《新型コロナウイルス感染症対策本部(第25回)》(首相官邸サイト/2020年4月1日)
安倍晋三センセイがこの会議の感染症専門家の議論を踏まえて、不足しているマスクに関して次のように述べたことが記述されている。
安倍晋三「マスクについては、政府として生産設備への投資を支援するなど取組を進めてきた結果、電機メーカーのシャープがマスク生産を開始するなど、先月は通常の需要を上回る月6億枚を超える供給を行ったところです。更なる増産を支援し、月7億枚を超える供給を確保する見込みです。
他方、新型コロナウイルス感染症に伴う急激な需要の増加によって、依然として店頭では品薄の状態が続いており、国民の皆様には大変御不便をお掛けしております。全国の医療機関に対しては、先月中に1,500万枚のサージカルマスクを配布いたしました。さらに、来週には追加で1,500万枚を配布する予定です。加えて、高齢者施設、障害者施設、全国の小学校・中学校向けには布マスクを確保し、順次必要な枚数を配布してまいります。
本日は私も着けておりますが、この布マスクは使い捨てではなく、洗剤を使って洗うことで再利用可能であることから、急激に拡大しているマスク需要に対応する上で極めて有効であると考えております。
そして来月にかけて、更に1億枚を確保するめどが立ったことから、来週決定する緊急経済対策に、この布マスクの買上げを盛り込むこととし、全国で5,000万余りの世帯全てを対象に、日本郵政の全住所配布のシステムを活用し、一住所あたり2枚ずつ配布することといたします。
補正予算成立前にあっても、予備費の活用などにより、再来週以降、感染者数が多い都道府県から、順次、配布を開始する予定です。
世帯においては必ずしも十分な量ではなく、また、洗濯などの御不便をお掛けしますが、店頭でのマスク品薄が続く現状を踏まえ、国民の皆様の不安解消に少しでも資するよう、速やかに取り組んでまいりたいと考えております。
政府においては、国民の皆様の命と健康を守るため、引き続き、各種対策に全力で取り組んでまいりますので、国民の皆様におかれましても、御協力を何とぞよろしくお願いいたします」
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全国の医療機関に対して3000万枚のサージカルマスクを配布した上で高齢者施設、障害者施設、全国の小学校・中学校に必要枚数を順次配布、さらに「全国で5,000万余りの世帯全てを対象に、日本郵政の全住所配布のシステムを活用し、一住所あたり2枚ずつ配布する」
そして、「この布マスクは使い捨てではなく、洗剤を使って洗うことで再利用可能であることから、急激に拡大しているマスク需要に対応する上で極めて有効であると考えております」とその有効性を請けあっている。
2020年4月7日、政府は2020年度補正予算案を閣議決定。全世帯布マスク2枚配布に233億円計上。2020年度当初予算の予備費からも233億円を充当させることも決定。合計466億円の経費とした。
社民党・福島瑞穂が2020年4月10日、厚生労働省マスク班に発注先と契約内容を質問、4月21日に同省よりFAXで回答があった。このことを伝えている2020年4月21日付 「日刊ゲンダイ」記事から見てみる。
企業名と契約金額
興和株式会社 約54.8億円
伊藤忠商事 約28.5億円
株式会社マツオカコーポレーション 約7.6億円
合計90.9億円。
予算466億円に対する90.9億円の契約金額。差額375.1億円。
厚生労働省マスク班から次のような回答が添えてあったという。
〈マスク枚数を開示した場合、契約金額との関係で、マスクの単価を計算できることとなり、今後の布マスクの調達や企業活動への影響(他の取引先との関係)を及ぼすおそれがあるため、回答は差し控えさせていただきます。〉
〈ご回答が遅れましたこと、深くお詫び申し上げます〉
記事。〈厚労省マスク班の回答に対し福島議員は、「466億円との差がありすぎます。いったいどういうことなのか。4社といっていたのに3社しか出てきておらず、大きな部分がわかりません。公共調達ルールで93日以内に明らかにしなければならないのだから早く言ってくれればいいのに。差額分は追及していく」と話した。〉・・・・・・
各世帯、高齢施設等への各施設への配達を請け負う日本郵政の受注額は26億円だそうで、契約金額90.9億円+26億円=116.9億円。予算466億円との差額が349.1億円。
この差額の不可解さだけではなく、福島瑞穂の4月10日の質問に対する厚生労働省マスク班の4月21日のFAX回答が10日も要していることと、「4社といっていたのに3社しか出てき」いない事実も不可解の一語に尽きる。ごく短時間の単なる事務処理で済ますことができたはずだし、国会議員に対して平身低頭の役人にしては日数がかかりすぎている。
野党議員に対しては面従腹背の平身低頭であることを考慮したとしても、回答日数の不可解さは消えないし、受注企業が4社なのか、3社なのか、事実不明な点も疑惑を掻き立てる。
