お湯の国 日本

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時には母のない子のように(寺山修司記念館)

2015年03月25日 |   ✑文学逍遥 紀行

映像:寺山修司記念館の常設展示・秘密の机上に投影された歌詞

天井桟敷女優のカルメンマキが歌って大ヒットした曲。
深夜のラジオからこの曲が流れると思わず涙した青春。
寺山修司作詞、のちのパートナーとなる田中美知作曲。

歌詞:
   『時には母の ない子の様に
    黙って海を みつめて居たい

    時には母の ない子の様に
    ひとりで旅に でてみたい

    だけど心は すぐかわる
    母のない こになったなら
    だれにも愛を はなせない
…』

解説:この、どうしようもないやるせない詩と曲と歌、多くの人々の青春に、影を投げ掛けた
ヒット曲この年になって漸く気がついた。寺山修司のマザコンというか母と子の悲しくも切な
い関係。寺山は東京に母を招いてから地獄の様な日が続く。結婚は許してもらえず、新婚の夜
に外から石を投げられたり壮絶な親子愛だった。それでも母を傷つけまいとした寺山の哀しみ。
寺山を取り巻く女性…母、妻、愛人。そして夭折。それらは寺山修司の才能を阻害するもので
ない。人を愛し、いたわり、信じ駆け抜けた天才。この様にいつの世も芸術家には悲劇がある

参照寺山修司文学碑(青森県三沢市寺山修司記念館敷地内)

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