安倍晋三が設計首謀者の現金還付・収支報告書不記載の慣習・制度だっだと疑うに足る相当性ある状況証拠の提示

2024-05-31 11:22:07 | 政治
 安倍晋三キックバック中止指示の2022年4月会合も、派閥幹部の若手議員キックバック再開要請対応8月会合も安倍晋三を無罪放免目的の作り話とすると全ての整合性が取れる

  「イジメ未然防止の抽象論ではない具体策4題」(手代木恕之著/2024年5月18日発行:500円)

1.イジメを含めた全活動が"可能性追求"だと自覚させる「可能性教育」
2.「厭なことやめて欲しい」で始まるロールプレイ
3. 居場所づくりと主体性教育目的の一教科専門コース導入の中学校改革
4.主体性教育目的の図書館の蔵書を参考書とする1日1時限の「自習時間」の導入
学校は一定のルールを決めて学校内でのプロレスごっこを認める)

 この記事と同様の趣旨の記事を2024年4月1日にgooブログlivedoorブログに既に公開していて、2022年4月の安倍晋三出席の安倍派幹部との会合での安倍晋三の政治資金パーティノルマ超過分の現金還付中止指示と同年7月の安倍晋三銃撃死後の同年8月の安倍派幹部の現金還付を求める若手議員にどう対処するかを話し合った会合は安倍晋三の連続在任日数歴代1位の名誉を守るためにノルマ付けとノルマ超の現金還付と収支報告書不記載が歴代会長の指示で行われていたものの、安倍晋三自身はそのことへの関与は積極的ではなかったことを、いわば偽装するデッチ上げ、作り話ではなかったかという内容に仕立てた。

 読み返してみて、キックバックを始めたのは安倍晋三ではないかということに気づいた。意図がずれたために言葉足らずの面とアプローチの方法が不適切な面が生じることになった。本来の意図に戻すべく、今回は現金還付と収支報告書不記載は安倍晋三が設計首謀者の慣行、もしくは制度だったと状況証拠面から打ち立てて見ようと思う。

 狙いは安倍晋三の悪行だから、政治倫理審査にかけられた国会議員のうち安倍派幹部の証言のみを取り上げる。以下の記事はNHK総合放送の政倫審中継放送からの文字起こしと政倫審を取り上げた「NHK NEWS WEB」(2024年3月1日)記事からの抜粋で構成した。どちらの抜粋か断らないが、現金還付、いわゆるキックバックと収支報告書への不記載という手を用いた"裏ガネ"化(全員が否定しているが)についての政倫審に掛けられた安倍派幹部の証言内容は多くのマスコミによって詳細な解説が加えられ、広く流布していて、関心のある者にとっては大体は頭の中の常識となっているだろうから、どちらからの抜粋かはさして問題ではないと思う。

 要はそれぞれの証言をどう読み解くか、それが的確性を備えているかどうかが肝心なことで、それができていないということならそれまでにして貰うことになる。

 2024年3月1日の衆議院政治倫理審査会は西村康稔がトップバッターで、15分の弁明時間が与えられた。安倍派清和研究会の代表兼会計責任者松本潤一郎が派閥の政治資金パーティでの収入・支出に関わる収支報告書不記載等で東京地方裁判所に起訴され、自身も検察の捜査を受けたものの立件する必要がないとの結論に至ったものと承知していると述べ、「清和会の会計には一切関わっていない」と自身の無罪を強調している。

 以下、弁明のうちの重要な点を箇条書きにしてみる。

1.実際、今の時点まで私は清和会の帳簿、収支報告書など見たことはない。
2.パーティ券売上げのノルマを超えた分の還付については自前で政治資金を調達
  することの困難な若手議員や中堅議員の政治資金を支援する趣旨で始まったの
  ではないかとされているが、いつ始まったのか承知していない。
3.還付にかかる処理は清和会歴代会長と事務局長との間で長年の慣行で行われ
  てきたことで、会長以外の私達幹部は関与していないし、派閥事務総長と言って
  も、自身は関与していない。
4.今回の問題が表面化するまで、収支報告書不記載は知らなかった。
5.8月の会合で2022年の還付金については安倍会長の意向を踏まえ、幹部の間で
 行わない方向で話し合いが行われたものの、一部の議員に現金での還付が行わ
 れたようであるが、その後の還付が継続された経緯を含め、全く承知していない。

 「1.」の見たことはないが知らなかったことと必ずしも一致するわけではない。知らされていた上で処理は他人任せなら、見たことはくても知っているという構図は成り立つ。

 「2.」の言い分、現金還付、いわゆるキックバックは若手議員や中堅議員の政治資金支援の趣旨で始まったとしているが、一般的には当選回数の多いベテラン議員程政治的影響力を持ち、カネ集めに長じていて、政治資金パーティ券の売上も多くこなしているはずで、実際にもキックバック額は多くなっている。利益という点ではベテラン議員の方に分があったはずだ。

 いわばキックバック制度でより多くの利益を得ているのはベテラン議員であって、このことは制度開始当時から変わらないだろうから、若手議員や中堅議員のためを思って始めたという言い分に全面的に正当性を与える訳にはいかない。若手議員や中堅議員のためもあったろうが、ベテラン議員の日常的な活動に余裕を持たせる方向により多くの力が働いていたはずだ。

 結果、カネを力とした日常的活動の拡大によって清和政策研究会という派閥の勢力拡大とその勢力拡大に伴わせた自民党内の影響力拡大、数の力を背景とした政治的影響力の浸透を最終目標に据えていたはずだ。若手議員や中堅議員のための政治資金支援はカネの力を借りた政治というものの現実の姿を隠すカモフラージュの役目を果たしている一面も抱えていることになる。

