安倍晋三:従軍慰安婦強制連行否定2007年3月16日閣議決定 「政府が発見した資料の中には、軍や官憲がいわゆる強制連行を 直接示すような記述も見当たらなかった」とする “政府発見資料”とは如何なる資料か、公表すべき |
2018年5月21日に愛媛県の中村知事が参議院に提出した加計学園に関わる新文書の画像を「AERA dot.」からダウンロードし、文字起こししてみた。
読み通した感想は、内閣府地方創生推進室次長藤原も首相秘書官の柳瀬唯夫も愛媛県と今治市、さらに加計学園に対して加計学園獣医学部新設認可を既定路線として対応し、愛媛県文書に記載の2015年2月25日の安倍晋三と加計学園理事長加計孝太郎との面会は加計学園は実際はなかったこと、いわばニセ情報としていることも、事実中の事実として浮かび上がってくるというものである。
文書はなるべく画像とおりの形式にし、文書№が付いているものは付け、続きの文書でない場合は赤の水平線で区切った。
平成30年5月21日 参議院予算委員会 御中 愛媛県企画振興部 地域振興局 地域政策課 文書の提出について(回答) 参議院予算委員会理事会における与野党の合意により、国政調査権に基づいて平成30 年5月10日付けで依頼があり、5月17日に電話で督促いただきました件について、県庁 をあげて調査したので、下記文書を提出いたします。 なお、提出する文書には、個人情報が含まれておりますので、その取扱いにはご注意く ださいますようお願いします。 記 a:平成27年3月24日 → 同日には首相官邸に出張していません b:平成27年4月2日 ① いわゆる出張命令書に該当するもの → 旅行命令簿(4枚) ② いわゆる出張命令書に該当するもの → 復命書のコピー(3枚) ③ 上記、①及び②に付随する書類等一式 → 精算請求書(2枚) → 関連する個人メモ(6枚) → 名刺(1枚) → 面談結果概要メモ(2枚) → 柳瀬氏への説明内容を書き起こしたメモ(1枚) ④ 審議会や関係部局等で、上記それぞれの出張結果に関して報告及び 関連した結果がわかる書類一式 → 該当する文書はありません ⑤ 上記、①及び②に関して面談等を録音したもの → 該当するものはありません c:平成27年6月4日ないし5日の前後 → 当該期間には首相官邸に出張していません 愛媛県企画振興部地域振興局 地域政策課 TEL 089-912-2235 提出書類目次 旅行命令簿 1 復命書のコピー 5 精算請求書 11 関連する個人メモ 15 名刺 23 面談結果概要メモ 24 柳瀬氏への説明内容を書き起こしたメモ 27 (全27ページ) 文書№5 供覧 部長 ■■ 政策企画局長 ■■ 地域振興局長 ■■ 担当係長 ■■ 復 命 書 ■■ 命により 平成 27 年 4 月 2 日 限り 内閣府地方推進室次長及び総理秘書官との面談のため、東京都に出張したので、復命 します。 平成27年4月3日 愛媛県知事 中 村 時 広 様 課長 ■■■ 出張者職氏名 主幹 ■■■ 1 日時及び場所 平成27年4月2日(木)11時30分~12時30分 内閣府 15時~15時40分 首相官邸 2 用途 今治新都市への獣医師系養成大学の設置に係る内閣府地方推進室及び総理秘書官 との協議 3 内容 別紙のとおり 文書№6 (名刺5名) 文書№7・8・9・10 別紙 訪問者 愛媛県 地域政策課長 ○高石淳 主幹 ○宇佐美伸次 愛媛県 東京事務所 行政課主任 ○森山圭美 今治市 企画課長 ○秋山直人 課長補佐 ■■■ 加計学園 相談役 ○田丸憲二 事務局長 ○渡邉良人 次長 ■■■ 参事 ■■■ 注 総理官邸への訪問者は部屋の大きさとの関係で6名に制限されたため、○のあるものが訪問 【相手方】 ○内閣府地方創生推進室次長[国家戦略特区]広域等担当 藤原豊(経済産業省) 近畿圏地方連絡室 杉浦あおい ○内閣総理大臣秘書官 柳瀬唯夫(経済産業省) 内閣参事官 角田佳彦(文部科学省) 内閣参事官 青山豊久(農林水産省) 《県・市と加計学園との事情打合せにおける渡邉事務局長主な発言》 ・柳瀬秘書官に対しては内閣府藤原次長を紹介をいただいたことに対してお礼を述べたい。 ・先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答 もなくけしからんといっているとの発言があったことに対し、理事長から柳瀬秘書官に ちゃんと説明しておくように言われている。同秘書官からも、本日、その点を質問され る可能性があり、県・今治市から、100%の回答にはなっていないが、ちゃんと昨年 12月26日にペーパーにより文部科学省に直接説明している旨を回答してほしい。 《藤原地方創生推進室次長の主な発言(内閣府)11:30》 ・加計学園からは3月24日に1度話しは聞いているとして、県・今治市から、獣医学部へ 取り組む目的や姿勢、今治市が既に大学用地を準備していること、日本獣医師会や既存 の獣医大学の反対がネックになっていることなどを説明。 ・要請の内容は総理秘書官から聞いており、県・市がこれまで構造改革特区を申請をされ、実 現に至っていないことも承知。 ・政府としてはきちんと対応していかなければならないと考えており、県・市・学園と国が 知恵を出し合って進めていきたい。 ・そのため、これまでの構造改革特区のように事務的に対応されて終わりということでは なく、国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい。 ・国家戦略特区は、地方自治体に限らず、事業者や個人からでも全国レベルの制度改革の の提案を受け付けるが、制度改革の実現のためには地方自治体の強力なバックアップが 必要。言い換えると、知事や市長など自治体にどれくらいの熱意があるかというところが 重要になってくる。 ・国家戦略特区は、自治体等から提案を受けて、国の判断により地域を指定するものであ るが、風穴を開けた自治体(提案をした自治体)が有利。仮に国家戦略特区申請を行っ てその指定を受けられない場合でも、出口は、構造改革特区の指定や別の規制緩和によ り、要望を実現可能。 ・〈現在26次特区申請を行っているところであり、その最終結果が公表されていないが、 その点はどうなるのかとの質問に対して〉最終結果の公表は保留している。 ・今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱うこととし、年2回の募集を 予定しており、遅くとも5月の連休明けには1回目の募集を開始。 ・ついては、ポイントを絞ってインパクトのある形で、2、3枚程度の提案書案を作成い ただき、早い段階で相談されたい。 ・総理は第一次産業にも熱心であり、提案内容は、獣医大学だけでいくか、水産、養殖 といった他産業などの関連分野も含めるかは、県・市の判断によるが、幅広い方が熱意を 感じる。 ・事前相談も対応する。むしろ熱心な自治体ほど持ってきているといった感じがある。 ・獣医師会等とは真っ向勝負にならないよう、摩擦を少なくして、既存の獣医学部と異な る特徴、例えば、公衆衛生の観点や公務員獣医師や産業獣医師の養成などのカリキュラ ムの工夫や、養殖魚病対応、アジアの拠点・四国の拠点にする、鳥インフル対策、人獣 共通感染症対策、地域の人材育成などに加え、ペット獣医師を増やさないような卒業生 の進路の見通しなどもしっかり書きこんでほしい。 ・かなりチャンスがあると思っていただいてよい。 ・〈本件は地方創生特区にならないのかとの質問に対して〉地方創生特区は、現在3件指定 しているが、地域に限定したものであり、その数をどんどん増やしていくものではない と考えている。本件は、四国という地域に限定したもので、地方創生になじむ面もある ものの、地方創生特区としては考えていない。 ・獣医学部の設置について、愛媛県だけでなく、四国4県で応援している形がほしい。 〈四国知事会では、四国に獣医学部が必要であるとして要望しているが、今治市に設置 ということになると、他の3県も同意していないとの回答に対して〉 四国他県の対応として、それは理解できるし、そこまでは、求めない。 ・(新潟市の国家戦略特区の獣医学部の現状はどうかとの質問に対して)愛媛県・今治市と しても気になることだと理解できるし、ここだけの話であるが、新潟市の国家戦略特区 の獣医学部の現状は、当初よりもトーンが少し下がってきており、大学用地を用意して いる今治市と比べても、具体性に欠けていると感じている。 《柳瀬首相秘書官の主な発言(総理官邸)15:00》 ・本日は、地方創生関連の一部改正法の議員説明が予定されており、多忙を極める内閣府 藤原次長に面会できたのは良かった。 ・本件は、首相案件となっており、何とか実現したいと考えているので、今回、内閣府に も話を聞きに行ってもらった。今後は、こういった非公式の場ではなく、藤原次長の公 式のヒアリングを受けるという形で進めていただきたい。魅力的なものを持って行って 相談してほしい。 ・国家戦略特区でいくか、構造改革特区でいくかはテクニカルな問題であり、要望が実現 するのであればどちらでもいいと思う。通しやすい方でいい。現在、国家戦略特区の方 が政治的に勢いがある。地方創生特区がピッタリではあるが、そう数は増やせない。四 国は国家戦略特区の指定がないという点もいい。香川が打診中だったと思うが、申請す る意味はある。 ・いずれにしても、自治体がやらされモードではなく、死ぬほど実現したいという意識を 持つことが最低条件。 ・県も市も首長がやる気になっているのかとの質問に対し〈積極的に取り組む姿勢である と回答〉 ・四国に獣医大学がないのは有利。まずは企画書を提出いただきたい。その後に四国の獣 医師会などの応援団、こういうものを作ってほしいという後押しをしてくれるところを 味方に付けること。鳥インフル対策や水産物の輸出の関係で人がほしいとか、県だけで なく、四国全体の要望として出てくるのであればベスト。日本獣医師会が反対している 中で、愛媛県獣医師会が賛成しているのは評価できる。 ・四国全体の要望としてはどうかとの問いに対して〈四国各県も公衆衛生に携わる者、公 務員獣医は不足しているという共通認識がある。四国知事会でも、「今治地域で」との文 言はないが、要望として上げている旨回答〉。 ・四国の獣医大学の空白地帯が解消されることは、鳥インフル対策や公衆衛生獣医師確保 の視点から、農水省・厚労省も歓迎する方向。 ・文科省についても、いい大学を作るのであれば反対しないはず。 ・獣医師会には、直接対決を避けるよう、あまり心配しなくていいんですよといったよう な、既存の獣医大学との差別化を図った特徴を出すことや卒後の見通しなどを明らかに すること。自治体等が熱意を見せて仕方がないと思わせるようにするのがいい。 ・要望が出てくれば、政府の中は、内閣府が説明していくことになる。藤原次長は、多少 強引な所もあり、軋轢が生じている点もあるが、突破力はある。 ・〈加計学園から、先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園 は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったとのことであり、その 対応策について意見を求めたところ〉今後、策定する国家戦略特区の提案書と併せて課 題への取組状況を整理して、文科省に説明するのがよい。 〈挨拶(あいさつ)回り〉 ・文部科学省専門教育課を訪問したが、 ■■課長、■■課長補佐の両名が不在。 ・文化庁記念物課 ■■課長を訪問し、四国遍路の世界遺産化、日本遺産認定を要望。 