テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 続・見立ては、色いろいろ。 ~

2022-05-11 23:21:50 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 むふふゥ! むらさきィ~式部ゥさんッ??」

「がるる!ぐるるがるる!」(←訳:虎です!新たな主役だ!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 再来年2024年の大河ドラマは、

 時代は平安、主役は紫式部さん!

 との発表がありました♪

 恋愛ドラマなの?パワーゲームなのかな?

 期待と心配に早くもワクワクしながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~!

  

 

 

        ―― 朱に交われば ――

 

 

 著者は坂井希久子(さかい・きくこ)さん、

 2022年5月に発行されました。

 先日ご紹介しました『色にいでにけり』に続く

 《江戸彩り見立て帖》シリーズ第2作です。

 

「おあやちゃァ~んッ!」

「ぐるるがるぐる!」(←訳:今回も受難です!)

 

 幕末のちょっと手前の、江戸時代。

 シリーズ第1作で颯爽と……いえ、その、

 いささかお疲れ気味の顔色で登場したのは、

 お彩(あや)さん。

 

 どんより疲れちゃってるのも、

 無理はありません。

 以前のお彩さんは、

 錦絵の摺師として名を馳せる

 父・辰五郎(たつごろう)さんを助け、

 忙しくも賑やかな日々を送っていたのですが……

 そこに。

 

「かじィでスゥ!」

「がるる~!」(←訳:逃げて~!)

 

 大規模な火災が、お彩さんから

 あまりにも多くのものを奪い取っていったのです。

 

 命は無事でしたけれども、

 お彩さんが大切にしていた錦絵のコレクションが。

 家が。仕事場が。

 そして、父・辰五郎さんの視力が。

 すべて無くなり、

 もう元には戻らない……。

 

「どんぞこォでスよゥ~…」

「ぐるるがるる~…」(←訳:毎日が苦しい~…)

 

 息が詰まるような生活に、

 或る日、一筋の光が射しました。

 

 お彩さんには、

 天性のセンスがある。

 色に関する鋭い感覚を持っている。

 

 そう見抜き、

 評価してくれる人が現われたんです♫

 

「やッたでスねッ!」

「がぅるるる!」(←訳:チャンスだ!)

 

 お彩さんにとっては、

 暗い日常から脱するチャンス。

 一方、

 お彩さんのセンスを認めた

 右近(うこん)さんにとっては、

 商売拡大につながるチャンス。

 

 ええ、シリーズ1作目『色にいでにけり』の終盤で、

 謎の男・右近さんの正体は、明らかになりました。

 

 京都に本店がある呉服屋

 『塚田屋(つかだや)』さんの三男坊であると。

 

「ほほゥ? ごふくやさんッ?」

「ぐるるがるぐるる~」(←訳:布地のプロだねえ~)

 

 布地のプロフェッショナルではあっても、

 ここは江戸。

 京の人と江戸の人では、色の好みが違います。

 

 そこで塚田屋さんでは、

 江戸支店を繁盛させるためにも

 色に聡い人材を探し求めていて、

 お彩さんに白羽の矢が……

 というのが、

 シリーズ一作目『色にいでにけり』の粗筋で、

 続編であるこの『朱に交われば』では、

 塚田屋さんで働き始めた

 お彩さんの奮闘奮戦ぶりが物語の主軸になります。

 

「ふァ~、しらないィことばかりィ??」

「がるるるる??」(←訳:どうしよう??)

 

 錦絵の《色》の知識と、

 布地の《色》の知識は、

 似ているようで、別のもの。

 

 はたして、“新しい職場“で

 お彩さんは上手くやっていけるんでしょうか……?

 

「ここはァ、とにかくゥ!」

「ぐるるるっるぅるるる!」(←訳:踏ん張るっきゃないぜ!)

 

 江戸時代後半に於ける染色の手法、

 染めた色の名前、など

 珍しいサイドストーリーも取り入れられたこの御本、

 時代小説好きな方々だけでなく、

 アート好き&ファッション好きな方々にも

 おすすめですよ。

 

 シリーズ第3作はいつ?

 続巻はいつ刊行されるの?

 と、私ネーさ、今から待ち遠しい思いでおります。

 活字マニアの皆さまも、

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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