今週のバッハは、サーストン・ダートの「フランス組曲集」(DECCA 482 9398)を番号順に楽しんできました。トーマス・ゴフ製作のクラヴィコードを弾いての録音で、この楽器による全曲録音はめずらしく、いまでも貴重な録音といえます。また、ダートのアルバムには、クラヴィコードのほかにもめずらしい選択があり、それがくり返しの省略です。くり返し省略については評価が分かれるところですが、そのためにCD1枚に全曲が収録されています。これからきくホ長調の第6番ももちろんくり返しは省かれていて、10分を切る演奏時間です。