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   ある日のできごと、心の呟き、よしなしごとetc

車を遺す

2022年03月12日 | 人生・幸せ・老い・お付き合い

先日は、ご主人を亡くされたMさんのことをこのブログで書きました。

 

そのMさん、久しぶりに我が家にやって来ました。

他の2人の友人も招いて、午後のひととき、4人でお茶を飲んで、おしゃべりをしたのです。

 

Mさんのことを心配していたのですが、「4月にはこんな予定があるのよ…」と話してくれるのを聴いて、寂しくて辛いだろうけど、心を閉ざしてはいないのだと知り、3人は安堵しました。

 

そのMさんが乗ってきた車は、とてもきれいな色の新車です。

Mさんによく似あう色だと思いました。

その車をディーラーで見た時、2人ともとても気に入り、亡くなったご主人が購入を決めたとのこと。

ご主人は、長くは運転できなかったわけですが、Tさん亡きあと、Mさんが喜んで乗っています。

 

 

Tさんは、自分のためにではなく、遺していくことになるMさんのために、新車の購入を決めたのではないでしょうか。

一緒にいられるような、包み込まれているような、抱かれているような、そんな思いでMさんはハンドルを握っているのではないかしらと思うと、ちょっと泣けてきました。

 

思いがものに宿ることを思うと、こんな遺し方もいいなぁと思いました。

 

 


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