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スパコン事業仕分けに思う (この時期、目標の明確化・日程が大切)

2011-11-22 21:57:55 | 自己主張
「スパコンは世界一でなければいけないか?」で、国民に大いなる刺激を与えてくれた次なる議論展開である、事業仕分けの中継を昨日観ていた。

「はやぶさ」の川口淳一郎さんが独特の言い回しテンポで説明していたが、自らが是と決めたものの解説のように感じた。

仕分け人側の追求とは、基本的に相容れない科学技術者としてのプライドみたいなものが現われ、議論は平行線で不十分であった。

事業の仕分けとは、『投資に対する効果の評価』がポイントである。

時間軸における事業収支が重要である。

常に世界一なのか?これは、現代の世界を取り巻くこの国の経済環境では、了承を得ることはかなり難しいであろう。

それでは、いつの時点で、世界一を目指すのか?そのために、いつからいつまでどのくらいの投資なのか、結果その効果はいつからどのくらい出るのか?。

ということが、少なくとも我々にも理解できるような数値的なものの提示が必要である。提示したものに対しては、もちろん、その責任も問われる。

科学技術的なものであるからこそ、より明確にした上で、解説して欲しいものである。



これを記述しながら、20年前に、電子レンジの庫内の電波分布の解析シミュレーションシステムを構築したことを思い出した。

電子レンジの庫内の凹凸、導波管の場所位置、電磁波の強度・・・によって、電磁波のエネルギーが食品に与える加熱度が異なる。

最適な電子レンジを作り上げるために、実商品を造り、加熱度合、食品の出来上がり、おいしさ等々多くの時間と実験を繰り返して開発している。

モノを造り、実験を行う伝統的な方法から、スーパーコンピュータを使って数値解析を行い、色々なパラメーターを与えるシミュレーションを行って、実験回数を減らそう、そして、開発期間の短縮とコスト削減を図ろうと、ど素人集団が立ち上がった。

もちろん、研究所やコンピュータメーカーから多くの支援をいただきながら、最終的に、商品評価結果を出すことを2週間要したのが半日でできるようになり、コスト削減も年間1億円(20年前)となった。

これなんかは、目指すべき目標が明確であり、それに向かって衆知を集めた熱き闘いの成果である。

定性的な目的に加えて、具体的な目標こそが、この時期、人間を奮い立たせる要因の一つになるのではないかと思っている。

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