毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




三位一体節後第16日曜日にきくのは、「たれぞ知らん、わが終わりの近づけるを」(BWV27)です。同日曜日のためのカンタータは4曲が伝承されており、このブログで四半世紀は楽にまわせそうななほど録音も多く、いろいろ迷いましたが、グスタフ・レオンハルトたちによる録音(1995年)のものを選びました。独唱、合唱ともに少年(テルツ少年合唱団員)に歌わせるという、いまでは希少となったスタイルなのを評価した結果です。「たれぞ知らん、わが終わりの近づけるを」は、1726年10月6日に初演されたカンタータ。全6曲からなり、コラールにはじまりコラールでおわります(2曲は別の詩人のコラール)。

CD : SRCR 1700(SONY CLASSICAL)

SRCR 1700

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三位一体節後第14日曜日にきくのは、フィリッペ・ヘレヴェーゲ(フィリップ・ヘレヴェッヘ)たちによる「汝の怒りによりてわが肉体には全きところなく」(BWV25)です。全6曲からなるこのカンタータは、1723年8月29日に初演。楽器編成は、オーボエ2本、リコーダー3本、コルネット(ツィンク)1本、トロンボーン3本、弦楽アンサンブル、と大きめです。ヘレヴェーゲの録音は2012年。コレギウム・ヴォカーレ・ヘントの合唱は、優秀な独唱者をふくむパート3名で、管弦楽はクリスティーネ・ブッシュをリーダーとする20名で編成されており、コルネットは名手ブルース・ディッキーが吹いています。また、近藤倫代(ヴァイオリン)と北里孝浩(オーボエ)が録音に参加しています。

CD : LPH 006(PHI)

LPH 006

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三位一体節後第12日曜日にきくのは、イェスティン・デイヴィス(カウンターテナー)、ジョナサン・コーエン(指揮とチェンバロ)、そしてアルカンジェロによる「霊と心は驚き惑う」(BWV35)です。このカンタータの初演は1726年9月8日。第1部4曲、第2部3曲からなるアルト独唱のためのカンタータで、コラールもなく、合唱はまったく登場しません。第1部はコンチェルト(Concerto)、第2部はシンフォニア・プレスト(Sinfonia Presto)と、2部ともにオルガン協奏曲の楽章といった音楽ではじまります。じっさい2曲は、協奏曲からの転用とみられています。独唱のデイヴィスは1979年生まれのイギリスの歌手。独唱カンタータのBWV54、BWV82、BWV169、BWV170を録音しており、BWV54とBWV169はすでに紹介済みです。このBWV35の録音は2020年で、すぐれた歌唱をきかせてくれます。

CD : CDA68375(hyperion)

CDA68375

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今週きいているのは、ウッラ・ブンディース高田泰治の「Bach: Sechs Sonaten für Violine und obbligates Cembalo」。このアルバムから、6曲のオブリガート・チェンバロとヴァイオリンのためのソナタを番号順=収録順に楽しんでおり、これからきくのはソナタ第4番(BWV1017)です。録音は2012年。ブンディースと高田、それぞれの使用楽器は、カミッロ・カミッリの1734年製ヴァイオリン、アンドレアス・ルッカースの1638年製にもとづく百瀬昭彦の2002年製チェンバロです。

CD : RK 3303(RAUMKLANG)

RK 3303

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三位一体節後第11日曜日にきくのは、ザビーヌ・ドゥヴィエル、ラファエル・ピションとピグマリオン による「わが心は血の海に漂う」(BWV199)です。このソプラノ独唱のためのカンタータは、1713年8月27日に初演されたとみられ、高度の技巧が必要とされます。そのため、ソプラノ歌手がこぞって録音しており、手持ちも豊富。三位一体節後第11日曜日には、「わが心は血の海に漂う」をきく機会がどうしても多くなります。歌っているドゥヴィエルは、1985年生まれのフランスのソプラノ歌手。録音は2020年で、ラファエル・ピションたちとの共演です。なお、録音にはヴァイオリン奏者の手塚有希子が参加しています。

CD : 190296677847(Erato)

190296677847

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マリアのエリザベト訪問の祝日(2023年は三位一体節後第4日曜日にもあたります)にきくのは、鈴木雅明とバッハ・コレギウム・ジャパンによる「心と口と行いと生きざまもて」(BWV147)です。このカンタータの初演は1723年7月2日。バッハの生前にも複数回上演されていますが、現在の人気は、おそらくバッハの想像以上で、50種をこえる録音があります。鈴木たちの録音は、ほぼ四半世紀まえとなる1999年。独唱は野々下由香里、ロビン・ブレイズ、ゲルト・テュルク、ペーター・コーイの4人で、この4人をふくむ合唱は17名編成です。

CD : BIS-CD-1031(BIS Records)

BIS-CD-1031

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三位一体節後第2日曜日にきくのは、ローランド・ウィルソンたちによる「ああ神よ、天よりみそなわし」(BWV2)です。このカンタータは1724年6月18日に初演。いわゆるコラール・カンタータで、ウィルソンのアルバム表題に、「Luther-Kantaten」とあるように、マルティン・ルターの同名コラールにもとづいています。アルバムの録音は2012年。管弦楽と合唱はムジカ・フィアタおよびラ・カペッラ・ドゥカーレで、ラ・カペッラ・ドゥカーレは独唱も担当する4名の歌手とオルガンという編成です。

CD : 88725468032(deutsche harmonia mundi)

