「こんにちわッ、テディちゃでス!
むふふゥ! むらさきィ~式部ゥさんッ??」
「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!新たな主役だ!)
こんにちは、ネーさです。
再来年2024年の大河ドラマは、
時代は平安、主役は紫式部さん!
との発表がありました♪
恋愛ドラマなの?パワーゲームなのかな?
期待と心配に早くもワクワクしながら、
さあ、読書タイムですよ。
本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~!
―― 朱に交われば ――
著者は坂井希久子(さかい・きくこ)さん、
2022年5月に発行されました。
先日ご紹介しました『色にいでにけり』に続く
《江戸彩り見立て帖》シリーズ第2作です。
「おあやちゃァ~んッ!」
「ぐるるがるぐる!」(←訳:今回も受難です!)
幕末のちょっと手前の、江戸時代。
シリーズ第1作で颯爽と……いえ、その、
いささかお疲れ気味の顔色で登場したのは、
お彩(あや)さん。
どんより疲れちゃってるのも、
無理はありません。
以前のお彩さんは、
錦絵の摺師として名を馳せる
父・辰五郎(たつごろう)さんを助け、
忙しくも賑やかな日々を送っていたのですが……
そこに。
「かじィでスゥ!」
「がるる~!」(←訳:逃げて~!)
大規模な火災が、お彩さんから
あまりにも多くのものを奪い取っていったのです。
命は無事でしたけれども、
お彩さんが大切にしていた錦絵のコレクションが。
家が。仕事場が。
そして、父・辰五郎さんの視力が。
すべて無くなり、
もう元には戻らない……。
「どんぞこォでスよゥ~…」
「ぐるるがるる~…」(←訳:毎日が苦しい~…)
息が詰まるような生活に、
或る日、一筋の光が射しました。
お彩さんには、
天性のセンスがある。
色に関する鋭い感覚を持っている。
そう見抜き、
評価してくれる人が現われたんです♫
「やッたでスねッ!」
「がぅるるる!」(←訳:チャンスだ!)
お彩さんにとっては、
暗い日常から脱するチャンス。
一方、
お彩さんのセンスを認めた
右近(うこん)さんにとっては、
商売拡大につながるチャンス。
ええ、シリーズ1作目『色にいでにけり』の終盤で、
謎の男・右近さんの正体は、明らかになりました。
京都に本店がある呉服屋
『塚田屋(つかだや)』さんの三男坊であると。
「ほほゥ? ごふくやさんッ?」
「ぐるるがるぐるる~」(←訳:布地のプロだねえ~)
布地のプロフェッショナルではあっても、
ここは江戸。
京の人と江戸の人では、色の好みが違います。
そこで塚田屋さんでは、
江戸支店を繁盛させるためにも
色に聡い人材を探し求めていて、
お彩さんに白羽の矢が……
というのが、
シリーズ一作目『色にいでにけり』の粗筋で、
続編であるこの『朱に交われば』では、
塚田屋さんで働き始めた
お彩さんの奮闘奮戦ぶりが物語の主軸になります。
「ふァ~、しらないィことばかりィ??」
「がるるるる??」(←訳:どうしよう??)
錦絵の《色》の知識と、
布地の《色》の知識は、
似ているようで、別のもの。
はたして、“新しい職場“で
お彩さんは上手くやっていけるんでしょうか……?
「ここはァ、とにかくゥ!」
「ぐるるるっるぅるるる!」(←訳:踏ん張るっきゃないぜ!)
江戸時代後半に於ける染色の手法、
染めた色の名前、など
珍しいサイドストーリーも取り入れられたこの御本、
時代小説好きな方々だけでなく、
アート好き&ファッション好きな方々にも
おすすめですよ。
シリーズ第3作はいつ?
続巻はいつ刊行されるの?
と、私ネーさ、今から待ち遠しい思いでおります。
活字マニアの皆さまも、
ぜひ、一読してみてくださいね~♪