三條辺りを散策した後、平安神宮へとタクシーに乗った。
今日の町並みを行くうちにふと思い出した。
いつか、ブログで読んだ 「たそがれオヤジさん」の記事だ。「したたり」という和菓子のことだ。
それを読んだ時に、京都にいく機会があったら買って来ようと思って、ネット検索をし、地図でも確かめていた。しかし、今回出かける時にはすっかり忘れてしまっていた。
プリントをして持って行く積りだったので、場所もお店の名前も記憶にはない。ただお菓子の名前が「したたり」という珍しい名だったこと、店名に、亀の文字のあったことだけは、思い出すことが出来た。
タクシーの中でそのことを話すと、ドライバーさんも知らないとの事。
当たり前だ。もっとちゃんと用意してくればいい、今度の機会にしようと、その話は打ち切った。
ところが、途中その日振り込まなければならない所用があって、銀行に立ち寄ってもらった、暫くの時間の後、
「お客さん、分かりましたから、ご案内しましょう。一方通行のところがあるので、少し回り道でもいいですか?」
なんと、なんと!銀行待ちの間に、あちこち電話をして尋ねてくれていたのだ。私の乏しい記憶の一つ一つを拾いながら~~~
このようにして手に入った、「したたれ」は 黒砂糖の甘味が、昔懐かしい水羊羹。本当に口から喉にしたたるような感じであった。
あの ドライバーさんの親切が身に沁みて、なおさら美味しいものとなった。ドライバーさんの会社は、「MKタクシー」だった。降りる時、座席前のポケットにあった『MK新聞』を頂いてきた。