4月17日から全戸配布が始まり、配布済みの妊婦向けの布マスクから虫や髪の毛の混入、カビの付着や縫製ミス等がある欠陥品が見つかっただけではなく、そのお粗末さを受けてのことだろう、余程単価を抑えたのか、全世帯用の配布前の確認作業でも欠陥品確認されたと言う。
もし単価を極端に抑えた結果の欠陥品の出現だとしたら、予算との差額も頷くことができることになるが、では、差額はどこに行ってしまったのかの疑惑を付け加えなければならないし、疑惑が一つや二つでないことも、森友・加計、桜を見る会等で安倍晋三が関わった政治上の利益供与疑惑に続く利益供与を連想させることになる。
この利益供与疑惑を連想してのことだろう、マスコミは安倍晋三が配布を言い出したマスクを「アベノマスク」と言い回すようになった。
2020年4月27日午前の官房長官菅義偉の記者会見。「毎日新聞」(2020年4月27日 16時13分)
記者「政府が配布する布マスクについて妊婦用も含めて4社が製造に携わっており、政府はこれまで3社の社名は公表しているが、1社を公表していないのはなぜか」
菅義偉「現在まで介護施設など向けに2000万枚の布製マスクを納入した事業者は興和、伊藤忠商事、マツオカコーポレーション、ユースビオ、横井定の5社であります。そして妊婦用マスクについては、この介護施設など向けのマスクの一部50万枚を配布したものであります」
最初は4社と言っていて、3社のみを公表して、1社は非公表としていた。ところが、菅義偉は4社ではなく、公表の3社に加えて、2社を公表、合計5社とした。では、最初は4社としていた姿勢はどのような必要からなのだろうか。4社と言っていながら、3社のみを公表して、1社は非公表とする必要があった。
ところが野党の追及で、その必要性を引っ込めざるを得なくなって、追いつめられた必要性として4社+1社、合計5社を公表するに至った。最初に公にした4社にとどめておいて、5社目がどこからか漏れた場合、安倍政権自体が持たなくなる恐れがあることから、最初の4社でとどめて置くことができずに全部曝け出す具合に5社目まで公表するに至ったといったところか。
離婚した女性と付き合うことになった。子どもが一人いるということを聞いていて、最初のデートにその子どもと一緒にやってきた。次のデートで子どもが二人になった。三度目のデートで子どもが三人、四度目のデートで子どもが四人、五度目のデートで五人、「これで最後」と言われたみたいだ。交際する女性がなかなか見つからないような男なら、何もかも認めざるを得なくなる。
2020年4月28日の衆議院予算委員会で立憲民主党の大串博志がこの「アベノマスク」を取り上げた。大串博志は具体的な言い回しを使ってではなかったが、業者選定の具体的な基準を質した。対して厚労相の加藤勝信も、安倍晋三も、具体的な基準については何ら触れていない。答えることができていたなら、答えていたはずである。答えることができないのは予算と契約金額の差額からも判断できる。
要するに差額がゼロなら、正々堂々と答えることができる。差額が大き過ぎるから、そこに何らかの秘密があって、答えることができない。何の秘密もなければ、差額は生じない。非常に単純なことである。
2020年4月28日の衆議院予算委員会
大串博志「先ず布マスクの問題でございます。今日、私、安倍総理からご提言して全戸配布されている布マスク、着けさせて頂きました。(床に置いた袋からマスクを取り出して)これはあのー、私の事務所にも、私の宿舎にも届きました。2つ来ました。あれっと思いましたけども、この辺もどうかなと思うんですけども、着けさせて頂いて、ちょっとまあ、やっぱしさすがに小さいなっていう感じもしますし、ちょっと横がやっぱりあくなーっていう感じもします。
それはさておきながらですね、このマスク、先ずは妊婦さん用に配られましたですね。妊婦さん用に配られマスクのうち、約8000枚近くが、不良品、髪の毛が入ったり、ゴミが入ってたり、あるいは黒ずんでいたりということがあったということでございました。
それは解消されてるってことでございますけど、これに関してちょっとやや経緯が分からないことがありまして、布のマスクを発注して、配布していた業者さんですね、今まで政府の方からは、伊藤忠さん、興和さん、マツオカコーポレーションさん、3社プラス一社だというふうに聞いていました。言ってきました。
しかしプラス一社が先週からなかなか出てこない。プラス一社、もう一社はどこだったのか、なかなか言えないということでした、それが昨日やっと明らかになっては、福島県にあるユースビオという会社さんだということであります。このユースビオさんという会社は、私の事務所で写真を撮ってきましたけど、福島市、これ昨日の写真です。町の一角のまあちょっとこう横つながりの事業所見たいなところの一部屋ですね、一部屋です。
白マスク(画像処理)してるところは、あの公明党さんのポスターが貼られてたんですけど、ちょっと出せないってことなんで、消させて頂きました。そういうことで、こういう会社なんですね。非常に不思議に思ったのは、伊藤忠さん、興和さん、マツオカコーポレーションさん、マツオカコーポレーションさんというのはアパレルの大手ですね、どれも極めて大きな規模の大きな会社さんでいらっしゃいます。
