テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 江戸の空ゆく お宝船 ~

2022-05-25 23:27:40 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 ふァいッ! ずゥ~とォ、まッてましたでスゥ!」

「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!念願でした~!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 ええもう! 念願の!待望の!待ちに待った新作が

 とうとう解禁となりました♪

 さあ、本日の読書タイムは、

 あの人気シリーズの世界へ飛び込みましょう~!

  

 

 

          ―― 子宝船 ――

 

 

 著者は宮部みゆきさん、2022年5月に発行されました。

 《きたきた捕物帖》シリーズの第2作です。

 今回も、江戸深川を舞台に

 ふたりの《きた》さんが体当たり~!

 

「どォ~んとォ!」

「ぐるるるぅ!」(←訳:謎解きだぁ!)

 

 シリーズ第1作『きたきた捕物帖』では、

 深川を縄張りとする十手持ち、

 千吉(せんきち)親分が奇禍に襲われる場面から

 物語の幕が上がりました。

 

 フグ毒で、思いのほか早々に

 “あの世“の人となってしまった千吉親分……

 その心残りは、

 愛妻・松葉さんを残してゆくことだったでしょうか。

 それとも、

 たまたま我が家に迎え入れることになった

 ひとりの少年――

 北一(きたいち)さんの行く末だったのでしょうか。

 

「ぼうぜんッ、だッたのでス!」

「がるるぐるるるる……!」(←訳:別れが早過ぎたよ……!)

 

 お葬式後のゴタゴタを

 どうにか乗り越えた北一さん、

 親分がやっていた《文庫(ぶんこ)売り》のお仕事を

 ちょっとだけ引き継ぎ、

 日々の生計(たつき)にいたします。

 

 そうして、

 親分を偲びつつ、

 岡っ引きのお仕事の、手伝いのようなことを

 懸命に勤めておりましたが……

 

 今回、北一さんが顔を突っ込むことになったのは、

 うっすら気味悪く、

 笑い話にもならぬ怪事件です。

 

「ありゃりゃッ??」

「ぐるるるぅ??」(←訳:消えてるぅ??)

 

 そも、《宝船》とは。

 

 お正月の二日の夜、

 布袋さま大黒さま他、

 福を招く神様を描いた《宝船》の絵を、

 枕の下に敷いて眠ると

 吉夢が見られる、というのですから、

 おめでたくも有難い絵である……はずなのに。

 

 いま、深川近辺で囁かれているのは、

 不穏で不吉な《宝船》の噂。

 

 子宝を望む者たちに大評判の、

 伊勢屋さんの《宝船》の絵から、

 弁財天さまが、消えてしまった……?

 

 子宝を連れて、

 どこかへ行っちまったってのか……?

 

「えッ、えんぎでもォないィ~でスよゥ!」

「がるぐる!」(←訳:桑原桑原!)

 

 この御本に収録されているのは、

 弁財天さまを欠く《宝船》の謎に挑む

 第一話『子宝船』、

 そして、

 町の人々と北一さんを涙させる悲痛な事件に

 真っ向から立ち向かう

 第二話『おでこの中身』

 第三話『人魚の毒』。

 

 驚くべきは、

 3つのお話のあちこちで、

 宮部さんのファンの方々にはよく知られている

 別シリーズのキャラクターさんたちの名前が出てきたり、

 消息が分かったりして……

 ええっ? そうだったの?

 はあぁ、まさか、まさかそんなことに……??

 

「つながッてるのでスゥ!」

「ぐるるるがるる!」(←訳:いろんな世界が!)

 

 例によってネタバレを避けるため、

 これ以上詳しくは記せませんが、

 シリーズ第1作とは

 また違った趣きを見せる

 こちらの『子宝船』、

 時代もの好きな活字マニアさんに、

 捕物帖&ミステリ好きな方々にも

 おすすめですよ。

 

 次巻はいつ出るんだ?!?と

 楽しみで仕方なくなる一冊を、

 皆さま、ぜひ~♫

 

 

 

コメント
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