テディちゃとネーさの読書雑記

ぬいぐるみの「テディちゃ」と養い親?「ネーさ」がナビする、新旧の様々な読書雑想と身辺記録です。

~ 切れ味、いつも冴えてます ~

2022-05-29 22:10:10 | ブックス

「こんにちわッ、テディちゃでス!

 おめでとうゥ、れあるゥまどりィ~!」

「がるる!ぐるがるる!」(←訳:虎です!接戦でした!)

 

 こんにちは、ネーさです。

 CL決勝を制したのは、レアル・マドリ―!

 マドリー、そしてリバプールの選手さんスタッフさんに

 お疲れさま!の拍手を送りながら、

 さあ、読書タイムですよ。

 本日は、こちらの文庫作品を、どうぞ~♪

  

 

 

     ―― 修道女フィデルマの采配 ――

 

 

 著者はピーター・トレメインさん、

 原著は2004年に、日本語版は2022年2月に発行されました。

 英語原題は

 『THE HEIR-APPARENT AND OTHER STORIES

 FROM WHISPERS OF THE DEAD』、

 『修道女フィデルマ短篇集』と副題が付されています。

 

 《修道女フィデルマ》シリーズをもとに

 日本で独自に編まれた短編集の第5作ですね。

 

「そこはァ、あいるらんどォ!」

「ぐるるがる!」(←訳:7世紀だよ!)

 

 舞台は、7世紀のアイルランド。

 法廷弁護士さんで、裁判官さんで、

 当時はアイルランド五王国で最大の勢力を誇ったという

 モアン王国の王女さま。

 

 と、輝かしい肩書を持つ修道女のフィデルマさんが

 探偵役を務めるシリーズは、

 英語圏でも、ここ日本でも人気が高く、

 長編・短篇集ともロングセラーになっています。

 

 この『采配』には

  『みずからの殺害を予言した占星術師』

  『魚泥棒は誰だ』

  『養い親』

  『《狼だ!》』

  『法定推定相続人』

 の5作品が収録されています。

 

「どれもォ、なんもんッでスよゥ!」

「ぐるるがる?」(←訳:解けるかな?)

 

 自分の死を予言していた修道士さんが

 その予言の通りに……?という

 『みずからの殺害を予言した占星術師』、

 後継者を決定する会合の場で

 最有力候補と目されていた者の身に

 災厄が……!という『法定推定相続人』、

 も良いんですけれど、

 私ネーさが、

 

「にやりッ!」

「がるるるる!」(←訳:なるほどね!)

 

 と苦笑いさせられちゃったのは、

 『魚泥棒は誰だ』。

 

 ダロウ修道院では

 まもなく晩餐が始まろうとしています。

 修道院長をはじめ、

 席に着いている皆が緊張の面持ちをしているのは、

 少々VIPなお客さまの存在ゆえ。

 

 ローマからの特使、

 尊者サルヴィアンさん。

 

 サルヴィアンさんに召し上がっていただこうと、

 料理長はとっておきの鮭を釣り上げ、

 下拵えも済ませて……なのに。

 

「むむむッ! ないィ??」

「ぐるがっる~??」(←訳:どこ行った~??)

 

 晩餐の席にはフィデルマさんも居合わせました。

 なので、当然のように、

 修道院長はフィデルマさんに泣きつきますが……?

 

 やるなあ!

 長編作品よりも

 こういった短編作品の方が

 フィデルマさんの頭脳の切れっぷりが

 発揮できてるんじゃないかしら?

 

 と思えてしまう短編ミステリ集は、

 ええ、ミステリ好きさんに、

 歴史好きな活字マニアさんにもおすすめですよ。

 ぜひ、一読してみてくださいね~♪

 

 

コメント
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