実物は見たことないが小説などに良く出てくるものに第1522回で取り上げたナツメがあります。そのナツメが茶道具の棗とも関係があるようです。相変わらず知らないことばかりです。
8月31日 読売新聞コラム「茶の湯」より
薄茶を入れる薄茶器で最もポピューラーなのが漆器の棗だ。小ぶりの小棗は濃茶用の茶入れに使われる。植物のナツメの実に形が似ていることから名付けられた。
棗形の茶器を初めて作ったのは村田珠光同時代の塗師で京都・相国寺前に住んでいた羽田五郎といわれる。続く時代の武野紹鴎が用いたとわれる紹鴎棗も存在する。今日では、利休形と呼ばれる千利休の好みで、黒色の漆を塗った真塗(しんぬり)のものが基本となっている。
この外、平べったい平棗や下部が膨らんだ尻張棗、白粉を溶く容器に似た白粉解(とき)棗など形は様々ある。蒔絵や螺鈿で華やかなデザインを施したものも多い。朱塗、溜(ため)塗、一閑張もあって、バラエティー豊かな茶器だ。…以下略
棗ってどんな実なのか第1522回でも書いたように偶然一度だけ目にしましたがあまり良くわかりませんでした。しかし、こうして名付けられたと言う事は日本に昔からあったものだと考えるべきなのでしょうね。
ということで、サーチしてみました。
ウィキペディア→ ナツメ
形は良く似ているようですが大きさは随分違うようです。これで良く思いつきますね。それほどポピュラーな実だったのでしょうか。
食べるとりんごのようなのだそうなので一度食べてみたいものです。それにしても昔の人は優雅な名前をつけるものです。
茶道には縁がありませんが夏目漱石の所為でしょうか妙に気になる名前です。それにしても、名前の分からない木や雑草に名前を知っていても見たことも無いものなど色々あります。
本当に知らないことばかり!