今回の五島列島(福江島)行きは、県立五島高校にも2年間生物の教員をされたM先生と先輩のI先生とご一緒しました。M先生は植物や樹木の専門家で、長崎県の巨木・巨樹に関する「木霊の宿る空間」という本の著作者です。
M先生は五島列島のほとんどすべての島を訪問されて詳しく、今回の旅は彼のスケジュール通りに巡り、改めて生物の勉強が出来たという貴重な体験になりました。
中でも特に珍しかったのはアコウ樹の巨木でした。
アコウ樹はクワ科の半常緑高木で、幹は分岐が多く、枝や幹から多数の気根をたらしている温暖な地方に自生している巨木です。全部で5本の巨木を見て回りましたが、この樫の浦のアコウは九州最大級のもので、長崎県の天然記念物に指定されています。
黒潮の流れに乗って種子が運ばれ、この地に根付いたそうで、樹高11m、根周り15mもあり、四方に30mも広がっています。まさに精霊が住んでいそうな神秘的雰囲気があります。
このアコウも同じ樫の浦の別のアコウ樹です。
富江小学校の校庭にあるアコウ樹は、ここだけ緑の葉に覆われており、校庭にどっしりと座っているようでした。
最後の日に見た玉之浦のアコウ樹です。どの樹も異形の巨木という感じです。