先日、5月21日の金環日食を撮影する為に、太陽光を10万分の1に減光するフィルターを買った際、テスト撮影の結果を皆さんに見てもらう予定だと書きました。(→ こちら) 今日は、お約束通り、テスト撮影の結果を見て頂こうと思います。
その前に、減光フィルターに添付されていた「金環日食撮影ガイドブック」中にある「絞り」と「シャッター速度」の目安が(↓)です。
私めのデジ一眼 Canon Kiss X2 の望遠ズームレンズは、55-250mm、F4-5.6です。 太陽はテレ端の250mmで撮りますので、絞りはF5.6になります。 (↑)を見ると、絞り=F5.6の場合は、食分0%=普通の太陽を撮るにはシャッター速度=1/4000秒になっています。
撮影モードダイヤルをシャッター速度優先モード(Tv)にして、シャッター速度を変えて撮った太陽が(↓)です。
シャッター速度=1/4000秒
全体が薄暗くていけません。 光量不足ですね。 太陽面中心から左斜め上にある黒点(→ レンズのゴミではありません)がはっきり識別できます。
シャッター速度=1/2000秒
太陽面全体や黒点が はっきり写っています。 いい感じですね。
シャッター速度=1/1000秒
ピントがずれていますが、太陽面が明るく写っています。 その分 黒点がやや薄くなっていますね。
シャッター速度=1/500秒
太陽面が明る過ぎて、黒点がかろうじて認識できるレベルまで薄くなっています。 明らかにシャッター速度が遅すぎですね。
シャッター速度=1/250秒
もう白一色で 何を撮ったのか分かりません。 はっきりダメです。
個人的にはシャッター速度=1/2000秒がベストだと思います。
しかし、冬の2月の太陽ですから、本番の5月21日の晩春/初夏の太陽の光だとどうなるのか、また、金環日食時の光量が分からない(→ 上のガイドでは95%減光とありますが…)ので、やっぱり 本番の数日前には確認のテスト撮影が必要でしょうね。 日食の食分に応じてシャッター速度を変えて撮影しなければならないのも難しいですね。 うまくシャッター速度が合わないと、いい写真は撮れませんし…。
それと、太陽の動きは思ったよりも 相当早いです。 直ぐにスポット測光モードの測光エリアから外れてしまい、かつ ピントも外れてしまいます。 昨年12月10日に皆既月食を撮った(→ こちら)時にも、月の動きが想像以上に早かったのと同じ驚きの発見です。
常に視野の中央に太陽を捕らえておくのも、結構大変です。 今回のテスト撮影では使わなかったリモートスイッチを使って左手でシャッターを切り、右手で雲台のレバーを操って太陽を常に視野の中央に捕らえておくようにするべきだろうと思いました。 減光フィルターは真っ黒なんで、太陽を一度視野から外してしまうと再調整に手間取りますので、約3分間という短い金環日食継続時間を無駄に使ってしまうことになりかねません。
一度きりのテスト撮影でも結構勉強になりました。 これからも太陽が出ている日にはテスト撮影をやっていこうと考えておりますです。 はい、今日はここまでとします。
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