カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

大神神社のささゆり園

2012年06月14日 | ☆ ふるさと・大和

大神神社とささゆりについて、古事記に記されていることを、ごくかいつまんで記してみます。
神武天皇以外の神様や、姫神様の名前は省略します。
『古代の三輪山の麓、狭井川のほとりに、後に神武天皇のお妃になるお姫様がが住んでいました。
この狭井川の畔はささゆりが咲き匂う美しい所でした。

お姫様は奈良市最古の神社である率川神社にお祀りされ、毎年6月17日の三枝祭りでは、姫神様にお喜び頂くために酒壺や酒樽を三輪山のささゆりで飾り、巫女はささゆりを手に優雅に神楽を舞います。』

ささゆりは大神神社にとって大層ゆかりがあり、ご神花として大切にされています。


先ず拝殿に参拝しました。
大神神社は、三輪山がご神体ですので、本殿はなく拝殿から三輪山を拝みます。


案内にしたがってささゆり周遊路に足を踏み入れました。


緑の中に楚々とした淡いピンクと白いささゆりが、園内の斜面のあちこちに浮かびあがるように咲いています。
約2000株の花が、ここで育てられているそうです。


ささゆりは日本にだけ生息するユリの原種です。

中部、近畿、四国と一部の九州に自生していますが、近年里山の自然環境の変化や乱獲で激変して野山に見られなくなってきています。

うつむき加減に咲く姿は穢れのない少女のように見えます。

大神神社では、豊年講のメンバーの人が中心となって、10数年前からささゆりを育てることに、力を注いでおられます。

        

ささゆり開花の生育期間のパンフレットを頂いたのを見ますと、種子から開花までに6年の歳月が掛かるのに驚きました。
今ここで私が見ている綺麗な花は、地下発芽をしてから、生育 休眠を3回繰り返しながら、6年目の五~六月にやっと開花した花なのです。


ユリの命の成長とそれを育成する人たちの合作で、この花に出会えた喜びをしっかり心に留めました。
         6月11日撮影
コメント (2)
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