カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

鉄塔でスタンバイ

2006年09月21日 | ☆季節

動力機械の音が朝から裏で賑やかに聞こえる。
窓を開けると稲刈り機が向こうの田圃に向かって動いている。
稲刈り日和の晴天だ。
きっと今日は仕事が運びそうだとゆっくり動いて行く機械を見送った。




直ぐ裏の田の稲刈りはまだしていない。
きっと、休日になるのだろう。

夕方畦道を辿っていくと、稲刈りの終わった田が、2枚見えた。

朝、コンバインが行った先はここだったのかと、稲の匂いの残った田を眺めていると、頭の上でけたたましいほどの雀の鳴き声がした。




落ち穂拾いの雀たちが、鉄塔に集結している。

しかし激しく鳴き声をあげているだけで下には下りてこない。

一斉に飛び立ったかと見ている間に、みんなまた戻ってくる。

私が居るから下りてこないのかと思い、家に戻った。

「安心して下りておいでよ」

そう思いながら、窓から鉄塔を眺めていたが、やはり、飛び去っては戻り、同じ動作の繰り返しだ。




原因はこれだった。

まだ稲刈りの済んでいない向かい側の田で、キラキラテープと、ペットボトルのカラカラが、折からの風に吹かれて、ヒラヒラと大きく揺れ、ガラガラと音を立てて回っている。

スタンバイした雀たちの用心深さが、着地を妨げているのだった。

鉄塔の周りのどの田の稲刈りが済むまで、雀たちのスタンバイは続くのだ。

「早く、レッツ ゴー できると良いね。」



コメント (14)
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萩満開の九品寺庭園

2006年09月20日 | ☆ ふるさと・大和



葛城古道にある九品寺の庭園である。
千体仏を見た後、庭園に足を踏み入れた。
手入れの行届いた庭園の遣り水が小さな滝を落ちる音だけが耳に入る静かな庭は、萩の花が満開の時を迎えている。

赤い萩は、緑の葉と共に朧に見える。

華やかよりも秘めた美しさを感じる花である。
万葉集に一番多く詠まれている花は、萩である。
古代の人に愛された花としての雰囲気を持つのだろう。



GIFアニメ・庭園散策・6画像


万葉集から、萩を詠んだ詠一首を選んだ

見まく欲りわが待ち恋ひし秋萩は枝もしみみに花咲きにけり〈巻10.2124〉

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白い萩

2006年09月19日 | ☆季節

所用で行った近くの家の庭に、白い萩の花がこぼれんばかりに咲き乱れていた。

萩について「季節の花300」で名前の由来について、面白い記述を見つけたので、一部抜粋させていただいた。

・地上部は一部を残して枯死するため、毎年新しい
芽を出すことから「はえぎ(生え芽)」となり、しだいに「はぎ」に変化した。

・あんこのおもちに「ぼたもち」と「おはぎ」が あるが、じつは同じものです。

◆春のお彼岸 に供えるのは、春を代表する花の「牡丹(ぼたん)」にちなんで 「牡丹餅」→「ぼたんもち」→「ぼたもち」と 呼ばれれる。


◆秋のお彼岸 に供えるのは、秋を代表する花の「萩」にちなんで「萩餅」→「御萩餅」→「御萩(おはぎ)」と 呼ばれるようになった。



GIFアニメ3画像

見事に咲いた白い萩が、庭の一角で、秋を楽しませてくれる。
下から見上げた空にうろこ雲が、萩の花を空にふ~~と大きくして浮かばせたようである。


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彼岸花とお地蔵さん

2006年09月18日 | ☆ ふるさと・大和



午前中快晴となった昨日,御所市の九品寺(くほんじ)に出かけた。

本堂横から裏手の山に沿って、大小さまざまのお地蔵さんが佇む。


我が家の裏の田の畦にはまだ咲いていない彼岸花だが、ここでは予想どうりお地蔵さんに寄り添うように咲いていた。



GIFアニメ7画像


山門から本堂までの石段脇の小さい小川の水量が多く、懐かしいような川音を聞きながら、木洩れ日の中に何本かの彼岸花を見る。
濃い緑の叢の中の真っ赤な彩が際立つ。

やはりお地蔵さんには彼岸花がよく似合う。

頂上の千体佛の群像は、いつ訪れても圧倒される。

涎掛けのさまざまな彩が、寂しいはずの山の中に、賑やかさをかもしだしている。

コメント (10)
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夜景の見えるパーキングエリア

2006年09月17日 | ★ 日々の呟き


阪神高速道路湾岸線・泉大津パーキングエリアの5階の連絡通路を海側に渡る。
エレベーターで11階のパノラマルームに上ることが出来る。

西に向かった場所から入陽を眺めた。




空を茜色に染めて海に入ろうとする太陽が次第に下がっていくのを待った。
眺めているうちに、視野の中に無数の黒い点々が入ってきた。
ガラス越しにカメラの画面を見ているので、最初は、細かい虫かと思ったが、カメラから目を離して窓の外を見ると、鳥の群れであることが分かった。
何の鳥か分からないが、昼と夜の間の最後の飛翔の乱舞のようである。

やがて鳥の群れは姿を消し太陽の入ったのは淡路島の影だった。

外が暗くなるにつれ、パノラマルームの中の燈がガラスに映りカメラにも入る。
場所を変えながら室内の燈の入らない場所に移動する。
高速道路の光の帯と、町の明かりが次第に濃くなっていく。

すっかり夜になった和歌山方面へ走る高速道路の明かりの美しさに見入った。

「夜景の見える高速道路」といつかテレビで紹介していたので、是非行って見たかったのが実現した。
2時間余りの夕べから夜へのパノラマだった。

コメント (12)
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