 「3.」の言い分、還付にかかる処理は清和会歴代会長と事務局長との間で長年の慣行で行われてきたことしていることは、安倍晋三を含めて清和会歴代会長は現金還付と還付した現金の還付元の派閥の政治資金収支報告書への不記載と還付先の議員個人の政治団体の政治資金収支報告書への不記載を共に承知していて、承知していたうえで不記載をやらせていた共犯関係にあったことになる。

 但し安倍派幹部の誰もが不記載を知ったのは2023年11月の報道があってからだと証言している。それが「4.」で取り上げた証言に当たる。

 「5.」で、安倍晋三の意向で中止が決まっていた2022年の還付はその意向が守られず行われたが、その経緯については全く承知していないとしていることは安倍晋三銃撃死後、派閥運営主体は幹部に帰するものの、その幹部を差し置いて現金還付が継続されていたという不思議な構図を取ることになる。

 「3.」の還付にかかる処理は清和会歴代会長と事務局長との間で長年の慣行で行われてきたこととしている証言と考え併せると、安倍派清和政策研究会の事務局長兼会計責任者の松本淳一郎が4月会合での安倍晋三の還付中止の指示と幹部の受け入れ方針を無視し、なおかつ幹部の意向を確かめもせずに独断で還付を継続していたことになり、その資格もない極度の僭越行為を犯していたことになる。

 西村康稔に対する質問のトップバッターは自民党68歳、麻生派の武藤容治で、還付金の不記載は「(清和政策研究会の)事務局長さんだけが長年の慣行としてやってきたのか」と尋ねているが、西村康稔が清和会歴代会長と事務局長との長年の慣行としていたことを事務局長だけの不正行為とし、意図してのことなのかどうか、歴代会長を無関係な立場に置こうとする質問となっている。

 西村康稔「ノルマについてもどういうふうに決まっていたのか承知していない。会長と事務局の間で何らかの相談があって決められたのではないかと推察するが、どういう会計処理がなされていたのか承知をしていない。ただ今思えば、事務総長として安倍会長は令和4年、2022年4月に、『現金の還付を行っている。これをやめる』と言われて、幹部でその方向を決めて、手分けをして若手議員にやめるという方針を伝えた。

 安倍会長はその時点で何らかのことを知っておられたのだと思う。どこまで把握していたのか分からないけれども、現金は不透明で疑念を生じかねないから、こうした現金の還付をやめると、還付そのものをやめると、いうことで我々で方針を決めて、対応した。

 その後、安倍会長は亡くなられて、ノルマを多く売った議員がいたようで、返してほしいという声が上がった。それを受けて、8月の上旬に幹部で議論し、還付は行わないという方針を維持する中で返して欲しいと言う人たちにどう対応するか、色々な意見が挙がったが、結局結論は出ずに私は8月10日に経済産業大臣になったので、事務総長は離れることになった。

 その後、どうした経緯で現金の還付が継続することになったのか、その経緯は承知をしていない」

 以上の西村康稔の発言から現金還付継続の事実関係を纏めてみる。西村康稔自身が後で明らかにしている2022年4月の会合の出席者は安倍晋三と安倍派事務局長兼会計責任者の松本淳一郎、さらに西村康稔自らと当時会長代理だった塩谷立、同じく会長代理の下村博文、自民党参議院代表・幹事長の世耕弘成世で、その席で安倍晋三が「現金は不透明で疑念を生じかねない」との理由を挙げて現金還付の中止を申し出た。

 その場にいた安倍派幹部4人は安倍晋三の申し出を受けて、いわばその方針を受け入れ、手分けをして若手議員に中止を伝えた。これも西村自身があとで明らかにするが、伝達は電話を使った。ネットで調べてみると、2022年7月時点の記事で安倍派所属議員は94名となっている。幹部4人を除いて90人、計算上は1人当たり20人前後の所属議員に電話を掛けたことになる。

 事務局長が出席していたのだから、会合の場から事務局に電話を入れて、事務局職員に指示して一つの文面で複数のメールアドレスに送信できるカーボン・コピー(CC)形式で送信すれば、遥かに手早く、効率よく連絡することができる。当日が休日なら、翌日であってもいいはずだが、わざわざ幹部の手を煩わす電話を用いた。

 現金還付が「不透明で疑念を生じかねない」という性格上、「メールを開封後直ちに削除することと」と一文を入れたとしても、削除を忘れて証拠として残るか、何かあったと復元に掛けられて、世に出ることを危惧して手間のかかる電話にしたということも考えられる。

 西村康稔は「安倍会長はその時点で何らかのことを知っておられたのだと思う。どこまで把握していたのか分からないけれども」と深くは知っていなかったかのような印象を与えようとしているが、「還付にかかる処理は清和会歴代会長と事務局長との間で長年の慣行で行われてきた」こととしていることと「現金は不透明で疑念を生じかねないから」と現金還付の性格付けを行い、その中止を意思表示した以上、安倍晋三自身、どのような種類の現金還付なのかは承知していたことになる。少なくともおおっぴらには表沙汰にはできないカネの遣り取りだと位置づけていた。

 そもそもからして銀行振込か郵便振込で行うところをわざわざ現金で手渡していた。安倍派事務局の職員が各議員個人の政治団体の事務所に赴くか、その事務所の職員を派閥事務所に呼び出すかしなければ、現金決済はできない。金融機関で振り込む場合はカネの移動の痕跡を残すことになるが、現金だと、その痕跡を残さずに済む。そのメリットを生かすための方法だとしたら、幹部側は「現金は不透明で疑念を生じかねない」の意味するところを政治資金収支報告書不記載か、あるいは最低限、実際の使い途とは異なる政治資金規正法に触れる何らかの虚偽記載に持っていくことを狙いとしていることぐらいは気づかなければならなかったろう。だが、長年政治に携わり、政治資金規正法と付き合ってきながら、何も気づかなかったと自分たちを政治に素人の立場に置いている。

