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文楽の夕べ

2011-11-24 23:19:50 | 感想
生まれて初めて、文楽というものを観賞した。

文楽は、太夫、三味線、人形遣いの三位一体の演芸である。

情感を込めた太夫の浄瑠璃語り、三味線の強弱に哀感を込めたばちさばき、人形遣いの人間の魂がのりうつったような動作しぐさ演技、どれも、じゅうにぶんな稽古のもとにその舞台ができあがっているように思える。

それを目前で観るとその迫力、奥深さに圧倒される。

人間のもつ日ごろ隠れた情感をたっぷりと醸し出す、哀愁、慈愛、なさけ、色気、悲哀・・・、人間は、素晴らしものだと感じてしまう。ただ、幸せや喜びみたいなものはないのだろうか?よくわからない。

文楽のミニ講演があり、その前に竹本住大夫(人間国宝、87歳)さんと竹下景子さんの対談があった。

文楽は世襲制でないだけに、真の実力のある住大夫さんの考え方や生き方には圧倒させるものがある。
「ええかっこするな。厳しく稽古にせよ。言葉と言葉の行間を考えよ・・・。」年齢を思わせないはっきりとした言動には、人間力を感じた。

竹下景子さんは、友人がなま竹下を観て、ものすごくきれいだったと言っていたのを思い出した。

本当に、美しく輝いていた。気品漂う、知的な、言葉使いのきれいな美人であった。また、濃いオレンジ色の洋服で登場した時点で、会場の1000人の観客を魅了していた。

このような人とじっくりお話しをしてみたいものだと、かなわなぬ切ない願望をまた抱いてしまう。

数年前にも、大阪城内で薪能を観賞したのだが、その時に感じたことだが、今回の文楽もそのストーリー、太夫の語りが全く分からず、困ったものである。


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