「こんにちわッ、テディちゃでス!
ろくがァしなくちゃッ!」
「がるる!ぐるがる~!」(←訳:虎です!明日だよ~!)
こんにちは、ネーさです。
明日5月2日、NHK・BSで21時から放送されるのは
『ふたりのウルトラマン』。
《ウルトラ》シリーズのスタッフ金城哲夫さんと上原昭三さん、
お二人の生涯を描くドキュメンタリードラマです。
予約録画の準備を終えたら、
さあ、ここからは読書タイムですよ。
本日は、こちらの御本を、どうぞ~♪
―― 11の秘密 ――
著者は『アミの会(仮)』に所属する11人の作家さん――
収録順に、大崎梢さん、近藤史恵さん、篠田真由美さん、
柴田よしきさん、永嶋恵美さん、新津きよみさん、
福田和代さん、松尾由美さん、松村比呂美さん、
光原百合さん、矢崎存美さん、
2021年12月に発行されました。
『ラスト・メッセージ』と副題が付されています。
「らすとォ~めッせィじィ??」
「ぐるるがーるる!」(←訳:それがテーマだ!)
ええ、そうなんです。
『アミの会(仮)』が世に送る
9作目の書き下ろしアンソロジーのテーマは
『ラスト・メッセージ』。
それは、手紙でしょうか。
メールや動画でしょうか。
ささやかな落書きでしょうか。
11人の作家さんの11篇、
いずれもそれぞれに、
ううむ!と唸らされるのですが、
ここでは、1作品だけ、
ちょこっと御紹介いたしましょう。
「それではァ~…これッ!」
「がっるぐっるーるるる!」(←訳:トップバッターさんを!)
本文の一番手を飾るのは、
大崎梢さん著『もうひとつある 鷹宮家四訓』。
鷹宮絵茉(たかみや・えま)さんは、
保育士のお仕事をしています。
久しぶりに
高校時代の先輩・遠藤拓人(えんどう・たくと)さんから
連絡があって、相談……というか、
或ることを頼まれてしまいました。
お祖父さんの話を聞きたい、と。
「おじいちゃんのッ??」
「ぐるがる?」(←訳:なぜまた?)
歴史大好き!な遠藤センパイは、
大学では歴史学科に入り、
現在は院に進んで、さらに歴史を勉強中なんです。
そのセンパイが目下調べているのが、
鷹宮家に伝わる《家訓》なのでした。
「あはァ! いいつたえェでスねッ!」
「がるるるるる!」(←訳:御先祖さまの!)
絵茉さんのご先祖にあたる
鷹宮家の寛右衛門(かんえもん)さんは
四つの《訓(おしえ)》を子孫に遺しました。
ひとつ 上り坂に傲(おご)るなかれ
ひとつ 難事に礼節を尊ぶべし
ひとつ 勤勉は才覚に勝る
ひとつ 和をもって壮健なり
調子のいいときに傲慢になってはいけない、
苦しいときこそ礼儀を忘れるな、
地道な努力は何ものにも優る、
他者と良好な関係を築け、
という意味合いの言葉です。
「いかにもォ、でスねッ!」
「ぐるっるるる!」(←訳:家訓っぽいよ!)
ところが。
遠藤センパイは言うのです。
四訓ではなく、
五訓であった――
寛右衛門さんは、
もうひとつ《訓》を作った、
五番目の家訓があったはずなのだと。
「はわわッ?」
「がるるる?」(←訳:そうなの?)
五つ目の《訓》はあったのか。
あったのだとしたら、
その《訓》はどのような内容だったのか。
絵茉さんと遠藤センパイは、
お祖父さんに尋ね、親戚のお家を訪ね、
《訓》の発掘を試みますが……?
「みつかるゥ~かなッ?」
「ぐるるるがるぅ?」(←訳:どんな訓かなぁ?)
誰かのために、
何かのために、
刻まれ、届けられ、掘り起こされる
メッセージの数々。
作家さんたちからのメッセージでもある
9つの物語を、
活字マニアの皆さま、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