 但し安倍晋三が「現金の還付を行っている。これをやめる」と最初に中止を言い、幹部の誰かが「なぜですか」と中止の理由を聞いたところ、「現金は不透明で疑念を生じかねないから」と答えたのだとしたら、幹部は誰一人現金還付の事実も、政治資金収支報告書不記載か、その他の考えられる不正行為を知らなかったとすることはできるが、国会議員を長年勤めていて、自民党最大派閥の幹部の位置につけている以上、以後の認識として、安倍晋三の現金還付は「不透明で疑念を生じかねないから」とした性格付けの言葉一つで、政治資金収支報告書不記載程度のことは当たりを付けておかなければならなかったはずで、当たりを付けた時点で、その辺のことは幹部たちの間で、「ああ、そういうことだったんだ」と裏があることを暗黙の共通認識とするに至ったという経緯を取らなければならなかっただろう。

 要するに自分たちの知らないところでノルマを超えたパーティ券売上はキックバックされて、収支報告書で何らかの操作が行われているんだなぐらいなことは察したはずで、その場に事務局長の松本淳一郎がいたのだから、「収支報告書でどのような扱いになっているのですか」程度のことは聞くのが人情の自然というものだろう。

 尤も事務局長は「議員のみなさんは知らないでいた方が無難です」と答えた可能性は大きい。

 以上のような経緯が考えられることを抜きにしたとしても、安倍晋三の現金還付は「不透明で疑念を生じかねないから」とした性格付けの一事のみを取り上げただけでも、西村康稔の「今回の問題が表面化するまで、収支報告書不記載は知らなかった」は、他の幹部たちの同様の発言にしても、素直に受け取ることはできない極めて疑わしい弁明と見なければならない。

 この"疑わしい"を虚偽告白そのものと断定できるかどうかは追及側の野党議員が4月の会合で安倍晋三と4人の幹部たちとの間で具体的にどのような遣り取りがあって現金還付中止を決定したのかを詳細に聞き出さなければならなかった。その中で最も肝心な質問は西村康稔に対しては安倍晋三が行った「不透明で疑念を生じかねない」とした現金還付の性格付けから還付された現金の政治資金規正法上の処理についてどういう心証を持ったか、他の幹部に対しては西村康稔は安倍晋三から現金還付中止の理由として「不透明で疑念を生じかねない」と伝えられたと証言しているが、同じ席にいたのだから、この性格付けを耳にしたはずで、耳にしたとき、還付された現金の政治資金規正法上の処理についてどういう認識を持ったかを追及、それぞれの答弁に応じて還付された現金の政治資金収支報告書への不記載等の不正行為にまで思いが至ったのか、至らなかったのか、前者であった場合、安倍晋三か事務局長に具体的な事情を知るためにどういう処理がなされているのか実際のところを問い質したのか、問い質さなかったのかなどなどの事実を炙り出さなければならなかったが、この点についてのそれぞれの説明を野党議員は誰もが表面的に捉えるだけで、言葉の裏を探ることはしなかった。

 あるいは安倍晋三の「不透明で疑念を生じかねない」の言葉そのものを幹部たちがどう解釈したのか直接的に尋ねることもしなかった。一言でも尋ねていたなら、政治資金規正法上の処理の問題に、それ以外ないこととして行き着くことができたはずだが、そういったことを試みることもしなかった。

 その結果、2023年11月の報道で収支報告書不記載等の不適切な運用を知ったなどといった答弁――安倍晋三が現金還付中止も理由とした「不透明で疑念を生じかねない」の性格付けなどなかったことにした答弁を幹部全員に対して許すことになった。

 4月の会合がデッチ上げの作り話でも何でもなく、正真正銘存在した会合なら、8月の会合でも現金還付に対する「不透明で疑念を生じかねない」の性格付けと、そのような性格付けゆえの安倍晋三の中止を申し出た意志、さらにこれらの事情で中止を受け入れた幹部4人の姿勢は厳格に維持されなければならない。でなければ、連続在任日数歴代1位の名誉を担う安倍晋三の「不透明で疑念を生じかねない」の性格付けに基づいた中止の意志を裏切ることになる。

 いわばその中止の意志を裏切ってはならない安倍派幹部としてのそれ相応の義務と責任を負ったはずで、負いきれない立場に立たされた場合は幹部4人が雁首を揃えていたことに反する無力を示すことになり、何らかの焦燥感に見舞われ、幹部としての矜持を意識させられることになっただろう。でなければ、派閥を率いる幹部としての意味を失う。

 8月の会合での出席者は世耕弘成自身が2024年3月14日の自らに対する参議院政治倫理審査会で次のように明らかにしている。

 世耕弘成「当時の安倍会長からは2022年の5月のパーティーについて、4月上旬に幹部が集められ『ノルマ通りの販売にしたい』、即ち還付金はやめるという指示が出た。その後7月に安倍会長が亡くなり、その後8月上旬だったと思うが、塩谷会長代理、下村会長代理、西村事務総長、松本事務局長と私が集まった。その場で『ノルマをオーバーしてしまった人がいる。どうしようか意見を聞かせて欲しい』という趣旨の会合だったと思っている」

 8月の会合出席者は塩谷会長代理、下村会長代理、西村事務総長、世耕弘成、安倍派清和政策研究会事務局長松本淳一郎の5人。4月の会合との違いは安倍晋三だけが抜けて、同じメンバーとなっている。

