25日土曜日の夜明け前の東の空は、高見山辺りが一番明るく焼けていた。洞川にごろごろ水を汲みに行くことになっていたので、お天気が気になっていたのでほっとした。
採水場のライブカメラには、かなりの積雪があるのは承知していたが、もうすぐ洞川の温泉街が見えるというところの道路わきには除雪した雪が道路の幅を狭くしていた。
洞川地区に入ると轍の部分だけが踏みしめた二本の線になり対行車が来ると、道幅の広いところで、どちらかがまっていなければならなくなった。地元の人の車は親切で、はるか向こうに見えていても広いところで待っていてくれるのはありがたかった。
面不動下の駐車場で、チェーンを装着してやっと安心した。
採水場に行くには何本かの赤い橋が架かっているので、車の通れる橋まで戻って旅館街の通りへ出た。
町並みを過ぎるとすっかり雪国に来たような積雪だ。轍の跡は圧雪されているが車に踏みしめられていない所では、車の下が雪に触れて「ザ・ザ・ザ・」と音がするので不安だった。
採水場についた時は3台くらいしか車がなかったが、1時間ばかりかかって採水しているうちに、どんどん車が入ってくる。県外ナンバーの車が多い。きっと「お天気待ち」 「晴れ待ち」の私たちと同じように、大雪でない日を待っていたに違いない。 天気予報では、この日の夕方から雨が降り日曜日も雨とのことだったので、山では雪になることを思って、この日の採水が一番良い条件でここにこれるのをみんな同じように考えていたみたいだ。
龍泉寺の雪景色も見て帰りたかったのだが、採水に時間が掛かったのとお昼過ぎになってお腹が空いてきたので、帰りを急いだ。
温泉街の道路も、ずっとこのような雪道である。
虻トンネルの手前の、観音峯山登山口休憩所の広場でチェーンをはずした。ここの駐車場にはバスが停まっていたので、この吊橋を渡って観音峯山までの雪山登山の人がいるのだろうかと、美しい雪景色の中を登山する元気な人もいるのだなぁと、この橋から向こうへは雪のあるときなどとてもいく勇気のない歳になったことを痛感する。
3家庭分のタンクを、取りあえず降ろして取りに来てくれるまで預かっておくことになっている。
今度水がなくなる頃には、もう雪の心配もなくなっているだろうと思う。
命の水がタンクにあることは大きな安心となり自然の恵みと、この日一緒に採水に行ってくれた友人に心から感謝している。