この4社目として福島のユースビオさん。この会社の方とですね、いわゆる随意契約という形で、この妊婦用のマスク、布マスクの発注を受けられたということでいらっしゃいますけども、このユースビオという会社はどういう会社ですか」
加藤勝信「福島県福島市に本社を持って、輸出入業務を行っている企業であるというふうに承知をしております」
大串博志「ユースビオさんに発注した布マスクは枚数とか単価は契約の関係で言えないということでしたけども、昨日、事務方の方にお尋ねしたところ、3月24日に契約を結んで、3月中には納入してもらって、契約金額としては5.2兆円であったと、5.2億円であったということで間違いないですか」。
加藤勝信「このユースビオの関係でですね、この会社とあと輸入の関係の会社と一緒くたの契約になってるそうでありますが、5.2億円ということです」
大串博志「(契約)時期に関してもご答弁お願いします」
加藤勝信「3月16日に令和元年度の予備費で契約をした緊急随契ということです」
大串博志「3月16日に緊急随契で契約したってことですね。あの、これ、どういう会社がというふうにお尋ねしましたところ、今福島県福島市の会社で輸出入業務を行っている会社だと仰っていました。本当ですか。本当ですか」
加藤勝信「木質ペレット(破砕木材を圧縮成型した固形燃料)の関係の輸出入業を行っていたと聞いております」
大串博志「この会社がどういう会社でいらっしゃるか、私ももよく分かりません。ですから、きちんと調べさせて頂きました。法務局に行きまして、法人登記見させて頂きました。この会社ユースビオは福島県福島市にあります。会社の定款にある目的、これに関しては再生可能エネルギー生産システムの研究開発及び販売、バイオガス発酵システム研究開発及び販売。ここですね、先程仰ったのは。
発電・売電に関する事業、ユーグレナ(ミドリムシ)の微細藻類の生産加工及び販売、オリゴ糖の糖質の生産加工及び販売、その他附帯関連する一切の事業。
これがこの会社の3月に於ける定款の事業なんです。マスクを作る、マスクを輸出入する。定款上、一切ありません。それどころかこの会社は4月に入って、定款変更の届け出をしています。
4月1日に変更の申出があって、4月10日に登記がなされていますが、追加された内容のところに、4月に入ってからですよ。4月に入ってから追加された内容に不動産の売買賃貸管理と共にですね、貿易及び輸出入代行業並びにそれらの仲介及びコンサルティングっていうのが4月に入ってから定款に入ってるんです。
つまり3月中はこの会社の目的として輸出入の代行とか、輸出入を行う定款にはなっていなかったんです。そういう会社だということ、つまり知らないで契約したということですか」
加藤勝信「先程ですね。5.2億円のときに申し上げたんですが、輸出入するもう一つの会社と一緒になって契約額が5.2億円と申し上げた。従って輸出についてはその会社が担っているというふうに聞いております」
大串博志「もう一つの会社のお名前は何ていう会社でですか。初めて聞きました」
委員長「そちらの方は質問通告は?」
加藤勝信「要するにシマトレーディングという会社でありまして、このユースビオはマスクに於ける布の調達、あるいは納品時期等の調整、そして今申し上げたシマトレーディングは、生産・輸出入の担当されていたというふうに承知をしております」
大串博志「そうすると、四社目がユースビオであったという官房長官の答弁されて、初めて明らかになったことなんですけども、それは正確ではなかった、そういうことですか」
加藤勝信「ですから、ユースビオが主として納品時期等の調整等を担当しておりまして、ユースビオが、要するにユースビオとグループでありますから、代表的にユースビオということで申し上げているということであります」
大串博志「今になって新しいことを色々と言われて、極めて不透明な感じがするんですけども、先程ユースビオは布の調達及びその調製に関する業務みたいなことをやっていたというふうに仰いました。よって契約の対象なんだみたいなことを仰いましたけども、それにしてもですね、それにしても、3月にユースビオが定款に会社の目的として書いていた中には布の調達とか、そういったもののコーディネーションではないんですよ。
そういった会社になぜ布マスクの調達の業務が、しかも随意契約です。随意契約というのはこの会社にやってくれっていうふうに政府の方からお願いして、『急ぐから、あなたしかいないんだ』ということなんです。そのほかの会社は伊藤忠さん、興和さん、そしてマツオカコーポレーションさん。大きな会社です。代表的な会社です。
だから、政府がそこに目をつけて、お願いっていうのは分かります。実際、伊藤忠さんはプレスリリースの中でしっかり、そこの点は言われていて、政府が調達できなかったから、自分たちはこれは何とかしなきゃいかんと思って、協力したっていうことは書かれていらっしゃいます。
この伊藤忠さんや興和さんと比べて、ちょっと社の規模としてはこれは資本金1千万だということなんでは、かなり違うここがどういう経緯で、大臣、マスクを政府側から随契で早く納めてくれんと言うふうな対象にどういう経緯で行ったんですか」
