紫陽花の花の色がまだ十分来ていなかった頃に、矢田寺にお参りした。その後 日々の記事に追われて、忘れるというのではなかったが、UPの機会を逃していた。
お地蔵様が、「私たちを忘れないで」と呼びかけてくださったような気がする。
大和郡山市矢田山金剛山寺、通称矢田寺は矢田丘陵の中心にあり日本最古といわれる延命地蔵菩薩をお祀りしてある。この地が万葉の昔から文書に「矢田寺」という名称が使われていると、しおりに記されている。
この数多い石段を上ったのは猛暑に見舞われた日だった。
息を整えながらゆっくりと登っていくと、境内では咲き始めた紫陽花が待っていてくれて、やはりお参りしてよかったとほっとするひと時である。
伝説の味噌なめ地蔵様も穏やかなお顔で、待っていてくださる。昔は各家でお味噌を作っていたため、美味しいお味噌を作れるようにお地蔵様の伝説に頼って、お味噌をなめてもらい美味しいお味噌を作れるようにお願いしたそうだが、今はどんなことをお願いしているのだろうかとふと思う。
色鮮やかな美しい紫陽花の、花びらの一つ一つにお地蔵様の救済の恵み心が込められていると、栞を読み取っているとそのように見える紫陽花の花が、どの花も暖かく優しく語りかけてくれるような気がしてくる。
暫く紫陽花のころにお参りするのが遠のいていたが、裏山(地蔵山)にはもみじの頃、ブログ友さんのご案内で、四国八十八ヵ所の石仏参拝登山を何度かさせていただいている。そのお参り口の矢印を目にして、霊場に続く道を暫く眺めていた。
石段は上る時より降りるときのほうが、注意しないとうっかり踏み外したり躓いたりしたら大変だと、最近特にそう思うようになった。
今頃は花の一番美しいときを、お地蔵様のご加護と共に、矢田寺では華やいで多くの人を迎えていらっしゃるだろうと思いつつ、お地蔵様と少し早すぎた花の時期を今頃になって纏めている。そんな私をお地蔵様は受け入れてくださるかしらなんて思いながら・・・・。
「おんかかかびさんまえいそわか」