摂食障害は10~20代の女性に多いことから、女性問題の視点から議論されることも多いのです。その代表的なものが「母が叶えられなかった夢を娘に託す」、というもので、そのぶん期待やこだわりも大きくなってプレッシャーがきつくなるということでしょう。さらに母自身が「仕事を持って自立した女性に」と言う思いと「普通の結婚をして女としての幸せを」というはざまにいて、無意識にダブルメッセージを与えるから、といったものです。<o:p></o:p>
写真:(2007/12/14)ゆいレールから見た空港に沈む夕日。
でっかい太陽。
私はこういったケースは限定的ではないかと感じています。なぜなら母の時代には制約が多かったけれど、娘の時代ではかなり自由になったという時代はせいぜい団塊世代をはさんで10~20年程度のスパンだと思えるからです。さらに「やせ願望」についても「男性社会が痩せて美しい女性や身体を求めているから、そうなるのだ」というのですが、いまや若い男性にとっても「スリムでイケメン」はもてる男の条件になっている時代なのですから。現実に男性の摂食障害も増えているという報告もあるようです。<o:p></o:p>
また一昔前の話をしてしまいますが、ファッション誌を飾るモデルというのは、特別なプロポーションを持つ遠い存在でした。それがタレントとして身近なものになり、さらに一般の人も誌上で紹介されたり、スカウトされたりすることで、みんながめざすものになったと感じます。いずれにしても「やせ願望」にはマス・メディアの影響がとても大きいですね。<o:p></o:p>
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臨床的にはいわゆる拒食症(AN)は意図的なダイエットを行い、極度に体重低下(期待される体重の85%以下)をきたします。いくらやせてもまだまだ太っていると感じるところがあり、ボディ・イメージ(脳が想像するわけですが)が実際の身体と統合されていない面もあるのでしょうか?<o:p></o:p>
一方過食症(BN)はANのあと移行することも多く、飢餓感に耐え切れなくなって無茶食いをし、その後「吐く、下剤を使う、過剰な運動をする」などの代償行為(浄化ということもある)を繰り返します。吐き出す行為は体重増加を防ぐことでもあり、またストレスを吐き出すことにも繋がるのか、すっきりしたある意味の快感があるのでしょう。一般にBNはANよりはるかに多いといわれます。<o:p></o:p>
さて社会学や心理学ではこのようにストーリーを作って理解しようとしますが、脳の働きから見ると摂食障害もかなり単純なことになるようです。まあ、まだわかっていないことも多いからかもしれないですが・・。次回はそのあたりを。<o:p></o:p>
☆★☆あいよっこのブログは1週間程度お休みです。「おばさんのひとり旅第2弾」<o:p></o:p>
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