それもいいけど、ナゼ今すぐ簡単にできる再発予防策を取らないのか、取らなかったのか?(ガチンコで苦労した力士なら劇的な効果があがる簡単な方法がすぐわかるはずだ)
日本人なら、まわしが緩んでいたのはみんな知っていたのでは?
でなきゃガチンコという相撲隠語がこうもひろく知られるわけがないのではないか。
今頃声高に叫んでいる人は、まずそのことを考えるべき。もはやこれは日本社会の問題ではないかとすら思えるのだが、
お昼のワイドショーで紹介されていた。本 ↓
ヤバい経済学 [増補改訂版] スティーヴン・レヴィット (著), スティーヴン・ダブナー (著), 望月 衛 (翻訳) 出版社/著者からの内容紹介 銃とプール、危ないのはどっち? |
全米で100万部超のベストセラーとなったこの本では、膨大な量のデータ分析から、相撲に八百長なんかないとはとても言い張れないと結論づけている。
7-7のA力士が、8-6のB力士に勝つ割合は8割だが、
過去のAとBのそれ以外(Aの勝ち越しのかからない)の対戦では、5割弱となる。「あとがないから気合が入った」では説明できない。
全力士の一割ほどをしめる幕内と十両を会わせてやく70名の関取とその下の幕下以下の力士の待遇が極端に違うということは、このブログでも何度か指摘したが、八百長相撲のはびこる背景には、この問題が大きく横たわっていることは疑いない。
月にして約100万円以上と7万円以下の基本的収入の差のほかにも、理不尽とも思えるさまざまな待遇の差がある。
そこで、一度天国を味わった関取たちの一部で保身のための相互扶助として合意の上での星のやり取りが行なわれるというわけだ。
日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)も現役時代ガチンコをつらぬき、大関を陥落した経験を持ち、弟子にも厳しく指導していることで知られている。
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ガチンコをつらぬけば、無気力仲間にけむたがられるだけではない、勢い怪我をするリスクも増えるのである。
ガチンコをつらぬき、怪我などで番付けを下げ、現在も幕下で長年苦労をしている力士を知っている。
彼は、数年前に新入幕を果たし、その場所、首の痛みに耐え7勝をあげながら惜しくも負け越した。
当時幕の内最軽量ながら、立ち合いの変化すらも潔しとせず大きな相手にも真っ向勝負を挑む彼の相撲は館内から連日大きな声援があった。
その後、怪我の回復は思い通りにいかず、番付けは十両に落ちても止まることなく下がり続け、現在幕下で関取復帰をめさしている。
3月①②③④⑤ ⑥●⑦⑧⑨ ●⑩⑪●⑫東4枚目(十両優勝)
5月●①●●● ●●②③④ ⑤●⑥●⑦ 西前頭12枚目(新入幕)
7月●①●●● ②●●●● ●●●●● 西前頭12枚目
9月 ●①②□④ ●●●●● ⑤●●●⑥ 西十両5枚目
11月 ●①●●● ●②③④⑤ ●●●⑥● 東十両9枚目
あのとき、もし一番でも星を(買って)勝っていたら、その後の展開も大きく変わっていたはず。
収入にも相当な差ができただろう。もちろん彼はガチンコを通した。
幕内に上がっても「初心をわすれないため」とタオルも自分で持って土俵に入る彼のすがたは放送でも紹介され、基本に忠実な土俵上での所作もアップで紹介されたのだった。
昨今のニュースを見るにつけ、幕下での彼の土俵がすがすがしく思い出される。
他にもそのような力士が大勢いる。苦労を克服して再び大銀杏で土俵にあがってきた力士に対し、館内から大きな声援がおこる。それを見るのも大相撲の楽しみのひとつである。