思いがけないハプニングから、宇陀市宇陀地区の森野旧薬園に、案内していただいた。
忙しい尾上先生のスケジュールの空いた日と、私の仕事が一段落する見通しの付くのが23日ということで設定していただいて、葛城山のカタクリの花を期待しての予定だった。
待ち合わせ場所の近鉄御所駅で、ロープウエイの点検のため終日運休であることが分かった。
「どこか良いところはないかなぁ・・・」思案してくださった末、宇陀市の森野薬草園へと行き先の決定。
宇陀市は又兵衛桜で何度も行っているので行動半径内のドライブである。
森野旧薬園は初めてなので俄然興味が湧いてきた。
|
先生のご好意で葛の製造過程を見ることができた。
乳濁食の葛が流水の中で攪拌し、それを沈殿させることを繰り返しながら、純粋な葛の澱粉だけがポリ樽の底に沈殿したのを取り出して、乾燥させていく。
乾燥も底の浅い木のもろぶたのような箱に並べて天日によってするのだろうか。
乾燥の過程は見ることができなかったのだが、左4枚目の画像がそのためのものだと思う。
ここでは、葛の根の澱粉だけなので、「本葛」と呼ぶそうである。
この伝統工法を長年見守り続けているような、楓の大樹の若葉の縁取りの赤い色が、離れてみるとまるで花のように美しかった。