テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 9つの《送り》もの ~

2022-05-01 23:00:03 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ろくがァしなくちゃッ!」

「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!明日だよ~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 明日5月2日、NHK・BSで21時から放送されるのは

 『ふたりのウルトラマン』。

 《ウルトラ》シリーズのスタッフ金城哲夫さんと上原昭三さん、

 お二人の生涯を描くドキュメンタリードラマです。

 予約録画の準備を終えたら、

 さあ、ここからは読書タイムですよ。

 本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪

  

 

 

        ―― 11の秘密 ――

 

 

 著者は『アミの会(仮)』に所属する11人の作家さん――

 収録順に、大崎梢さん、近藤史恵さん、篠田真由美さん、

 柴田よしきさん、永嶋恵美さん、新津きよみさん、

 福田和代さん、松尾由美さん、松村比呂美さん、

 光原百合さん、矢崎存美さん、

 2021年12月に発行されました。

 『ラスト・メッセージ』と副題が付されています。

 

「らすとォ~めッせィじィ??」

「ぐるるがーるる!」(←訳:それがテーマだ!)

 

 ええ、そうなんです。

 『アミの会(仮)』が世に送る

 9作目の書き下ろしアンソロジーのテーマは

 『ラスト・メッセージ』。

 

 それは、手紙でしょうか。

 メールや動画でしょうか。

 ささやかな落書きでしょうか。

 

 11人の作家さんの11篇、

 いずれもそれぞれに、

 ううむ!と唸らされるのですが、

 ここでは、1作品だけ、

 ちょこっと御紹介いたしましょう。

 

「それではァ~…これッ!」

「がっるぐっるーるるる!」(←訳:トップバッターさんを!)

 

 本文の一番手を飾るのは、

 大崎梢さん著『もうひとつある 鷹宮家四訓』。

 

 鷹宮絵茉(たかみや・えま)さんは、

 保育士のお仕事をしています。

 久しぶりに

 高校時代の先輩・遠藤拓人(えんどう・たくと)さんから

 連絡があって、相談……というか、

 或ることを頼まれてしまいました。

 

 お祖父さんの話を聞きたい、と。

 

「おじいちゃんのッ??」

「ぐるがる?」(←訳:なぜまた?)

 

 歴史大好き!な遠藤センパイは、

 大学では歴史学科に入り、

 現在は院に進んで、さらに歴史を勉強中なんです。

 

 そのセンパイが目下調べているのが、

 鷹宮家に伝わる《家訓》なのでした。

 

「あはァ! いいつたえェでスねッ!」

「がるるるるる!」(←訳:御先祖さまの!)

 

 絵茉さんのご先祖にあたる

 鷹宮家の寛右衛門(かんえもん)さんは

 四つの《訓(おしえ)》を子孫に遺しました。

 

   ひとつ 上り坂に傲(おご)るなかれ

   ひとつ 難事に礼節を尊ぶべし

   ひとつ 勤勉は才覚に勝る

   ひとつ 和をもって壮健なり

 

 調子のいいときに傲慢になってはいけない、

 苦しいときこそ礼儀を忘れるな、

 地道な努力は何ものにも優る、

 他者と良好な関係を築け、

 という意味合いの言葉です。

 

「いかにもォ、でスねッ!」

「ぐるっるるる!」(←訳:家訓っぽいよ!)

 

 ところが。

 

 遠藤センパイは言うのです。

 四訓ではなく、

 五訓であった――

 

 寛右衛門さんは、

 もうひとつ《訓》を作った、

 五番目の家訓があったはずなのだと。

 

「はわわッ?」

「がるるる?」(←訳:そうなの?)

 

 五つ目の《訓》はあったのか。

 あったのだとしたら、

 その《訓》はどのような内容だったのか。

 

 絵茉さんと遠藤センパイは、

 お祖父さんに尋ね、親戚のお家を訪ね、

 《訓》の発掘を試みますが……?

 

「みつかるゥ~かなッ?」

「ぐるるるがるぅ?」(←訳:どんな訓かなぁ?)

 

 誰かのために、

 何かのために、

 刻まれ、届けられ、掘り起こされる

 メッセージの数々。

 

 作家さんたちからのメッセージでもある

 9つの物語を、

 活字マニアの皆さま、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

 

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