加藤勝信「ユースビオは他の布製のマスクの供給をされてる方含めてですね、これ、政府に於いて広く声がけをして頂きました。これは私どもと経産省が主体になって、これは他もこういうことやっています。(声が小さくなる)それに応えて頂いた事業の、事業社一社ということであります。
マスクの品質及び価格、企業の供給能力及び迅速な対応が可能であるかという観点から選定を行い、速やかにマスクを配布する必要があるということで随意契約を行ったということでございます。具体的にはユースビオ社から供給可能枚数などの納入計画の内容についてご提案を頂き、当該ご提案に基づき、供給能力や納期についてヒアリングを行い、マスクのサンプルの提出を依頼をし、提出されたサンプルを確認することで品質に支障がないことを確認した上で契約を締結したということでございます」
大串博志「この会社の名誉のために言っておきますけども、この会社が提供したマスクにに関しては不良品はなかったっていうことは私も知っております。今仰った、他の布製マスクと同時に政府として広く、経産省を主体としてですか、急いで調達できる先を声がけしたその中で上がってきたということなんですか。
でも、全国このような、いわゆるスタイルの会社であったら、たくさんあると思うんですよ。たくさんある中で伊藤忠さん、興和さん、マツオカコーポレーションさんじゃなくて、なぜここだったのかというところがどうもはっきりしないんですよ。もうちょっと(聞き取れない。「詳しく説明」か)頂きますか。
こういうルートから、こういう人から、ここがあるよという話だったんで、そこに話を持ってったんだと、これはもう少しはっきり説明して頂かないと、なんせ5億円を超える契約ですから、どういうルートだったんだと、みんな思いますよ。如何ですか」
加藤勝信「ちょっと委員の質問の趣旨が受け取れているかどうか。いや、ということでありまして、先程申し上げように広く経産省の方から声をかけて頂く中から、じゃあ自分の所がということで声を上げて頂いたっていうことであります。
いや、まさに私共、早くにマスク、色んなものを調達しなければなりません。従って積極的に手を挙げて頂けるとこがあればですね、そこと先程申し上げた、勿論、品質とか納期とか、色んなものはチェックさせて頂きますけれども、最大限、今確保しなければならない、特に国際的にですね、国際的な中で他国と競争しあっているわけでありますから、そういった中で今申し上げた緊急の必要性があるということで契約を結ばせていただいた。
そして納品を頂き、そして先程委員のご指摘がありました、妊婦の件については色々指摘ありますけれども、当会社については少なくとも今の段階でですね、不良品等々のご指摘は受けていないということでございます」
大串博志「すみません、この、あの、総理に配っていただいたマスク、空気が吸いにくいと思ったので代えさせて頂きましが(国配布のマスクから自前のマスクに交換)、あの、私はね、これは実は地元の縫製工場が作ってくださったマスクなんです。私の地元には縫製工場がたくさんありまして、マスクを何かつくり出していらっしゃいます。非常に、私、よくできて、皆さん努力をされてると思います。
ところが、私の地元の縫製工場で、先程広く経産省を中心に声かけた中で反応して頂いたというふうに言われましたけども、私の所、縫製工場多いんですけれども、声かかった何ていう話、一度も聞いたことありません。余程、恐らく、ここと定めをつけてやられないと、全国でこの、しかも縫製工場持ってらっしゃる雰囲気でもない。余程のルートがないと、こういうところに行き着かないと思うんです。
だから、普通はね、こういう場合にナーンカ人的な関係?誰かの友達であったとか、何がしかの構造、人的関係があって、こうなったんだなと思いますよ。そこをはっきりさせないと、随意契約ですからね、競争契約じゃないわけですから、ここだと決めて、政府の方が入札をかけないでお願いするわけですから、5億円を。
やはり相当な説明責任を求められると思いますが、どうですか。妊婦さんが使うマスクでしょ。それに説明責任を果たしていると思われますか」
加藤勝信「ですから、先程申し上げた質などのサンプルを取り寄せて、チェックをさせて頂いております。結果に於いても先程委員がご指摘を頂いたように当会社の納入したものについては少なくとも現時点でとしか言いようがありませんけれども、特段の問題を指摘をされておりません。それから委員ご指摘のようにですね、徹底的に調べる、あるいは当該、この納入してた実績だけある社、を対象にしていたんでは原価でですね、マスク始め、様々な物、入手できないんですね。
で、今、異業種にも色々お願いしております。幅広くお願いしています。そして早くできるところを積極的に取りに行く。これが今の我々の姿勢であります。従って今、何か、ちょっと、ちょっと、おかしなちょっと、感じるようなご指摘はありましたけれども、むしろそうではなくて、積極的に手を挙げて頂いてるところ、これに対してはですね、今申し上げた納品の質とか能力とか、時期をしっかり守って頂けるものであれば、積極的に対応していく。これが現下の姿勢であります」
大串博志「積極的に手を上げられたんであれば、この会社が積極的に手を挙げて、政府内のどこに手を挙げていたんですか」
