≪ 鑑賞速報🎦天気の子 (コミックス・ウェーブ・フィルム 配給東宝:TOHOシネマズ) 2019.8.12 ≫
記録:2019.10.3付東奥日報・・・観客1000万人、興行収入133億円
新海誠監督の第二弾。筆者はなるべく時流に流されない映画鑑賞を心掛けているが、第一作の
あまりも衝撃的な展開のアニメ大作に押されて今日鑑賞した。レインドロップのアクアブルー
な映像に惹きこまれたのは当然だが、何か物足りない・・第二作目の難しさだろうか?いや、そ
れは結末の思料不足による物語の不完全燃焼かな。東京の地形は江戸時代に都心は海の底とい
う事実と「天気(雨・洪水)」の因果で結論付けているがエンデングは明日への展望がない。私達
人類はいま大きな過ちを犯しつつある。・・・それは繁栄の対価として負の遺産「異常気象」だ。
そこまで筋が進展すれば新たな感動と希望を惹き起こせる。未だ若い監督の成長を期待したい。
記憶:作品の場面はまたもや東京都心が微細に描き込まれている。筆者も良く目にするドコモ
ビルやメインの廃墟ビル(8月に解体作業開始)、主人公が走り抜ける山の手線路・・・・。
実は、筆者も在京時代、終電で電車がなくなり、新小岩から錦糸町まで線路を伝って帰
った事がある。当時は、線路に入るのはそんなに難しいことではなかったのだ。反省!
参照#①第一作アニメ「君の名は」 ②東京都心ドコモビルの景観(南新宿~代々木界隈)
(静岡県温泉探査・修善寺温泉 筥湯2019.5.24)
いよいよ修善寺温泉入湯。ここ筥湯は二回目の入湯だが、本ブログで初登場なので
初源泉としてカウント、もう15年も前の初入湯。今回、入湯して驚いたのは循環・
塩素投入ながら入浴感は実に心地よいこと。源泉志向にあって温泉管理が向上した。
【Data】単純温泉 60.8 ℃ pH8.7 源泉:修善寺温泉第一貯湯槽初源泉1,041湯目)
浴感:本文も触れたが微かにオーバーフローも確認、湯造りは従前に比較にならな
いほど進化した。伊豆半島の名湯を十分に堪能できたのは嬉しいことだった。
近年著名な温泉地では明治・大正の草創期の浴場スタイルを忠実に再現して
地域に伝承する温泉文化を守ろうとする山代、草津温泉などの動きが目立つ。
文学:修善寺温泉も湯河原温泉同様に多くの文人が集う温泉地であった。その中で
もこの地で人生の開眼をした夏目漱石を取り上げたい。漱石の一生は温泉地
と持病と、文学といった感がある。そうした中で、とうとう「則天去私」と
いう人生観に達したのだ。代表作「それから」に『賽を投げる以上は、天の
法則通りになるより外に仕方はなかった』と記述・その心は、小さな私を去
って自然の導きに従うということであり、その後、胃潰瘍で49歳の命を絶つ。
参考:本物の名湯ベスト100 (講談社現代新書:石川理夫著)記載修善寺温泉43位
参照 # ①山代温泉古総湯(石川県) ②草津温泉御座之湯(群馬県)
③ 静岡県 温泉地 データ・ベース
速報・日本の火祭:五所川原立佞武多『かぐや』 令和元年(2019.8.4) 完
五所川原立佞武多令和元年。今日の目的は新しい創作立佞武多『かぐや』。2016取材の
「出雲の阿国」の感動をもう一度味わいたい一心だった。しかし素晴らしくはあるが『出
雲の阿国』を越えるものではなかった。構図、色使い、面の完成度はやはり出雲の阿国。
( ↑『かぐや』のメイン・かぐや姫の上半身部分)
記録:かぐや姫は日本最初の物語「竹取物語」からの題材とされ、このシーンはかぐや姫
が月へ帰還するシーン。立佞武多は高さ23m、19t、毎年一台造られ、一台解体。
令和元年の五所川原立佞武多には沿道に129万人の観客が詰めかけた(祭本部発表)。
参照#筆者が立佞武多のスケールに加え作品の完成度で感動した2016年製作『出雲の阿国』
運行:「かぐや」の他に二つの巨大立佞武多含中小16台の立佞武多等が練り歩いた。
昇天:大型立佞武多は3年で破却される。「かぐや」も三年運行し、一年間立佞武多の館に
展示後、五年目の七夕の夜、役目を終え天ノ川へ昇天してしまった。一年に一度の