 西村康稔の8月の会合についての弁明の中で行った説明は箇条書きの「5.」と自民党武藤容治に対する答弁で既に取り上げているが、より具体的に理解して貰うために弁明の中での発言に加えて、質問者立憲民主党の枝野幸男に対する答弁を併せて取り上げ、武藤容治に対する答弁はそのままの繰り返しで再度取り上げてみる。注釈は当方。

 西村康稔(弁明)「(4月の会合で)2022年の還付金については安倍会長の意向を踏まえ、幹部の間で行わない方向で話し合いが行われたものの、(5月のパーティー開催以後)一部の議員に現金での還付が行われたようであるが、その後の還付が継続された経緯を含め、全く承知していない。だが、経産大臣となり、安倍派事務総長の任から離れたが、安倍会長の意向を託された清和会幹部の一人として少なくとも2022年については還付を行わないことを徹底すればとよかったと反省している」

 西村康稔(枝野幸男に対する答弁)「4月の段階では5月の(派閥の)パーティが控えていたので、還付はやめるという方針を決めて、若手議員が中心だったと思うが、(電話で)連絡した。その後、まさに還付はしないという方向で進んでいたが、7月に安倍さんが撃たれて亡くなられて、その後ノルマ以上売った議員から、返して欲しいと声が上がり、8月の上旬に幹部が集まってどう対応するかということを共有したが、そのときは結論が出なかった」

 西村康稔(自民党武藤容治に対する答弁)「(4月の会合後に)安倍会長は亡くなられて、ノルマを多く売った議員がいたようで、返してほしいという声が上がった。それを受けて、8月の上旬に幹部で議論し、還付は行わないという方針を維持する中で返して欲しいと言う人たちにどう対応するか、色々な意見が挙がったが、結局結論は出ずに私は8月10日に経済産業大臣になったので、事務総長は離れることになった。

 その後、どうした経緯で現金の還付が継続することになったのか、その経緯は承知をしていない」

 あったこと、事実関係を述べているだけで、4月の会合で安倍晋三が現金還付の中止の理由として持ち出した「不透明で疑念を生じかねない」の懸念、懸念が予想させる政治資金規正法上の処理の問題に関わる不都合な事実が存在する可能性、具体的には収支報告書不記載か虚偽記載しか考えられないが、これら全てに決着を付けて公明正大な状況に持って行く幹部の立場としての義務と責任を考えた場合、いわば4月の会合での安倍晋三の現金還付中止の意志を維持していなければならないのだから、「返してほしいという声が上がった」ことに対しては「還付は行わないという方針を維持する中で返して欲しいと言う人たちにどう対応するか」ではなく、別々の問題として扱うべきで、「それはできないんだ。親分安倍晋三の遺志となっているのだから」と断るのが筋であり、そうすること自体に自らの矜持をおかなければならなかったはずだが、それを「そのときは結論が出なかった」と宙ぶらりんな状態に放置し、不透明で疑念を生じかねない」の現金還付の性格付けが予想させる政治資金規正法上の問題、安倍晋三の中止の意志、その他その他、全てを有耶無耶にしてしまっている。

 このように4月の会合と8月の会合の継続性を持たない断絶状態自体が両会合の存在の否定根拠とすることができる。大体が安倍晋三の「不透明で疑念を生じかねない」とした現金還付の性格付けから行うべき政治資金規正法に関係する懸念事項扱いは幹部の誰一人として無関係としているのだから、4月の会合を実際にあった話だとすることはできない状況証拠とすることができる。

 懸念事項扱いしたなら、収支報告書不記載を知ったのは報道があってからとしていることのウソが露見してしまうことになる。と言うことは、4月の会合も8月の会合も実体のない会合でありながら、安倍派清和政策研究会の政治資金パーテイのパーティ券売上にノルマが課せられていて、ノルマ超の売上は分はキックバックされ、収支報告書不記載扱いとなっていたとの2023年11月からの報道を受けて、急遽、安倍晋三を無罪放免とするためには現金還付制度は「不透明で疑念を生じかねない」の否定的性格付けは最低限必要不可欠な口実だったことになる。

 但しこのような口実を安倍晋三を無罪放免とするために必要としたこと自体が安倍晋三が設計首謀者の収支報告書不記載の現金キックバック制度だと状況証拠付けることになる。

 そのために4月の会合と8月の会合をデッチ上げざるを得なかった。4月の会合は安倍晋三を設計首謀者であることから無罪放免とするためであり、そのために還付中止を設定したものの、仮のことであって、現実には現金還付と収集報告書不記載が続いていたことに辻褄を合わせるために8月の会合をセッティングしなければならなくなった。セッティングして、現金還付と収集報告書不記載が続いていたことの止むを得ない事実とした。

 現金還付・収支報告書不記載の設計首謀者は安倍晋三であるとする状況証拠を補強するために4月の会合と8月の会合に出席したとしている既に取り上げている西村康稔以外の塩谷立、下村博文、世耕弘成3人の8月の会合についての証言を取り上げてみる。

 塩谷立「多くの所属議員から『パーティー券を既に売って還付を予定されていたので困っている』という意見があり、『ことしに限って継続するのは仕方がないのではないか』という話し合いがなされた。『政治活動のために継続していくしかないかな』という状況の中で終わったと思う」