加藤勝信「先程申し上げた経産省が経産局を通じてお声かけて頂いた、その中からこの一社、ここまですね、手を挙げて頂いたということであります」
大串博志「これは申し上げたくないことでありますけど、この会社のこの社長さんは少し前に脱税の容疑で告発されていらっしゃったりされますね。それが品質がどうのってことは言いません。しかしながら、随契で5億円ですよ。契約するためには余程の説明責任を政府は負うと思います。しかも妊婦さんが使われるマスク。やはり皆さんが気持ちよく使って頂くためには、説明責任をきちんと果たさなければならない。
しかも今回、説明誤魔化してるじゃないですか。先週の段階で三社に加えてあと一社あると、厚労省、ずっと言ったんでしょ。あると言ってた。ところが、昨日の説明なんですか。このユースビオが妊婦さんにも納めてたことがやっと分かったから、これが4社目だと特定できたというふうに言ってた。先週の時点で4社があると言ってたんじゃないですか。
それを昨日になってやっとユースビオさんが収めていたことが分かったっていうのも、論理的には極めて変な説明。そういうふうなこの説明のおかしさ。これがね、マスクに通底する、布マスクに通底する何となくモヤモヤ感が拭えないんですよ。
国民一般に対するこのマスクもそうです。安倍総理にお尋ね致します。4月1日に安倍総理、このマスクを国民に一世帯辺り2枚、配布しようというふうに突然言われ出しました。これはどういう背景で、言われ出したんですか。マスコミ報道によると、総理官邸の経産省、官邸官僚からこのマスクを配れば、国民の皆さんの不安をパット解消しますよって言われて、そうだということで決断をされたというようなことが書かれていました。どうやってこれは決断されたんですか」
安倍晋三「最初はこの布マスクして頂いたんですが、途中から息苦しいっていうことで外されましたが、私とずっとしてるんですが、全然息苦しくはございません。あの、意図的にですね、そういった貶めるような発言はですね、やめて頂きたいと本当に思います。
そこでですね、マスクについてはですね、2月以降、設備投資補助などにより大幅増産に取り組んできましたが、機械設備の輸入や原料加工など制約もあり、急激な需要の拡大に追いついておらず、残念ながら店頭での品薄状況が長引いているのが現状でもあろうと思います。こうした中でマスクが手に入らず、不安に感じておられる皆さんもおられると認識を致しまして、これまで医療機関へのサージカルマスクの優先的な配布に加えまして、介護施設や小中学校などに、先程は妊婦さんにということでございましたが、実態としてはですね、介護施設、小中学校などに感染防止、拡大防止の観点から布マスクの配布を行ってきました。
その上でマスクが手に入らず、困っておられる方々がいらっしゃるとの認識のもとですね、国民の皆様に幅広く布マスクの配布をしたところでございます。先程申し上げましたように小中学校、あるいは介護施設等々に送らせて頂きましたが、息苦しいとか、そういう苦情は今まで聞いてはいないということは申し上げおきたいと思います。
そのマスクはですね、布マスクはですね、咳などによる飛沫の飛散、(大串、席から抗議)いや、いや、これは大切なところですから、飛沫の飛散を防ぐ効果などなど、感染拡大防止に、(抗議)これも経緯の一つでありますから、聞いて頂きたいと思いますが、感染拡大防止に一定の効果があると考えておりまして、米国のCDC(アメリカ疾病予防管理センター)もですね、使用を推奨する旨の発表を行ったほかですね、シンガポール、フランスのパリ、タイ、バンコクなどで市民に配布する動きが広がっていると承知をしております。
また、洗濯することでですね、繰り返し利用できるため、皆様に選択のご負担をおかけするが、急増しているマスク需要の抑制の観点からも有効と、ちょっと、答弁中でございますから、もう暫くの辛抱を・・・、
急増しているマスク需要の抑制の観点からも有効と考えているわけでございまして、先日、マスク増産に取り組んでおられるユニチャームの高原社長からもですね、今般配布される布マスクの定着が進むことで全体として現在のマスク需要の拡大状況を凌げるのではないかという話もあったところでございます。
こうした経緯からですね、今お話をさせて頂いた中に於いて、すみません、ちょっと私が答弁している最中でございますから、そこでですね、今は・・・・
これは経緯ということを仰っているわけですから、どうしてそういう判断をしたかってっていうことであればですね、どういう需給の状況だったかということについて、あるいはその有効性について説明するのは、これは当然ことではないでしょうか。
当然のことをご説明しているという中に於いてですね、質問者の方からですね、断たれて、その答弁を遮られては、これは遣り取りにならないのではないのかということは申し上げておきたいと思います。
今申し上げたようにそういう需給状況があるという中に於いて有効であろうと考えたわけでございます」