立佞武多作成の宿命。
緊急声明。この度、日本の温泉、湯治文化を代表する草津町で古くからの温泉利用法である
千代の湯と地蔵湯の『時間湯』・『湯長制度』を廃止し、無料で42℃調整の共同浴場に転換
する方向にある。草津町には共同浴場、公共の湯、民間の施設多数ある中、何故貴重な時間
湯を維持してきた千代の湯、地蔵の湯を他の施設と同様にするのか理解できない部分がある。
どんな背景があったかは問題ではない。今般、草津町当局が古来の時間湯、湯長制度の廃止
を決定した事に対し、日本の伝統的温泉文化を守る立場から以下の意見・要請を提示をする。
2019年 令和元年 8月10日 温泉地活性化研究会
一.高温泉が危険だからといって廃止するのは、温泉が生業の町にとってなんら行政努力
をしないと思われかねない。危険があるのであればその要因を突き止め、安全な利用
を図るのが本来ではないか。何もしないという姿勢を疑われないようにすべきである。
一.草津温泉を頼り、草津温泉に感謝し、草津温泉を愛するものが一人でもいたならば、
この人たちの納める浄財的入浴税等をたとえ一円でも収納している行政はこの人達が
希望する時間湯(源泉浴、湯長制)の自由を守るこそすれ奪ってはならず、奪う権利もない。
一.現在、行われている草津温泉観光名物「湯もみ」に関する様々な文化について、今般
の時間湯、湯長制度廃止に関わり、その文化を、否、草津温泉の歴史そのものを根本
から否定することにつながる。即ち、町が築きあげた温泉に関するすべてが失われる。
一.一般の観光客や、最近増加しているアジア系の観光客が時間湯の千代の湯や地蔵湯に
入れるようにという配慮がもしあるならば、それは当たらない。温泉を頼りに来る人
は時間湯、観光や興味本位は大滝乃湯、御座之湯、その他共同浴場と使い分けすべき。
一.温泉は地球の素敵な贈り物。草津町はその恩恵をこれまで享受してきた筈。今般一部
の危惧する意見をもとに、草津温泉でしか体現できない『時間湯(湯長制)』を廃止
するならば、『時間湯(湯長制)』を存続懇願する方々の地球の恵みを享受する権利を
阻害しないように、公的資産である温泉資源を供給する方策等の検討を強く要請する。
参照#日本温泉地域学会の「意見表明文」
以 上
≪速報・日本の火祭:五所川原立佞武多えぶり太鼓 令和元年の出陣≫
薄暮午後七時。奥津軽五所川原立佞武多のはじまりは、衝撃的だった。
ダダーン、ダダーンと、打ち下ろすバチに縦二連大太鼓の山車が唸る
立佞武多の「静」と囃方の「動」。真夏の夜の星雲が火祭りでじゃわめぐ。
現地では『忠孝太鼓』と呼ばれている。津軽には巨大な弘前のじょっぱり太鼓
や、黒石のもつけ太鼓がある。大太鼓単体では負けるが山車としては津軽随一、
もつけやじょっぱりを兼ね合わせたこの大太鼓を筆者は『えぶり太鼓』と命名。
所感:津軽では大太鼓を横に2連、3連としたものが普通だが、立佞武多では縦
に配した。この発想が凄いというかここでは当たり前なのだろう。もはや
、もつけでも、じょっぱりでもない。ただのえふりでもなく「えぶり」だ。
方言:じゃわめぐ…津軽弁で「ワクワクする」の意
じょっぱり…津軽弁で「ガ ン コ 者」の意
もつけ………津軽弁で「おちょうし者」の意
えふり………津軽弁で「かっこつけ者」の意
参照#①津軽じょっぱり太鼓(弘前市ねぷたまつり) ②青森ねぶた重連囃子太鼓
③2019年の新作立佞武多
速報:日本の火祭 特集:五所川原立佞武多 五所川原市 令和元年 2019年8月4日
今年もやって来た夏!青森県内は祭り一色だ。青森ねぶた(大型人形)、弘前ねぷた(扇型)、
八戸三社大祭、そして五所川原立佞武多・・・・スッカリ祭代表の定位置を確保した五所川原立
佞武多に密着。薄暮の街並みに巨大燈籠が揺れる様は観た者でないと感動は湧かないだろう。
解説:五所川原中心部JR五所川原駅前付近におよそ高さ23m大型、中小の立佞武多が終結。
街屋並、ビル、観光客の様子からこの祭山車の大きさが推定できるだろう。開幕直前!
