「こんにちわッ、テディちゃでス!
ふァいッ! ずゥ~とォ、まッてましたでスゥ!」
「がるる!ぐるがるる~!」(←訳:虎です!念願でした~!)
こんにちは、ネーさです。
ええもう! 念願の!待望の!待ちに待った新作が
とうとう解禁となりました♪
さあ、本日の読書タイムは、
あの人気シリーズの世界へ飛び込みましょう~!
―― 子宝船 ――
著者は宮部みゆきさん、2022年5月に発行されました。
《きたきた捕物帖》シリーズの第2作です。
今回も、江戸深川を舞台に
ふたりの《きた》さんが体当たり~!
「どォ~んとォ!」
「ぐるるるぅ!」(←訳:謎解きだぁ!)
シリーズ第1作『きたきた捕物帖』では、
深川を縄張りとする十手持ち、
千吉(せんきち)親分が奇禍に襲われる場面から
物語の幕が上がりました。
フグ毒で、思いのほか早々に
“あの世“の人となってしまった千吉親分……
その心残りは、
愛妻・松葉さんを残してゆくことだったでしょうか。
それとも、
たまたま我が家に迎え入れることになった
ひとりの少年――
北一(きたいち)さんの行く末だったのでしょうか。
「ぼうぜんッ、だッたのでス!」
「がるるぐるるるる……!」(←訳:別れが早過ぎたよ……!)
お葬式後のゴタゴタを
どうにか乗り越えた北一さん、
親分がやっていた《文庫(ぶんこ)売り》のお仕事を
ちょっとだけ引き継ぎ、
日々の生計(たつき)にいたします。
そうして、
親分を偲びつつ、
岡っ引きのお仕事の、手伝いのようなことを
懸命に勤めておりましたが……
今回、北一さんが顔を突っ込むことになったのは、
うっすら気味悪く、
笑い話にもならぬ怪事件です。
「ありゃりゃッ??」
「ぐるるるぅ??」(←訳:消えてるぅ??)
そも、《宝船》とは。
お正月の二日の夜、
布袋さま大黒さま他、
福を招く神様を描いた《宝船》の絵を、
枕の下に敷いて眠ると
吉夢が見られる、というのですから、
おめでたくも有難い絵である……はずなのに。
いま、深川近辺で囁かれているのは、
不穏で不吉な《宝船》の噂。
子宝を望む者たちに大評判の、
伊勢屋さんの《宝船》の絵から、
弁財天さまが、消えてしまった……?
子宝を連れて、
どこかへ行っちまったってのか……?
「えッ、えんぎでもォないィ~でスよゥ!」
「がるぐる!」(←訳:桑原桑原!)
この御本に収録されているのは、
弁財天さまを欠く《宝船》の謎に挑む
第一話『子宝船』、
そして、
町の人々と北一さんを涙させる悲痛な事件に
真っ向から立ち向かう
第二話『おでこの中身』
第三話『人魚の毒』。
驚くべきは、
3つのお話のあちこちで、
宮部さんのファンの方々にはよく知られている
別シリーズのキャラクターさんたちの名前が出てきたり、
消息が分かったりして……
ええっ? そうだったの?
はあぁ、まさか、まさかそんなことに……??
「つながッてるのでスゥ!」
「ぐるるるがるる!」(←訳:いろんな世界が!)
例によってネタバレを避けるため、
これ以上詳しくは記せませんが、
シリーズ第1作とは
また違った趣きを見せる
こちらの『子宝船』、
時代もの好きな活字マニアさんに、
捕物帖&ミステリ好きな方々にも
おすすめですよ。
次巻はいつ出るんだ?!?と
楽しみで仕方なくなる一冊を、
皆さま、ぜひ~♫