88725468032

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三位一体節後第1日曜日にきくのは、フィリッペ・ヘレヴェーゲ(フィリップ・ヘレヴェッヘ)たちによる「飢えたる者に汝のパンを分かち与えよ」(BWV39)です。このカンタータは1726年6月23日に初演。2部全7曲からなり、合唱からはじまる第1部は3曲、第2番はコラールでとじられる4曲という構成です。ヘレヴェーゲたちの録音は1991年。アニエス・メロン、チャールズ・ブレット、ペーター・コーイと、コレギウム・ヴォカーレ・ヘントとの録音です。

CD : 7243 5 62025 2 8(Virgin classics )

7243 5 62025 2 8

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三位一体の日曜日にきくのは、ジョン・エリオット・ガーディナーとイングリッシュ・バロック・ソロイスツによる「こよなく待ちこがれし喜びの祝い」(1723年11月2日初演)です。ガーディナーたちはチャールズ3世の戴冠式にも招待され、戴冠式の直前にバッハのマニフィカト(一部)、クリスマス・オラトリオ(一部)などを演奏していました。戴冠式でもそうでしたが、近年、ますます演奏の躍動感が顕著になってます。このカンタータの録音(2000年)でも、いまほどではないですが、キビキビした演奏をきくことができます。なお、独唱者はルース・ホールトン、ポール・アグニュー、ピーター・ハーヴェイです。

CD : SDG 138(SDG)

SDG 138

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ゴールデンウィーク最終日、復活節後第4日曜日にきくのは、シギスヴァルト・クイケンとラ・プティット・バンドによる「わが去るは汝らの益なり」です。このBWV108は1725年4月29日に初演されたカンタータで、アリア(バス)、アリア(テノール)、レチタティーヴォ(テノール)、合唱、アリア(アルト)、コラールという6曲からなります。クイケンはこれをいつものように、パート1名による合唱(OVPP)で録音しています。4人の歌手はシーリ・ソーンヒル、ペトラ・ノスカイオヴァ、クリストフ・ゲンツ、ヤン・ファン・デル・クラッベン。録音は2008年です。

CD : ACC 25310(ACCENT)

ACC 25310

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復活節後第3日曜日にきくのは、フィリッペ・ヘレヴェーゲ(フィリップ・ヘレヴェッヘ)たちによる「汝らは泣き叫び」(BWV103)です。このカンタータの初演は1725年4月22日。全6曲は、合唱とアリオーソ、レチタティーヴォ、アリア、レチタティーヴォ、アリア、コラールで、2曲のアリアのオブリガート楽器は多彩です(オーボエ・ダモレーの北里孝浩が参加)。合唱とアリオーソでは、リコーダー(フラウト・ピッコロ)が活躍し、これを吹いているのはヤン・ファン・フーケです。合唱はパート3名(独唱者をふくむ)で、計12名。録音は2016年です。

CD : LPH 027(PHI)

LPH 027

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復活節第3日にきくのは、ゲオルク・ニグルたちによる「平安 汝にあれ」(BWV158)です。このカンタータ(全4曲)の初演については諸説ありますが、ジョシュア・リフキンは1727年、あるいは1728年を示唆しています。ニグルたちのカンタータは「Bach Privat(The Private Bach)」に収録されたもので、録音は2015年および2016年。共演しているのは、ヴァイオリンのペトラ・ミュレヤンス、チェロのロエル・ディールティエンス、チェンバロのアンドレアス・シュタイアー(プログラムのコーディネーター)で、終曲のコラールではバスのニグルのほか、ソプラノのアンナ・ルツィア・リヒターが参加し、これにヴァイオリンと通奏低音という編成でコラールを演奏しています。

CD : Alpha 241(Alpha)

Alpha 241

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復活節第2日にきくのは、ジョン・エリオット・ガーディナーたちによる「われらと共に留まりたまえ」(BWV6)です。「われらと共に」は、1725年4月2日、つまり昨日にきいた「復活節オラトリオ」の翌日に初演されたカンタータ。ガーディナーにはSDG(Soli DEo Gloria)で同カンタータの録音を2000年におこなっていますが、そちらは2008年にきいています。これからきくのはArchiv Produktionでの1999年の録音。モンテヴェルディ合唱団、イングリッシュ・バロック・ソロイスツとの共演は両者共通ですが、独唱者はすべて異なっています。

CD : 463 580-2(ARCHIV PRODUKTION)

463 580-2

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これからきくのは、コラール「おお人よ、汝の大いなる罪を嘆け」です。このBWV622は「オルガン小曲集」に所収された、受難節のためのコラール。ここではエミリオ・モレーノの編曲で、ヴィオラ・ダ・ブラッチョ(モレーノ)とチェンバロの(アーロン・ザピコ)のデュオでききます。使用楽器はモレーノがジンペルトゥス・ニッゲルの1751年製、ザピコがラファエル・マリファンの2010年製(ヨハネス・ルッカースの1616年製にもとづく)です。

CD : GCD 920316(Glossa Platinum)

GCD 920316

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棕櫚の日曜日にきくのは、フィリップ・ピエルロとリチェルカール・コンソートによる「天の王よ、汝を迎えまつらん」(BWV182)です。BWV182は1714年3月25日に初演。その後もヴァイマール、ライプツィヒでいくどか再演されています(伝承された同日曜日のためのカンタータはこれのみです)。ピエルロたちの録音は2007年。録音にあたっての編成はOVPPです。OVPPについては「OVPPによる演奏」を。

CD : MIR 057(MIRARE)

MIR 057

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