参照#五所川原立佞武多2016 つがる総合病院前の立佞武多
映像:菅江真澄が見聞したであろう外ヶ浜浅虫温泉の現代の様子(鳥瞰図風に撮影)
紀行家:菅江真澄は青森県・秋田県の各地を巡行して詳細に日記に書き残している。
その中には温泉地に関するものも数多く、江戸時代の温泉地の様子を調べる重要な
手がかりとなり、温泉史を紐解く資料でもある。青森県の代表的な浅虫温泉も記述。
記述:菅江真澄遊覧記二 ー 外ヶ浜づたひ{天明八年(1788)7月6日}ー
『かくて浅虫の浦につくと煤川の岸に・・・少し高い岩のたっているのを肌赤島
・・・鳥の形をしたのを鷗島・・・鳥居の見えるのが湯の島・・・出湯の村に宿をと
った。・・・滝の湯、目の湯(椿館)、柳の湯、おお湯、はだか湯などが、た
いそうきよらかに湧き、また軒を連ねた家々のうしろにも湯があってよい』
『・・・「とりわけこの津軽というところは温泉の数がたいそう多い」と答えた。
どこと何処にと尋ねると、「ご存知のとおり、関の湯の沢、碇ヶ関の湯、大
鰐、蔵館、嶽、湯谷(湯段)、切明、酸か湯、下湯、温湯、板留、要目、沖
浦、二升内、大川原、田代、根子、猿、笹内、・・・・そしてこの浅虫です」』
解説:菅江真澄は奥の細道を源義経北帰行の伝説を辿るかのように歩き、此の後、
安潟、油川、三厩から船で蝦夷地(松前藩)に渡って見聞をしたのである。
入国・出国の厳しい江戸時代、資金力・手形などを考えれば、スパイと間
違われても致仕方ないだろう。三河の出身で膨大な日記等は後に津軽藩に
疑われ多くを没収され、半ば追放の様な形で秋田藩に移住する。津軽藩は
徳川家康の宿敵石田三成の子孫を匿っていたので幕府の諜報活動、津軽藩
防御など時代の政争があった事は否めない。紀行家の他に何か任務を感ず。
参照#菅江真澄(紀行家・歌人)探訪紀行
(静岡県温泉探査・修善寺温泉 2019.5.24)
古刹修禅寺から見下ろした独鈷の湯。伊豆最古の湯とも云われ修善寺温泉の発祥の湯。
修善寺川の川中に突き出た露天風呂。筆者もかつて入浴したものだが今は足湯として
使用。又、場所もう少し上流だったような気がする。時代は混浴露天風呂を排除する。
【Data】単純温泉 60.1℃ pH8.51 源泉:混合泉(第一貯湯槽)
所感:筆者も足湯を楽しもうとしたが、外国人の団体の余りにもマナー悪さ(声は荒げ
、お湯を跳ね上げる、席を譲らない・・・)などで断念。日本の観光地は何処もこ
の様な外国人が多くなり、非常に残念。で、泊まりもしないで観光バスで立ち
去る。のんびり温泉地で楽しむ気分にもなれない。いっそのこと有料にすれば💦
(静岡県温泉探査・修善寺温泉 2019.5.24)
伊豆の国(伊豆市)に来た。その代表的な温泉地修善寺温泉の中核を担うのが修禅寺。
古刹境内からは修善寺温泉の発祥の地とされる「独鈷の湯」(現在は足湯として提供)
を見下ろすように位置している。先ずは入浴前に参拝して心を浄める。なむなむ♨
宗派:曹洞宗 本尊:大日如来 開基:空海(伝)指定:国重要文化財(大日如来像)
参照#同じく温泉地においてご本尊が「大日如来」の古刹は青森県大鰐温泉郷大円寺
(静岡県温泉探査・修善寺温泉編 2019.5.24)