大串博志「時間稼ぎはやめてください。私は4月1日のときになぜ、この1億枚のマスクを配ろうと思ったのか、そんときの判断の経緯を聞いたんです。それを延々ね、全然関係のないこと言われて、いつものことですけど、これはね、総理、今普通のときじゃないんですよ。国難の時期だから、国民の皆さんははっぱりリーダーとして安倍総理は何をどうしてくれるのかって真剣に見ているんですよ。466億円のマスクを使って、本当にそれがお金を使って、マスクを配ることが本当にいいのかと。466億円のお金があれば、私たちの学費や生活費の支援をして欲しいと思っている子どもたちがいるから言っているんですよ。
なぜそういう判断ができないかと言うことを聞きたいから、私は聞いているんです。経緯も含めて。是非真摯に答弁をしてほしいと思います。
総理にお尋ねしますけど、このマスク、いつまでに配布を行えるんでしょうか。昨日の段階で郵便局、増田さんや、日本郵政社長の話では、まだ4%しか配ってないということでありました。いつまでに、これ、配布は行えるんでしょうか」
安倍晋三「大串委員、だから、私は先程説明したじゃないですか。そういう予算をかけるんですから、どういう事情があるのかということを真剣に私は真剣に答弁させて頂いたつもりですよ。その最中に立ち上がったですね、答弁を邪魔されたんではですね。冷静な遣り取りにはならないじゃないですか。
その中に於いて、では他国はどうであったかという例も引用させて頂きました。当然ではないですか。そういう状況をしっかりと真面目に私は答弁をさせて頂いてるんですよ。それを余りにもですね、私が例えば時間稼ぎする必要なんかないんじゃないですか。ちゃんとですね、ちゃんと説明をさせて頂きたいと、このように思います。
ですから、先程、需要に於いても海外でどういう評価、いわば(ヤジ)評価するような話をするとですね、ヤジで遮られたり、邪魔をされるわけでございますが、それも含めてですね、どういう評価を得ているかということについて話をすると、直ちに妨害をされるというのは、まことに遺憾であると、こう思うわけでございます。
そこですね、前回残念ながら黄ばみがあるものが出たということでございまして、返品を今、しっかりとさせているところでございます。どこから出荷したかということも含めて、それをもう一度ですね、検品等の見直しを行っているわけでございまして、そういうものを行った上に於いてですね、できるだけ早くお届けを国民にしたいと考えているところででございます。今、検品等をしっかりやっている最中でございまして、今、直ちにですね、いつまでにお配りができるかということについてはですね、あのー、えー、これを今ですね、ここで答をするには至っていないところでございますが、できるだけ早くですね、検品を強化をし、そして提供をしたいとこのように考えているところでございます」
大串博志「総理は4月1日にこれを発表されたときに1億枚のマスクの、布マスクの目処はついたというふうに仰っていらっしゃいました。本部にて。
本当にそうですか。ちょっと確認ですけども、本当は1億枚の目処はついてなかったんじゃないですか。4月に入って慌てて駆け込むように各地に発注をしている、とか、そういうことはないですか。慌てて発注してるがゆえに一次下請け、二次下請け、三次下請け、こういうふうに注文が発注が流れていって、結果としてどこ
製造者の方々が、一生懸命やってくださってると思いますよ、一生懸命やってくださってると思うけども、でも、一次下請け、二次下請け、三次下請けと落ち、流れていくうちに誰が本当に責任を持ってこのマスクを作ってるのかっていうのが分からないような状況になってはいないでしょうか。
本当に4月1日に1億枚のマスクの目処がついていたんでしょうか」
加藤勝信「あの、今日は予算措置と関係がありますから、当初予備費で使わせて頂きました。それの意味については先程申し上げたようにその契約をしたり、それから現地で工場の生産をお願いしたり、そういった目処をしっかり確認、目処を、そういった状況を確認しながら、作業を進めているというところでございます」
大串博志「と言うことは一応、この辺の目処は4月1日の時点ではついていなかったということですか。今、どこかやってくれる人がいないかということは発注してるという、そういうことですか」
加藤勝信「その段階では当然、この1億万枚ですね、1億枚については、あの、目処がついていたと。ここでお願いするという段取りをして折り、それから逐次、そのあと何回も、これ一回限りではありませんから、その後の納入も、必要ですから、それにあたっての対応も、当然しているということだよ。大串博志の1億枚の目処がついて、たっていうことですけども、それ本当でしょうか。後ほどまた、検証させていただきたいと思います」
(中略)
大串博志は安倍晋三に最後に提案をする。
大串博志「総理に提案があります。全国4%の配布の状況です。これから検品されているという状況ですけども、466億円の予算を見直して、執行を止めて、この予算、やめたらどうか。今どうやって命をつなぐか、生活をつなぐか、明日が分からないという方々が今多く日に日に増加していらっしゃる。そういう状況にあります。そういう中に於いて全国の皆さんは理解してくださると思います。安倍総理が仮に466億円のマスクの配布予算案を止めて、例えば私の提案ですけども、学生さんたち、バイトが止まって、学生団体の調べでは13人に一人の学生がもう退学しなければならないじゃないかと、こういうことを考えている状況にあります。
