お天気も良い。体調もいい。昨日の洞川行きの疲れも、持ち越していない。
テレビで昨夜見た、曽爾高原に行くことに決めた。
背丈を越すススキの間の爪先上がりの坂を登ると、そこは、見渡す限りすすきに覆われた銀色の世界だ。
遊歩道が幾筋もあり、すすきと一体になる優しい配慮が、この高原を、こんなに美しいものにしているのだと思う。
風が吹く度に、一斉に揺れるすすきの穂は、太陽の光で、白くなったり、銀色になったりまた褐色にも変わり、波打つ海原のようである
かなりの人が、このすすきの中の散策を楽しんでいるのだろうが、全く騒音がなく、行きかう人に初めて気づき、譲り合う挨拶が、すすきの中に吸収されていく。
私も、友人も、殆ど無口で、すすきに包まれた、自然の中、瞬時に変わる、穂の動きに、見取れていた。
夕日待ちをしていると言うカメラの列の中の一人に、夕日に光る、すすきの魅力に取り付かれた話を、聞き、そんな場面に遭遇できない残念さをちょっぴり持って、曽爾高原を去ることにした