熱海温泉の次の目的地は伊豆修善寺温泉。交通手段は伊豆箱根鉄道。熱海駅ホームで
待っていると、なんとも賑やかな車体が入って来た。車体がアニメキャララッピング
楽しい電車。沼津市が舞台の「ラブライブ!サンシャイン!!」とのコラボ企画電車。
参照#筆者が最初に気付いたラッピング公共交通機関(台湾国台北市)
(静岡県温泉探査・熱海編 完 2019.5.24)
熱海温泉の予定を全て終えて、駅を目指して商店街を戻る。平日(金曜日)なのに
熱海人気が再来し始めている様にそこそこ人出が多い中、目に付いたのが店頭販売
の様々干物。そう、熱海から小田原、沼津と東海道沿線の都市の名物が干物なのだ。
記録:本日店頭販売の干物・・・①イカのとんぼ②生干いか③えびの干物④えぼだい
⑤特上あじ干物⑥マグロの尾⑦マグロカマ塩・・・。
参照:干物と言えば、元祖海辺のソールフード青森県西海岸鰺ヶ沢の「生干しイカ」
画像:宮沢賢治が晩年農作業時に書いた案内版。記念館下には賢治設計の花時計も復元
≪ 平成調査結果:研究&調査&執筆 宮沢賢治(銀河の詩人)2006.4~2018.12≫
日本の詩人の中では特異な存在の宮沢賢治。詩人というよりは教育者の趣が強い。
宮沢賢治の詩や童話、小説は、次世代の人々に大きな夢と希望を与えた。筆者も
賢治の詩や童話で時たま星空の彼方に思いを馳せた。宇宙銀河と言えば宮沢賢治。
(下記アンダーラインをクリックすると本ブログの訪問記録参照可)
①宗谷岬‥「はだれに暗く緑する宗谷岬の・・・蒼にうち睡るサガレン島の東尾や」 (北海道)
②噴火湾‥「噴火湾のこの黎明の水明かり室蘭通ひの汽船には二つの赤い灯・・・」 (北海道)
③銀河鉄道999 ・・・宮沢賢治の童話をヒントに、大ヒットした松本零士の漫画展 (青森県)
➃盛岡城跡・・・「「かなた」と老いしタピングは 杖をはるかにゆびさせど・・・・」 (盛岡市)
⑤小岩井農場 ・・・宮沢賢治が理想の農場とし、好んで散策した小岩井農場一本桜 (雫石町)
⑥鞍掛山・・・「たよりになるのはくらかけつづきの雪ばかり 野はらもはやしも‥」 (滝沢市)
⑦松尾芭蕉句碑‥ 「桃青の 夏草の碑は みな月の 青き反射の なかにねむりき」 (平泉町)
⑧中尊寺・・・「七重の舎利の小塔に 蓋なすや緑の燐光 大盗は銀のかたびら・・」 (平泉町)
⑨春と修羅‥「にごって泡だつ苗代の水に 一ぴきのぶりき色した 鷺の影が・・・」 (花巻市)
⑩花時計 ・・・ 宮沢賢治記念館下に畑があり そこに花時計設置「下ノ畑ニイマス」(花巻市)
⑪永訣の朝‥「けふのうちに とほくへいってしまふ わたくしのいもうとよ・・・」 (花巻市)
⑫大沢温泉‥・宮沢賢治も癒された大沢温泉。混浴露天風呂は賢治少年マッタリ(花巻市)
⑬花巻神社・・・宮沢賢治もお参りしたと思われる花巻市内の唯一、里の守り神社 (花巻市)
⑭銀河鉄道・・・宮沢賢治が「銀河鉄道の夜」を想像したモチーフの一つの鉄道橋 (遠野市)
⑮夜鷹の碑・・・宮沢賢治記念館前庭に設置された宮沢賢治イメージモニュメント (花巻市)
⑯早池峰山・・・ 「おゝ青く展がるイーハトーボのこどもたちグリムやアンデル‥」(花巻市)