です。なお、録音にはヴァイオリン奏者の手塚有希子が参加しています。

CD : 190296677847(Erato)

190296677847

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マリアのエリザベト訪問の祝日(2023年は三位一体節後第4日曜日にもあたります)にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「心と口と行いと生きざまもて」(BWV147)です。このカンタータの初演は1723年7月2日。バッハの生前にも複数回上演されていますが、現在の人気は、おそらくバッハの想像以上で、50種をこえる録音があります。鈴木たちの録音は、ほぼ四半世紀まえとなる1999年。独唱は野々下由香里、ロビン・ブレイズ、ゲルト・テュルク、ペーター・コーイの4人で、この4人をふくむ合唱は17名編成です。

CD : BIS-CD-1031(BIS Records)

BIS-CD-1031

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