 要するに「『ことしに限って継続するのは仕方がないのではないか』という話し合いがなされた」が、話し合いだけで、結論にまで至らなかった。だが、安倍晋三が現金還付中止の理由として「不透明で疑念を生じかねない」との文言で政治資金規正法に触れる懸念を挙げている以上、この継続は「仕方がない」を許したら、政治資金規正法に何らかの形で触れることを勧める言葉となり、安倍晋三の中止の意志は断固徹底しなければならない幹部としての義務感、責任感とは決定的に矛盾する。

 実際に4月の会合が事実存在したなら、自前で政治資金を調達できない議員に対する救済は安倍晋三が現金還付は中止すると指示した時点で話し合わなければならなかった課題であるにも関わらず、話し合われることもなく、8月の会合でも話し合ったとしながら、結論を見い出すことができなかった不始末は幹部の責任能力の欠如を示すもので、大の大人である幹部4人が4人とも同様のお粗末な責任能力を曝け出していたということは、裏を返すと、誰一人満足な知恵を示し得なかったということは派閥幹部としての体も、大の大人としての体も成していなかったことになり、4月の会合も8月の会合にもデッチ上げと見ない限り、納得のいく答を見い出すことはできない状況証拠となる。

 また2022年の安倍派政治資金パーティーは5月17日に行われていて、安倍晋三の現金還付中止の4月の会合から約1カ月後と見ると、8月の会合の日付は世耕弘成が参院政倫審の証言の中で「8月5日の会合で現金還付の復活決まったことは断じてない」と述べているから、安倍派政治資金パーティー5月17日から約2ヶ月20日後で、実際には現金還付が続けられていたことを考えると、5月17日の安倍派政治資金パーティーから8月の幹部たちと安倍派事務局長事務局長松本淳一郎が出席していた8月5日までは還付を中止していたが、この会合で結論が出なかったから、幹部4人に断りもなしに事務局長松本淳一郎が還付を復活したばかりか、政治資金収支報告書不記載扱いも続けていたというのは常識的には考えられないことで、4月会合も8月の会合もなかったことにして、5月17日の安倍派政治資金パーティー後も例年の慣行どおりに現金還付と支報告書不記載が実施されていたと見る方が遥かに腑に落ちることになる。

 世耕弘成「安倍さんがもうノルマ通りの販売だ、現金による還付はやめると仰っていたので私はそれを守るべきだと意見を冒頭申し上げた。

 しかし一方で5月のパーティーを4月にノルマどおりと指示が出ていたが、売ってしまった人もいる。そういう人はやっぱり政治活動の資金として当てにしている面もあるんで、何らかの形で返すべきではないかという意見も出た。そういう中でやっぱり還付金はやめようという安倍さんの方針は堅持しよう、その代わり何らかの資金の手当てをする方法があるだろうかという議論があった中で有力なアイディアとして各政治家個人が開くパーティのパーティー券を何らかの形で清和会が買うか、これちょっと具体的にそこまで詰めた話にはならなかったけども・・・」

 だが、結局、「このとき確定的なことは決まっていない」

 安倍晋三の還付中止の方針の堅持を言いながら、確定的な結論は出さずじまいにした。ここに幹部を名乗るだけの責任感も義務感も見い出すことはできない。現金で還付してもいいわけである。政治資金規制法に則った正規の支出項目に該当する「政治活動費」等の名目で、政治資金収支報告書に動いた金額どおりに記載すれば何の問題も生じない。

 この不自然さを解消するには4月の会合と8月の会合の実体に疑いを挟まないと整合性は取りにくい。

 では、何ために4月の会合と8月の会合を必要としたのか。現金還付と不記載が中止することなく続けられた状況を前提に4月の会合と8月の会合をセッティングした場合、もし安倍晋三が現金還付と収支報告書不記載の制度、あるいは慣行を拵えた設計首謀者と仮定した場合、それを隠して還付中止を申し出た善なる存在だと見せかけることができて、その点に一番の受益を置いていたと考えることができる。

 逆に安倍晋三が設計首謀者ではなかったとしたら、「不透明で疑念を生じかねない」といった収支報告書不記載か虚偽記載といった何らかの政治資金規正法違反を想起させかねない、危なっかしい理由を作り出してまでして現金還付中止を申し出たなどといったストーリーを演出する必要性が生じただろうか。

 その危なっかしさに追及側の野党議員が誰一人気づかず、助けられたに過ぎない。

 世耕弘成は8月の会合について次のようにも発言している。

 「派閥の各議員個人のパーティー券を清和会として買うといった、極めて適法な形で対応していこうというアイデアだったので、私は『それなら異存はない』と申し上げたと記憶している。私は『この案はいい』と言ったが、私が提案したわけではない」

 「極めて適法な形で対応していこう」は元々の現金還付が"極めて違法な形"で行われていたことの語るに落ちた裏返しの告白となるが、現金還付というカネの移動だけではなく、その法的な性格にまで気づいていたことになる。だが、世耕弘成は弁明で次のように述べている。

 世耕弘成(弁明)「今回の事態が明らかになるまで、自分の団体が還付金を受け取っているという意識がなかったので、還付金について深くは考えることはなかった。

 もっと早く問題意識を持って、還付金についてチェックをし、派閥の支出どころか、収入としても記載されていないこと、議員側の資金管理団体でも収入に計上されていないことを気づいていれば、歴代会長に進言できたはずとの思いであります」

 要するに政治資金収支報告書に不記載となっていたことに「今回の事態が明らかになる」2023年11月当時まで知らなかった。だが、8月の会合では現金還付の違法性に気づいていた発言をしている。この両証言の矛盾に整合性を与えるとしたら、最低限、違法性認識の出発点としなければならない4月の会合での「不透明で疑念を生じかねない」の安倍晋三の現金還付の性格付けの際に気づいておかなければならないことだから、8月の会合で気づいていたことに何ら不自然はないが、全体的説明を構成する肝心の弁明で気づいていないとしていることは、4月の会合と8月の会合に関わる証言に無理があるから生じた矛盾と見ないと説明がつかない。

