官房機密費問題/共産党は麻生前総理と河村前官房長官を国会への証人喚問を申請すべし

2009-11-23 10:07:52 | Weblog
 麻生前政権が8月30日の総選挙に大敗して野党に下り、民主党内閣成立と同時に自民党内閣の機能停止が決定することとなったその2日後の9月1日に従来の慣例的支出額の2倍以上の2億5千万円もの官房機密費を支出した。

 極めて奇々怪々で、限りなく胡散臭い動きに思える。

 共産党の塩川鉄也議員が11月20日午前の衆院内閣委員会で次のように追及している。

 「この間(毎月)1億円だった。・・・辞めていく(麻生)内閣がどうして通常の2.5倍の機密費を必要とするのか。(衆院選があった)8月までに使った分の後払いではないか」

 もし選挙対策費用だとしたら、党利党略関係の支出と言うことになり、国益に関係のない事柄と化す。

 対して平野官房長官。

 「どう使われたかは(河村建夫)前官房長官に聞いてほしい」(以上時事ドットコム

 これに対して河村前官房長官は既にブログで取り上げているが、次のように答えている。

 「政権にいないので、お答えする立場にはないが、使途については非開示となっている」

 「非開示」だからと言って、日本国家のための使途だったかの、自民党と言う一政党のための使途だったのか疑惑を持たれた以上、その疑惑を明らかにする義務があるはずである。

 社民党の福島瑞穂党首はこのことに関して11月21日のTBSのテレビ番組で発言している。 

 「議員や政党のために使われていたら税金の使い道として全く間違っている。・・・・これはきちっと言います。選挙の関係で使われた可能性が高い」(asahi.com

 官房機密費の支出は国会対策に高級背広の贈答に使われたりしていたことが指摘され、内閣官房報償費(官房機密費)とは体のいい口実で、実際は政権党が自分たちの利益のために億という大金を支出しているのではないかとその使途が長年疑われていた。

 平野官房長官は使途の公表は「政府の活動に障害が出て国益を損なう怖れがある」とさも尤もらしいことを言っているが、官房機密費と言えども税金の一部であって、その使い道に秘密は許されないはずである。国民の利益につながる国益のための使途だったのかどうか、何らかの情報公開制度の網に掛けて、公表への道を開くべきだが、今回の下野決定後の2億5千万円の支出のように疑惑が著しい場合はその限りでないとして、国会で証人喚問して、その疑惑を質すべきではないだろうか。

 良心を持ち合わせた政治家がどのくらいいるか知らないが、「良心に従って真実を述べ、何事も隠さず、何事も付け加えない」旨宣誓させた国会に於ける証言と何年か後の情報公開によって明らかとなる事実関係との整合によって、その証言が事実であったかどうかが判明する。

 尤も情報公開に備えて、事実関係を前以て自分に都合よくでっち上げて、書類を捏造していたとしたら、何をか言わんやである。

 共産党は麻生前総理と河村官房長官の国会証人喚問を申請すべきではないだろうか。社民党は福島党首が民法のテレビ番組に出て、「選挙の関係で使われた可能性が高い」と疑っている以上、証人喚問に反対できないだろう。

 もし民主党が反対するとしたら、野党時代の官房機密費に対する言動との違いを自ら炙り出すこととなって、不利な立場に立たされるに違いない。少なくとも、世論はマイナスに動くはずで、簡単には反対できない難しい立場に立たされることになる。

 勿論のこと自民党は反対するに違いない。だが、反対は疑惑を深め、潔くない態度を曝す場面をつくるだけのことで、やはりマイナスに働くだろう。

 麻生太郎センセイが証人喚問席に立つ姿を是非見たいものである。


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