雨と風が交互にあり、すっかり汚れてしまった玄関灯を掃除した。
ガラス製の風防は透明のガラスに白いガラスが被せられていて下側はカットされている。
つまりキリコになっている。
電灯をすっぽり覆うタイプなので電灯は見えていない。
電灯は黄色のLEDに替えてあるから点灯するともちろん黄色く発色する。
だから中の電灯が灯されると白いガラスの部分が黄色めいた乳白色になり、カットされた部分は、そのまま電灯色が輝く。
カットされた部分には小さな虫が入っていて外からでも丸分かりだ。
専用の真鍮製金具が壁から出ていて、そこにビス4本で留められている。
脚立を登り、ビスを1本ずつ少しずつ回して緩める。
左手でガラスを持ち絶対落とさないように気を使いながら右手で左向きに回していく。
10ミリほどの長さのビスを3~5回転程ずつ回しては次のビスに移る。
4本がすべて緩むとビスを外してしまわない内にガラスを外す。
中と外を水洗いし雑巾で水分を拭きとる。
どの瞬間もガラスを割ってしまわないように気を付けることは言うまでもない。
さてガラスを戻して電灯を点灯してみると、この瞬間が好きだ。
この電灯がきれいに発色すると、その周りのツルウメモドキがてんでに延びていようと、それをのたらせているワイヤーメッシュが赤く錆びていようと電灯を引き立てる物でしかなくなる。
「こんなにきれいになるんだったら、もっと前に洗えばよかった」
と毎回思うのであろうが結局は、前回いつやったか覚えていない。