 世耕弘成は4月の会合については次のようにも証言している。「違法性を議論する場ではなく、ノルマ通りの販売とするという指示が伝達された場だったと思っている。その時点では、私は還付金を自分が貰ってる認識がなかったので、収支報告上、どういう扱いになっているかに、思いを致すことはなかった」

 4月の会合は「ノルマ通りの販売とするという指示が伝達された場だった」

 ここには原因に対する理由を問う常識的な反応としての「なぜ」がない。なぜノルマを超えて売らせていたパーティー券をノルマどおりに戻すのか。知らない事実だったなら、安倍晋三に聞いて、幹部として知っておかなければならない知識・情報とするのが自らの役目の一つであるはずだ。

 あるいは法的な危険性を感じて、知らないでいた方が無難だなと直感し、意図的に聞かないでいたなら、「収支報告上、どういう扱いになっているかに、思いを致すことはなかった」は虚偽証言となる。但し問いたい気持ちを飲み込んだとしても、「なぜ」は頭に残る。

 要するに安倍晋三が現金還付・収支報告書不記載の慣習・制度の設計首謀者ではないと無罪放免とするためには最低限、「不透明で疑念を生じかねない」の理由は必要不可欠だったから4月の会合を設定し、
現実には現金還付も収支報告書不記載も続いていたことを隠すために8月の会合もセットしたが、「なぜ」と踏み込むところにまで持っていった場合、無罪放免に逆効果となり、安倍晋三こそが設計首謀者だと暴露しすることになるから、原因を求めなければならない人間の自然に反して「不透明で疑念を生じかねない」止まりにしなければならなかった。

 このように操作すること自体が4月の会合も、8月の会合を存在しなかったことの状況証拠としなければならない。操作でないと言うなら、原因に対する理由を問う常識的な反応としての「なぜ」を発しなかった事情の納得のいく説明をしなければならない。説明など、できないだろう。 

 この安倍晋三の「不透明で疑念を生じかねない」は4月の会合に出席した西村康稔、塩谷立、下村博文、世耕弘成世の4人の安倍派幹部は共有していたはずだから、揃って証言していいはずだが、西村康稔だけが証言していて、他の幹部は「安倍氏が還流中止を提案した」、「キックバックをやめる意向を示した」、「安倍会長の指示で一旦還付を中止する方針が決まった」などと説明するのみで、安倍晋三が還付中止の理由として用いた"不透明"、"疑念"といったキーワードは一切口にしていない。

 この点にも「不透明で疑念を生じかねない」という現金還付の性格付けとこの性格付けが想定することになる政治資金規正法上の何らかの不法行為を質問者や国民に印象づけたくない思惑を感じる。

 この思惑に窺うことになる不正直さ、あるいは不誠実さ自体に4月と8月の会合の存在を疑わしくする状況証拠とすることができる。

 この4月の会合の存在が世間に明らかにされたのは現金還付と還付された現金が収支報告書に不記載扱いとなっていたことがマスコミによって報道され出した2023年11月に入ってから約2ヶ月後の2024年を迎えてからであり、"関係者への取材で判明"したことになっているこのような経緯によって、マスコミ側自体は未把握の情報であることだから、安倍派幹部側の誰かが流した情報を正体とすることになる。

 隠していれば、隠しおおせる可能性は捨てきれないが、逆に自分たちの方からリークした事実は安倍晋三を表舞台に立たせる不利益以上のメリットがあると踏んだのだろう。それが単に清和政策研究会でいつ頃からか慣習化した裏ガネ制度を、あるいは裏ガネ文化を引き継いだという安倍晋三設計非首謀者説であって、それを打ち立てるために4月の会合と8月の会合をお膳立てする必要が生じた。

 残る下村博文の2024年3月18日の衆院政倫審での8月の会合に付いての証言を見てみる。

 下村博文「8月の会議での還付を継続するかやめるかという話は本来中心ではなくて、安倍会長が亡くなったあとの清和研の会長等、派閥の今後の運営の仕方、安倍会長の当時の派閥への対応等が中心で、5月に清和研のパーティがあり、4月には全員還付はやめようと連絡したにも関わらず、4月から5月の間ということで既にチケットを売っている方もいると思うが、還付についてノルマ以上に売上があった方から、戻して貰えないかという話があったものの還付はやめようという前提での議論で、このときに還付そのものは不記載であるとかいう認識は私は持っていなかった」

 下村博文は還付そのものは不記載であることは知らなかったと虚偽証言している。安倍晋三が現金還付中止を指示した。その指示に対して「ハイ、分かりました」と何も聞かずにただただ従ったというプロセスを取ったとしても、大の大人同士の話し合いなのだから、継続よりも中止に妥当性を見い出していなければ、無条件に従うことはできない。妥当性を見い出すこと自体が事情を飲み込んでいるからであって、
暗黙のうちに中止の理由を遣り取りしていることになる。

 「不記載だから、そろそろ潮時ですかね・・・」

 もし4月の会合で安倍晋三が還付中止を指示したが事実なら、現実には現金還付と不記載が続いていた事態は連続在任日数歴代1位で、安倍派幹部の党内での立場強化と発言力強化に力を与えた安倍晋三の威厳、あるいは威光が当の安倍派幹部に効果がなかったことを示すあり得ない奇妙な逆説を描くことになり、やはり4月の会合は安倍晋三現金還付・収支報告書不記載の設計非首謀説を打ち立てるためのデッチ上げと見なければ、収まりがつかない。当然、8月の会合も存在しなかった。