この学生さんたちに提供できるようにこの466億円、変えたらどうでしょうか。(学生の生活窮状を訴える。一食50円のうどんをゆがいで生卵を乗せて・・・・。)お腹が空くと御飯食べなければならないから、寝て誤魔化す。ということを言っていて、私、身につまされましたよ。もうそういう状況に、総理が言った4月1日から比べると、なってるんじゃないですか。ここはあのときはそうだったけど、今は確かに違う。総理のそれこそ政治決断を以って、466億円、まだ4%しか出ていないから、これをやめると、国民の皆さんには申し訳ない、マスクは届かないけど、でも、これは学生の皆さんたちの生活面に回す。そういった、生活が明日は苦しいという方々に回してください。何万人学生が救えますから。そういうふうに今、政治決断で舵切る。それが総理としての、あるべき姿ではないでしょうか。どうでしょうか」
安倍晋三「学生の皆さん。アルバイトで学費を稼いでいる皆さんについてどう対応していくかということはもう午前中に議論させて頂きました。アルバイトの方々に対しても補償金の対象とさせて頂いているところでありますし、と同時にですね、高等教育の無償化の対応についてもですね、今回の事態に対しても今回対応させて頂くということをさせて頂いております。
また、給付型の奨学金につきましても、これは給付型ですけが、これは生活費、学費だけではなく、生活費のあるものでございます。今回の事態に対する給付の対象ともしているわけでございますから、そういうものも是非活用して頂きたい。このように思うところでございます。
他方、このマスクにつきましては先程来、このマスクは全く使えないかの如きのご質問を頂いておりますが、介護施設、あるいは学校等にはもう既に相当量を配布をさせて頂いている。それなりの評価を頂いているところでございます。
大串委員は確かにご地元のですね、布マスクを手に入れられるということでございますが、多くお方々はなかなかマスクは手に入らないという悩みを持っておられるのは事実でございます。そういう中に於いて、まさに十分ではないかもしれませんが、また、毎日洗って頂かなければならないということでご不便はおかけすると思いますが、先ずは2枚贈りさせて頂きまして、それを手元に置くことでご安心を頂ける。
また、今マスク市場に対してもそれなりのインパクトはあったのは事実でございまして、業者の中に於いてはですね、ある種の値崩れを起こす効果になっているということを評価する人もいるわけでございまして、先程申し上げました増産等をお願いをさせて頂いているユニ・チャームの高原社長からもですね、今般配布された布マスクとの併用が進むことで、全体として現在のマスク需要の拡大状況を凌げるのではないのかとのお話も頂いているところでございまして、こうした形の効果が出てくることを待ちたいと、このように考えているところでございます」
大串博志(しんみりした口調で)「一カ月の給料なり、一カ月のバイト代が入らなくて、どうしようかという生活を総理、送られたことがありますか。私浪人と言いますか、役所を辞めて政治活動に入るとき、そういう状況だったので、(周りの議員を示して)多くの皆さんもそういう経験をされたと思いますけども、まあ、世の中の多くの皆さんも、一カ月給料なくなる、バイト代なくなる、大変なことなんですよ。
明日どうしようかっていうそういう話なんですよ。だから、恐らく国民の皆さんはこのマスクは届かなくても、それが学生の皆さんの学業を続けると言うためになるんだったら、喜んでと仰ると私は思いますよ。それは私は国のリーダーとしてあるべき姿だと思いますよ。
今の答弁、極めて残念です」
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大串博志は資本金1千万のユースビオが伊藤忠(資本金2534億円)や興和株式会社(資本金38億円)、マツオカコーポレーション(資本金5.29億円)といった大手企業と並んで5.2億円もの緊急随契ができた理由を尋ねた。
もっと単当直入に「業者選定の具体的な基準は何か」と聞くべきだったが、「この伊藤忠さんや興和さんと比べて、ちょっと社の規模としてはこれは資本金1千万だということなんでは、かなり違うここがどういう経緯で、大臣、マスクを政府側から随契で早く納めてくれんと言うふうな対象にどういう経緯で行ったんですか」と、「経緯」という形で業者選定の基準を尋ねた。
対して厚労相の加藤勝信は、「政府に於いて広く声がけをして頂きました。これは私どもと経産省が主体になって、これは他もこういうことやっています。(声が小さくなる)それに応えて頂いた事業の、事業社一社ということであります」、「広く経産省の方から声をかけて頂く中から、じゃあ自分の所がということで声を上げて頂いた」、「先程申し上げた経産省が経産局を通じてお声かけて頂いた、その中からこの一社、ここまですね、手を挙げて頂いたということであります」と答弁している。
