3月9日、この日はグリンデルワルトからツェルマットまでの移動日です。グリンデルワルトでの6日間のスキーを終えて、ツェルマットでさらに6日間スキーをすることになっています。
8時20分、スイス人の若者が大型のベンツで私達4人を迎えに来て下さいました。電車に乗り換えるターシュまで2時間半の道のりです。
谷間の道路をしばらく進んで行くと、目の前に広い湖が広がりました。ブリエンツ湖とトゥーン湖の間にインターラーケンという交通の中心になっている街があります。
しばらくすると、並んだ車の後に続いて何かの順番を待っているような気配です。上の様な交通標識が見えました。
そして、その列が動き出しました。運転手とは英語しか通じませんでしたが、夫の話によると、「カートレイン」といって、車ごと列車に乗ってアルプスの山越えをするということでした。ドイツはこのようなカートレインが幾つか敷設されていて、運転手も楽で良く利用されているようでした。ほとんどの行程はトンネルの中です。初めての経験でした。
ターシュの駅に着くと、もうツエルマット行きの電車が待っていました。トイレを済ませてたくさんの荷物をまずはカートに乗せて、あわただしく改札口まで近づくと、迎えに来ていたフェローのスタッフの方は、何故かあわてていません。どうやら、カートのまま電車に乗せることが出来るようになっているのです。大きなカートは5フランで借りることができますが、ツェルマットの駅で戻すと、5フランも手元に戻ってきます。ストッパーをつけて座席に座ると、20分ほどでツェルマットに到着しました。
ツェルマットは名峰「マッターホルン」を抱く、環境に配慮された街で、ガソリン車の乗り入れは禁止されていて、電気自動車やタクシーが動き回っています。スキーのリフト券があれば、バスは乗り放題で、便利です。
ここでも私達4人はコンドミニアムを利用することにしていて、3階のマッターホルンを眺めることが出来る部屋を2部屋使用しました。駅のすぐ前に大きなCOOPがあるので、買い物には便利で、ほとんどの食材を購入できます。
夕方になって家々に灯がともる頃、マッターホルンが白く光っていました。
やがて、頂上付近が輝いてきました。まるで私達を歓迎してくれているようです。
映りゆくマッターホルンの姿に見とれて、ずっと写真を撮り続けました。今まで2回ほどツェルマットを訪れたことがありましたが、これほど見事な姿は初めてでした。これから1週間は良いお天気が続きそうな感じでした。