 最後に元NHKの記者、元解説委員で、2023年4月からフリージャーナリストに転身した、安倍晋三に近い人物と言われている東京大学法学部卒の岩田明子の「岩田明子さくらリポート」((ZAKZAKU/2023.12/12 11:48)から、2022年4月の会合と8月の会合をデッチ上げと見た根拠を示してみる。(一部抜粋)

 先ず安倍派(清和政策研究会)の複数議員が最近5年間で、1000万円以上のキックバック(還流)を受けて、裏金化していた疑いがあることが分かったとしている。裏金化とは、勿論のこと、収支報告書不記載に処し、自由に使えるカネにロンダリングすることを意味する。

 〈安倍晋三元首相が初めて派閥領袖(りょうしゅう)に就任した2021年11月より前から同派(清和政策研究会)の悪習は続いており、それを知った安倍氏は激怒し、対応を指示していたという。〉

 〈安倍元首相が21年11月に初めて派閥会長となった後、翌年2月にその状況を知り、「このような方法は問題だ。ただちに直せ」と会計責任者を叱責、2か月後に改めて事務総長らにクギを刺したという。

 22年5月のパーティーではその方針が反映されたものの、2カ月後、安倍氏は凶弾に倒れ、改善されないまま現在に至ったようだ。〉――

 先ず最初に断っておくが、この記事は安倍派の現金還付と収支報告書不記載がマスコミによって世間に公表後、ほぼ1ヶ月経ってから発表したものである。悪習に激怒した。安倍晋三の不正を憎む、その正義感がひしひしと伝わってくる。森友学園や加計学園でのお友達の民間人に政治的な便宜を図り、政治の私物化というありがたい疑惑を招いた人物には思えない。

 記事が伝える出来事を時系列で纏めてみる。

2021年11月、安倍晋三、派閥会長となる。
2022年2月、キックバック(還流)と裏金化(=収支報告書不記載)が自身の会長就任
      前から行われていたことを知り、激怒、改めるよう会計責任者を叱責
2022年4月に事務総長らにクギを刺す 
2022年5月の安倍派政治資金パーティでは、いわば悪習は是正 (事務総長西村康
      稔)
2022年7月、安倍晋三銃撃死。以降、悪習は改善されないままとなる

 2022年4月に事務総長らにクギを刺したとしていることは4月の会合のことを指すことになる。だが、当時事務総長だった西村康稔は2024年3月1日の衆議院政治倫理審査会で次のように証言している。既に取り上げているが、再度取り上げてみる。

 「還付にかかる処理は清和会歴代会長と事務局長との間で長年の慣行で行われてきたことで、会長以外の私達幹部は関与していないし、派閥事務総長と言っても、自身は関与していない。今回の問題が表面化するまで、収支報告書不記載は知らなかった」

 ここでの"クギを刺す"という言葉の意味は現金還付と収支報告書不記載の悪習は二度と行うなという禁止命令となる。でなければ、安倍晋三の「激怒」は意味を成さない。

 どこにクギを刺したのか、西村康稔のクギを刺されていない証言となっている。4月の会合、8月の会合に出席した安倍派幹部は自分たちは現金還付にも収支報告書不記載にも関与していない。4月の会合で安倍晋三の指示で一旦現金還付中止で申し合わせたもののなぜ復活したのか、なぜ継続したのか知らないと証言していて、記事で書いてあるようには安倍晋三の「激怒」という感情の噴出も、クギを刺したという事実も、一切見えてこない。

 4月の会合も8月の会合も作り話とすると、全てに納得がいく。繰り返しの根拠提示となるが、両会合が安倍派の現金還付と収支報告書不記載がマスコミによって報道されてからこの両会合が自民党サイドから出てきたものである以上、作り話の必要性は安倍晋三は清和政策研究会が前々から行ってきた悪習を派閥会長になってから単に引き継いだだけのことで、自身が始めたことではないという設計非首謀説を打ち立てることにあり、実際にもそのようなストーリー仕立てとなっている。

 裏を返すと、当然、安倍晋三設計首謀説以外、炙り出すことはできない。

 清和政策研究会の政治資金パーティーは例年5月に行う慣例となっている。前年の2021年は5月を外れて12月6日に行われたのは2020年暮れから翌2021年3月までコロナ第3波、4月から6月まで第4波と
いう感染状況に応じて時期を12月にずらしたのだろう。前々年の2020年は9月28日に行っているが、2020年4月7日に7都府県にコロナ緊急事態宣言が発令された関係で時期を遅らせることになったのだろうが、それ以外は毎年5月に行っている。

 2022年のコロナの感染状況は第6波が1月1日から3月31日まで。第7波が7月1日から9月30日までで、4、5、6月はその谷間に当たると同時に政府は2022年3月21日を以って全ての都道府県のまん延防止等重点措置を終了、行動制限のない5月のゴールデンウイークを3年振りに迎えている。

 要するにまん延防止等重点措置を終了の2022年3月21日以降、2022年5月の開催は予定できた。そして5月17日に開催した。清和政策研究会の政治資金パーティーのパーティー券の販売開始はMicrosoft EdgeのAI「Copilot」で問い合わせてみると、「しんぶん赤旗」の記事を元に"開催約2ヶ月前"だと案内している。

