3級整備士自動車講座の今回は燃料装置のお勉強です。
燃料装置の中でもっとも重要な学習ポイントはキャブレターの基本構造としくみを理解することだとか・・
キャブレターって最近のクルマにはついていないのでは思い、テキストを繰ってみると
次項にちゃんと”電子制御式燃料噴射装置”がありました。
図1.燃料装置の主要部 国際文化カレッジ 自動車講座 転載許可 以下同
燃料装置(fuel feed system)は、ガソリンを貯えておくフューエル・タンク、フューエル・フィルター、
ガソリンをキャブレターに送るフューエル・ポンプ、キャブレター、これらを連結するフューエル・パイプ
などから成り立っている。
(1)フューエル・タンク
図2.フューエル・タンク
フューエル・タンクは鋼板で成形され、内面にはさび止めのために亜鉛メッキがされている。
そして、内部には数枚のセパレータが(仕切板)が溶接されていて、走行中、ガソリンの急激な
流動を防ぐとともに、タンクの補強の役目も兼ねている。
また、ブリーザー(breather、換気装置)が設けられ、タンク内を常に大気圧に保ち、液面が
流動してタンク内の圧力が低くなった際に、ガソリンがキャブレターに送られなくなったり
内部圧力の上昇により燃料が漏れやすくなるのを防いでいる。
(2)フューエル・フィルター
図3・フューエル・フィルター (b)は分解できないカートリッジ式
ガソリンには、外部から混入したごみや水分が含まれていて、これがキャブレターに入ると
ジェット(噴出口)や通路をつまらせてエンジンが不調になる。
フューエル・フィルター(fuel filter、燃料ろ過装置)は、これらのごみや水分を取り除く装置。
(3)フューエル・ポンプ
フューエル・ポンプ(fuel pump、燃料ポンプ)は、フューエル・タンクからガソリンを吸い上げ、
フューエル・フィルターを通してキャブレターに送る装置。
機械式と電気式の2種類ある。
図4.フューエル・ポンプ
機械式フューエル・ポンプには、一般にダイヤフラム・ポンプ(diaphram pump、膜型ポンプ)が
広く用いられている。
図5.ダイヤフラム・ポンプの作動
カム・シャフトと連動して作用するんですネ・・
作用方向が逆になっている2個のチェック・バルブ(check valve、ガソリンの一方向だけの
流通を許し、逆流を阻止する逆止め弁)のついたポンプ室があり、ダイヤフラムの往復運動に
よってポンプ室の容積を増減させ、それによってガソリンを送る作用をする。
キャブレターの役割と基本原理
キャブレターは、ガソリンを微粒化して気化しやすい状態にするとともに、エンジンの運転状態に
応じた適切な混合気をつくってエンジンに供給する役割をもっており、燃料装置の中でもっとも
重要な働きをしている。
図6.キャブレターの原理
図7.吸入負圧による吸い込み
キャブレターの原理は霧吹きとほぼ同じであるが、霧吹きが空気を吹き込むのに対して
キャブレターはエンジンの吸入工程のときにシリンダー内で生じる負圧によって空気を
吸い込んでいる
図8.キャブレターの基本構造
上図は出来るだけカンタンにした図であって、実際はエンジンのアイドリング時や、最大出力時
などにより、ガソリンと空気の求められる混合比が変わるので、キャブレターの構造の実際は
もっと複雑で、理解するのがなかなか難しーい(久々財津一郎調)
なので次回にまた続きまーす。
あとがき
ここまでのところの理解が一気に進む?動画をご紹介します。
キャブレターの種類もわかります。(バイク編ですが・・)
変なおじさんが登場しますがわかりやすいし、時々笑わせてくれます。
キャブレターの種類と仕組み【バタフライ・VM・CVとは?】