加藤勝信は「私ども(厚労省)と経産省が主体になって」「声がけ」したが、「これは他もこういうことやっています」と言うとき、声が小さくなった。自身がしていることを他者を引き合いに出して正当化するとき、自身が正しいことをしていることなら、声を小さくする必要性も、誰もがやっていることだとか、ほかでもやっていることだと引き合いに出す必要性も生じない。業者選定に何らかの如何わしさも抱えているからこその表面に現れた様子なのだろう。、
「広く声がけをした」、「広く経産省の方から声をかけた」、「経産省が経産局を通じてお声かけて頂いた」ということなら、大串博志はいずれかの答弁後に「広く」とはどの程度の範囲なのか、どういう「声がけ」だったのか、具体的に聞くべきだった。
前者の「広く」に対して全国を対象にしてなのか、全国を幾つかの地域に分けてなのか、後者に対しては何社に対しての「声がけ」だったのか、どのような文言を用いたのか、連絡は電話を使ったのか、FAXなのか、ウエブメールで行ったのかを問い質すべきだった。
不透明な選定基準でなかったなら、答えることができるし、何らかの記録も残っていなければならないし、何らかのコネで選定したことなら、答えることはできないし、記録も残していないことになる。安倍政権の記録は残さない、あっても、廃棄処分にしてしまう手を何度も見てきているはずである。
人は何らかの選択をするとき、選択の種類や内容に適した何らかの基準を設ける。当然、「広く声がけをした」、「広く経産省の方から声をかけた」は設けた基準に応じた地域と社数でなければならない。ところが声がけの基準とした地域も社数も言わずに、「広く」とだけ言う。誰にでも公表できる正当な基準であったなら、「広く」といった抽象的な言葉で事足りる説明とすることはできない。
大串博志は布マスク配布に何百億というカネをかけるよりも、困っている学生の支援に回すべきではないかと提案した。安倍晋三は「マスクの店頭での品薄状況が長引いてる」、「マスクが手に入らず、不安に感じておられる皆さんもおられる」、安倍政権のマスク配布によって供給不足に対する需要過多からの値上がりしていたマスクの「値崩れを起こす効果になっている」等の理由を挙げてマスク配布を正当化し、大串博志の提案を断っている。
政府はコロナウイルスの感染拡大に応じてマスク着用と手洗いの励行と外出自粛をうるさく言ってきた。国民の多くはそれなりに守っている。もし安倍晋三が言うように「マスクの店頭での品薄状況が長引いてる」が事実で、その事実によって国民の多くにマスクが行き渡っていない状況にあったなら、生活必需品の買い物に外出する際のコロナウイルスに対しての身を守る術を持たないことになり、大騒ぎになる。その他の外出もビクビクしながらでないと、できないことになる。
だが、大騒ぎにはなっていない。テレビのニュースで見る限り、見かける外出者の殆どがマスクを着用している。国民が冷静でいるこの状況は「マスクの店頭での品薄状況」が事実だとすると、何らかの方法でマスクを調達していることになる。ネットではマスクの型紙から手作りの方法まで数多く紹介されている。100円ショップで売っている60枚入りのコーヒーフィルターの4枚を使って、ホッチキスで止めるだけのマスクを手作りするページもある。慣れれば、作るのに5分もかからないし、15枚分のマスクが手作りできる。
要するに政府がマスクを配布しなくても、手作りによってて供給不足に対する需要過多からの値上がりに対する値崩れを引き出すことができる。介護施設や小中学校等への配布にしても、介護施設では認知症防止の観点から入所高齢者にパッチワークやその他の手芸に取り組ませているところもあるし、中学生は「技術・家庭科」の授業で裁縫に取り組んでいると言う。
自分たちの手作りで既に用意している学校もあるだろうが、介護施設では介護士の指導の元、中学校では教師の指導の元、手作りで十分に間に合わせることができる。小学生に対しても教師の指導で手作りできないわけではないし、できなければ、中学生が余分に手作りして、小学生に配布するという手もあし、中学生に対して協調精神を育むことができる。
一般家庭でも、本格的な布マスクの手作りが不可能というわけではない。ミシンがなくて、手縫いでも、さして時間がかかるわけではない。要するに家庭の自助努力で解決可能なマスク問題に過ぎない。にも関わらず、政府は466億円という大金をかけて国民にマスクを配る壮大なムダ遣いを実行しつつある。
しかもマスク配布業者の選定基準にしても、マスク配布の予算に対する契約金額の目に余る差額に関しても明瞭・明快から程遠い不可解・不透明のまま推移している。
自然災害が起きて、大きな被害が出ると、政府はボランティアをお願いする。466億円も使わずにボランティアをお願いする例に習って、マスク問題が起きた当初から家庭や介護施設、学校でのマスクの手作りをなぜお願いしなかったのだろうか。
政治的利益供与を作り出す必要性からの、政府予算を466億円も使うことになったマスク配布なのだろうか。だとしたら、家庭や介護施設、学校へのマスク配布は政治的利益供与を作り出すために利用されていることになる。
まあ、森友・加計、桜を見る会等で腕を上げてきた安倍晋三の政治的利益供与である。新たに一つ加わえたとしても、安倍晋三にしたら屁を一つ落とす程度のどうってことはない政治活動なのかもしれない。