 5月17日開催の2ヶ月前は3月17日。まん延防止等重点措置の終了が確実視できる頃となる。さらに安倍晋三とて清和政策研究会入会、一派閥会員としてスタートを切り、中堅会員、幹部会員、そして派閥会長の地位に昇格することになっただろうから、パーティー券の売上程度は関心対象となっていて、販売開始はパーティー開催の約2ヶ月前であることは慣習的に知り得ていたはずだから、安倍晋三が2022年2月にキックバック(還流)と裏金化(=収支報告書不記載)を自身の会長就任前から実施されていたことを知り、激怒、改めるよう会計責任者を叱責したが事実なら、パーティー券の販売開始前に直ちにそのノルマ超えの販売を禁止し、ノルマ通りの売上を厳命しなければならなかったことで、時間的にもできただろうから、できたことをしておけば、2022年4月の会合で安倍晋三の指示を受けて現金還付中止を派閥所属議員に電話で連絡したものの既にパーティー券を販売してしまったという議員が出てくる事態は回避できたことになる。

 だが、2022年2月にキックバック(還流)と裏金化(=収支報告書不記載)が行われていることを知りながら、安倍晋三は中止させるための行動を既にパーティー券が販売されている最中の2022年4月の会合が開かれるまで起こさなかったという矛盾した筋立てとなる。

 その答は4月の会合は存在しなかったという事実以外に行き着かない。当然、8月の会合にしても存在しなかった。存在しなかったとすることによって様々な矛盾が解消する。

 パーティー券販売が開催2ヶ月前が3ヶ月前だったとしても、悪習を知った2022年2月に中止の行動をなおさらに直ちに起こさなければならなかっただろうし、2ヶ月前が1ヶ月前だったとしても、既にノルマを超えて売り上げた議員に対しては収支報告書への記載を厳命して返金すれば済むことを、その両方共に行動を起こすことはなかった。結果、各幹部の政倫審での証言が矛盾に満ちることになった。

 どこをどう押したなら、4月と8月の会合が実在したとの証明を導き出すことができると言えるだろうか。

 とどのつまりは安倍晋三が始めた政治資金パーティーを使った現金還付と政治資金収支報告書不記載のカラクリだと知られることを、連続在任日数歴代1位の輝かしい名誉を金メッキとしないないためにも、何としてでも阻止しなければならない派閥幹部としての切迫した義務感が現金還付と収支報告書不記載の設計首謀者から単に前々からの悪習を引き継いだ設計非首謀者に過ぎないと演出、無罪放免とするために仕組んだストーリーに過ぎないことを数々の状況証拠が突きつけることになる。

 女性蔑視人間として有名な元首相森喜朗が設計首謀者であるかのような噂が流布しているが、森喜朗と安倍派幹部が謀らい、安倍晋三を設計首謀者から遠ざける目的で森喜朗が一定程度の悪者になることを引き受け、流したフェイクニュースに過ぎないだろう。森喜朗設計首謀説が事実なら、安倍晋三が2022年2月にキックバック(還流)と裏金化(=収支報告書不記載)が自身の会長就任前から行われていたことを知り、激怒したことと改めるよう会計責任者を叱責したことを嘘偽りのない感情とすることが可能となり、そのことは2022年5月の安倍派政治資金パーティから現金還付と政治収支報告書不記載の中止を、派閥会長としてできないことではなかったのだから、実現させることで感情を発散、自らの責任を果たすことになるのだが、実際にはこれらのプロセスを何一つ踏むことはできなかった事実は森喜朗首謀説を紛い物とする証明としかならない。

 安倍派幹部の政倫審証言やその他の記事を状況証拠とすると、安倍晋三設計首謀説以外は見えてこない。

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Kindle電子書籍「イジメ未然防止の抽象論ではない具体策4題」発行案内

2024-05-19 13:51:50 | 教育
 「イジメ未然防止の抽象論ではない具体策4題」(手代木恕之著/2024年5月18日発行:500円)

1.イジメを含めた全活動が"可能性追求"だと自覚させる「可能性教育」
2.「厭なことやめて欲しい」で始まるロールプレイ
3. 居場所づくりと主体性教育目的の一教科専門コース導入の中学校改革
4.主体性教育目的の図書館の蔵書を参考書とする1日1時限の「自習時間」の導入
(学校は一定のルールを決めて学校内でのプロレスごっこを認める)  

 目次例

  1.〈「可能性教育」〉
   「可能性」とは何か
   イジメも自身の可能性追求の活動である
   イジメ判定は相互補完性に基づいた可能性の追求となってい
   るかを問う
   プロレスごっこが相互に愉しみ合う遊びになっていなけれ
   ば、イジメとなる
   友情をキーワードとしてイジメているとは思わないイジメの
   横行の抑制
   学校は一定のルールを決めて学校内でのプロレスごっこを認
   める
   全ての活動に自覚性を持たせる自己省察の習慣付け
   自己省察から他者省察へ
   可能性の追求自体が自身の居場所となる
   問い掛けの参考例

  2.〈厭なことは「やめて欲しい」から入る、言葉の訓練ともな
   るロールプレイ〉
   ロールプレイの目的
   ロールプレイのルール
   わざと靴の踵を踏むイジメ
   プロレスごっこ
   集団無視のイジメ
   部活動での仲間外れ
   言葉の暴力
   特徴を笑いの対象とするイジメ
   裸の写真を撮られ、lineグループに流される
   貧乏を笑い、イジメの対象とする
   集団暴力によるイジメ
   集団暴力と金銭恐喝のイジメ   
   カネ持ちの家の子に遊興費を支払わせるイジメ

  3.〈居場所づくりと主体性教育目的の一教科専門コース導入の中
   学校改革〉
   児童・生徒の居場所と問題行動の関係
   一般コースと一教科専門コースの中学校改革
 
  4.〈主体性教育目的の図書館の蔵書を参考書とする1日1時限の
   「自習時間」の導入〉
   目的
   レポートの提出と担任の役目

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