夜10時電話が鳴った。
膝にマロ君を抱く妻が出られなくて私が受話器をとった。
しかし既に相手は切ったらしく「ツー」という音しか聞こえなかった。
その後の電話もないしケータイへもかかってこない。
その後しばらくして「ドスン」という音が聞こえた。
聞こえたというより響いた。
我が家の建物が揺れるということはないので、どこか近所に何か落下したのかなと感じた。
だが先ほどの電話が何かを伝えようとしてくれたのかなとも思えた。
とすると我が家の何かが外れそうになっていて、それが落ちたとか・・・・。
妻が閉めてあった雨戸を開けた。
その段階で麿ちんは、どこかに消えた。
きっと異様な音と響きを感じ、さらに我々の、ただならぬ動きを察して避難したのだろう。
窓からベランダに出てみた。
南隣のご主人が懐中電灯を手に自分の家の周りを観察している。
東隣のご主人が雨戸を開けた。
「なにかドスンという音がしましたよねぇ」という私の問いに答えたのは南隣の家の、もう一軒東側の家の息子さんだ。
2階の窓から顔を出して私に話しかける。
「どのあたりから聞こえました?」
ふだん口をほとんど聞かないのに珍しいなと感じた。
「我が家の東側で聞こえたよ」と答えた。
我が家の東側の家の、もう一軒東側の戸建アパートの住民は男ふたりが外に出て懐中電灯で家の周りをグルグルと見回っている。
どうやら、どの家も自分の家に何かが起きた、と感じたようだ。
だがどの家も異常は見つけられない。
我が家の北側の道路を挟んで向かいの家のご主人も外に出ている。
私も玄関から外に出て話をしてみた。
「ウチに何かが落ちたのかと思って」と言って自宅周りの様子をうかがっている。
彼に、この辺りの皆さんが自分の家に何かがあったのかと思って外に出てきたことを知らせた。
「どの家もなんともないからヨシとしますか」と言って私は家に戻った。
しばらく次の展開を見守ったが、その後は何も起こらなかった。
音の原因も判らず報道も一切ない。
「あれはなんだったのか」
今も不思議でならない。
ベッドの下に避難していたマロちんも恐る恐る出てきた。
膝にマロ君を抱く妻が出られなくて私が受話器をとった。
しかし既に相手は切ったらしく「ツー」という音しか聞こえなかった。
その後の電話もないしケータイへもかかってこない。
その後しばらくして「ドスン」という音が聞こえた。
聞こえたというより響いた。
我が家の建物が揺れるということはないので、どこか近所に何か落下したのかなと感じた。
だが先ほどの電話が何かを伝えようとしてくれたのかなとも思えた。
とすると我が家の何かが外れそうになっていて、それが落ちたとか・・・・。
妻が閉めてあった雨戸を開けた。
その段階で麿ちんは、どこかに消えた。
きっと異様な音と響きを感じ、さらに我々の、ただならぬ動きを察して避難したのだろう。
窓からベランダに出てみた。
南隣のご主人が懐中電灯を手に自分の家の周りを観察している。
東隣のご主人が雨戸を開けた。
「なにかドスンという音がしましたよねぇ」という私の問いに答えたのは南隣の家の、もう一軒東側の家の息子さんだ。
2階の窓から顔を出して私に話しかける。
「どのあたりから聞こえました?」
ふだん口をほとんど聞かないのに珍しいなと感じた。
「我が家の東側で聞こえたよ」と答えた。
我が家の東側の家の、もう一軒東側の戸建アパートの住民は男ふたりが外に出て懐中電灯で家の周りをグルグルと見回っている。
どうやら、どの家も自分の家に何かが起きた、と感じたようだ。
だがどの家も異常は見つけられない。
我が家の北側の道路を挟んで向かいの家のご主人も外に出ている。
私も玄関から外に出て話をしてみた。
「ウチに何かが落ちたのかと思って」と言って自宅周りの様子をうかがっている。
彼に、この辺りの皆さんが自分の家に何かがあったのかと思って外に出てきたことを知らせた。
「どの家もなんともないからヨシとしますか」と言って私は家に戻った。
しばらく次の展開を見守ったが、その後は何も起こらなかった。
音の原因も判らず報道も一切ない。
「あれはなんだったのか」
今も不思議でならない。
ベッドの下に避難していたマロちんも恐る恐る出てきた。