文書№11・12・13・14 「精算請求書」 文書№15 報 告 獣医師養成系大学の設置に係る加計学園 関係者との意見交換会等について 27.2. 地域政策課 1.2月12日(木)、加計学園関係者と県・市との間で意見交 換会を行った。 2.加計学園からは、 ① イスラム国問題等で多忙を極める安倍首相と同学園理事長と の面会が実現しない中で、官邸への働きかけを進めるため、 2月中旬に加藤内閣官房副長官(衆・岡山5区、当選4回) との面会を予定していること ② 文科省の事務レベルでは獣医学部新設の方向性は出されてい るが、下村文部科学大臣が、自由民主党獣医師問題議員連盟 会長(日本獣医師会と協力関係)である麻生副総理との関係 から、一歩引いたスタンスに変化していること 等の説明があった。 また、吉川副学長からは、アベノミクス・成長戦略に対応した 獣医学部の提案や具体的な獣医学部構想等についての説明あっ た。 ●学科・定員 ① 110名、② 動物健康科学・120名、③ 動物応用化学・120名 ●教員・72名程度(教授と助教授の目途は立っているが、大学設置が確定しない中、 若い准教授クラスの確保は困難な状況 3. なお、新潟市の国家戦略特区の獣医学部設置構想を巡る審議の 中で、委員から、獣医学部の定員制限は既得権の保護ではないの かとの厳しい意見が出されるとともに、愛媛県・今治市の構造改 革特区申請についても言及があった。 4.今後とも、加計学園からの情報を参考にしながら、引き続き今 治市と連携して対応してまいりたい。 文書№16 「報告」 獣医師養成系大学の設置に係る現在の情勢について 27.2. 地域政策課 1. 今治市から、加計学園と加藤内閣官房副長官との面会の状況は 次のとおりであり、今治市への設置は厳しい状況にあるとの連絡 があった。 《加藤内閣官房副長官のコメント》 ① 獣医師養成系大学・学部の新設については、日本獣医師会 の強力な反対がある。 ② 加えて、既存大学からの反発も大きく、文科大臣の対応に も影響か。 ③ 県・今治市の構造改革特区への取り組みは評価。ただし、 関係団体からの反発が極めて大きい。 ④ 新潟市の国家戦略特区については、詳細を承知していない。 2. そのような中、国では、国家戦略特区申請の積み残し分につい て、地方創生特区の名のもとに追加承認を行う模様であり、加計 学園では、新潟市の国家戦略特区の中で提案されている獣医学部 の設置が政治主導により決まるかもしれないとの危機感を抱いて おり、同学園理事長が安倍総理と面談する動きもある。 3. 今後とも、加計学園からの情報提供を踏まえながら、今治市と 連携して対応してまいりたい。 【参考】 新潟市の国家戦略特区について ○新潟市は、大規模農業改革拠点を目指して、平成26年12月19日に国家戦略 特区「新潟市 革新的農業実践特区」の認定を受け、農地法等の特例措置 により、ローソンによる農業生産法人の設立や農地での農家レストラン設 置などに加え、獣医師養成系大学の設置や、一体的な保税地域の設置等の 追加の規制改革を求め、現在、関係省庁と協議が継続中。 ○本県からは国家戦略特区での提案は行っていない。 文書№17 「報告」 「獣医師養成系大学の設置に係る加計学園関係者 等との打ち合わせ会について」」 27.3 地域政策課 1 加計学園から、理事長と安倍首相との面談結果等について報告 したいとの申し出があり、3月3日、同学園関係者と県との間で打 ち合わせ会を行った。 2 加計学園からの報告等は、次のとおり。 ①2/25に 理事長が首相と面談(15分程度)。理事長から、獣医師 養成系大学空白地帯の四国の今治市に設置予定の獣医学部では、 国際水準の獣医学教育を目指すことなどを説明。首相からは「そ ういう新しい獣医学大学の考えはいいね。」とのコメントあり。 また、柳瀬首相秘書官から、改めて資料を提出するよう指示が あったので、早急に資料を調整し、提出する予定。 ②下村文科大臣が一歩引いたスタンスになっており、県において も、官邸への働きかけを非公式で実施いただけないかとの要望 があったが、政治的な動きが難しい旨回答。 ③検討中の大学付属施設(高度総合検査センター等)の設置には、 多額の費用が必要であるが、施設設置に伴う国からの補助がな い中、一私学では困難であるので、国の支援が可能となる方策 の検討を含め、県・市の財政支援をお願いしたい。 なお、3月4日には、同学園と今治市長が面会し、ほぼ同内容 の説明があった。 3 おって、3/3に開催された国家戦略特区諮問会議では、特区法 改正案に盛り込む追加規制緩和案が決定されたが、新潟市の国家 戦略特区(獣医学部設置に係る規制緩和)は、含まれていない。 今後、26年度までに出される構造改革特区提案(愛媛県・今治 市)に対する回答と合わせて、国家戦略特区の結論も出される模 様。 4 ついては、加計学園の具体的な大学校構想が示されたことから、 特区提案の動向を踏まえ、今後の対応方針について、今治市とし っかりと協議を進めていきたい。 文書№18・19 「報告」 「獣医師養成系大学の設置に係る今治市 と加計大学との協議結果について」 27.3. 地域政策課 (1) 柳瀬首相秘書官と加計学園の協議日程について(2/25の学園理 事長と総理との面会を受け、同秘書官から資料提出の指示あり) (学園)3/24(火)で最終調整中である。 (2) 柳瀬首相秘書官への提出資料について (学園)今後、資料の最終調整を行う。資料が出来次第、、連絡する。 資料としては、① 県・市の資料(アベノミクス支 援プログラムの企画提案)、② 参考資料と して「海外の動向」、「特区提案の経緯」及び「全国の獣医 大学分布」などを添付予定。 (市) 県・市作成資料(25年12月副知事と市長の文科省訪問時の 資料)と学園作成の大学構想資料とを区分して提出願いたい。 26.12.17 東京圏国家戦略特区域会議「成田市分科会」 (医学部の新設を検討)における成田市及び国際医療福祉大 学の資料を例に構成すること。(別紙p.3) 学園作成の概要版資料の表紙(別紙p.4)は、写真及び県 と市のマークやキャッチフレーズは削除し、学園名を明記。 (3) 大学構想について (学園)日本獣医師会の反対意見から考えて、今回提案したレベル のものでなければ難しいと思う。 (市)今回の構想の実現に関しては非常に巨額の資金が必要との ことであるが、今治市としては、50億円の支援と用地の無償 提供が限界である。その中で資金計画を練ってほしい。 また、県からも協力をいただけると思っているが、県とし ても厳しいとの話は受けている。《加計学園からの反応なし》 (学園)構想の実現のために、愛媛大学との共同大学院の開設や愛媛県 の研究機関との連携を検討しているので、協力願いたい。 (4) 文部科学省の動向について (学園) 文科省から獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力 者会議委員に対する意見照会を実施している模様。 2/25に学園理事長と総理との面会時の学園提供資料のう ち、「新しい教育戦略」(別紙p.5-6)に記載の目指すべき大 学の姿に関する部分を抜粋したアンケート形式の資料を示し て、短期間での回答を求めている。アンケート結果は、柳瀬首 相秘書官との面会時に、学園に対し、情報提供されるものと推 測。 なお、委員からの評判は概ね良いとの情報を得ている。 2. ついては、引き続き、今治市と連携しながら、柳瀬首相秘書官に提 出する資料確認や面会結果及び文科省の動向について、情報収集に 努めて参りたい。 (参考)加計学園の直近の動向・今後の予定 2/25 理事長と安倍総理が面談 3/3 県との打合せ会 3/4 今治市長と面談 3/8 山本順三参議院議員を励ます会に出席した下村文科 大臣と面談 3/15 今治市と協議 市 :企画財政部長、企画課長 学園:渡邉事務局長、■■次長、■■参事 3/24 又は3/26 (調整中)柳瀬首相秘書官に資料提出 文書№20 「報告」 「獣医師養成系大学の設置に係る内閣府及び 首相秘書官訪問について」 27.3. 地域政策家 1 3/24 (火)、首相官邸において、柳瀬首相秘書官らと加計 学園関係者(田丸相談役、渡邉事務局長)との間で、獣医 師養成系大学の設置について協議した結果について、次の とおり今治市から報告があった。 《柳瀬秘書官の主なコメント》 ・獣医師の反対が強い。 ・この反対を乗り越えるためには、地方創生特区の活用 が考えられるので、県や今治市と一緒に内閣府の藤原地方創生推進室次長に相談されたい 2. また、加計学園から内閣府の藤原次長との相談日程が4月 2日11時30分に調整できたとの連絡があったと今治市から 報告があった。 さらに、安倍総理と加計学園理事長が先日会食した際に、 獣医師養成系大学の設置について地元の動きが鈍いとの話が 出たとのことであり、同学園としては柳瀬首相秘書官に4月 2日午後3時から説明したいので、県と今治市にも同行願い たいとの要請があったと今治市から連絡があった。 3.ついては、柳瀬首相秘書官に対し、県・今治市の獣医師系 養成大学の設置に向けた取組状況を丁寧に説明するとともに、 内閣府藤原次長から地方創生特区等について、情報収集をい たしたい。 (参考)加計学園の直近の動向・今後の予定 2/25 理事長と安倍総理が面談 3/3 県との打合せ会 3/4 山本順三参議院議員を禿げます会に出席した下村文科 大臣と面談 3/15 今治市と協議 3/24 柳瀬首相秘書官との面談 文書№21・22 「報告・伺」 「獣医師養成系大学の設置に係る内閣府藤原次長 ・柳瀬首相秘書官との面談結果について」 27.4 地域政策課 1 4/2(木)、獣医師養成系大学の設置について、県地域 政策課長・今治市企画課長・加計学園事務局長らが内閣府 藤原次長及び柳瀬首相秘書官らとそれぞれ面談した結果は、 次の通り。 《藤原地方創生推進室次長の主な発言(内閣府)11:30》 ・要請の内容は総理官邸から聞いており、県・今治市がこ これまで構造改革特区申請をされてきたことも承知。 ・政府としてきちんと対応をしていかなければならないと考 えており、県・市・学園と国が知恵を出し合って進めてい きたい。 ・そのため、これまでの事務的な構造改革特区とは異なり、 国家戦略特区の手法を使って突破口を開きたい。 ・国家戦略特区は、自治体等から全国レベルの制度改革提供 案を受けて国が地域を指定するものであるが、風穴を開 けた自治体が有利。仮にその指定を受けられなくても構 造改革特区などの別の規制緩和により、要望を実現可能。 ・今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り 扱うこととし、年2回の募集を予定しており、遅くとも 5月の連休明けには1回目の募集を開始。 ・ついては、ポイントを絞ってインパクトのある形で、2、 3枚程度の提案書案を作成いただき、早い段階で相談さ れたい。 ・提案内容は獣医大学だけでいくか、関連分野も含める かは、県・市の判断によるが、幅広い方が熱意を感じる。 ・獣医師会等と真っ向勝負にならないよう、既存の獣医学 部と異なる特徴、たとえが、公務員獣医師や産業獣医師の 養成などのカリキュラムの工夫や、養殖魚病対応に加え、 ペット獣医師を増やさないような卒後の見通しなどもし っかり書き込んでほしい。 ・かなりチャンスがあると思っていただいてよい。 ・新潟市の国家戦略特区の獣医学部の現状は、トーンが少 下がってきており、具体性にかけていると感じている。し 《柳瀬首相秘書官の主な発言(総理官邸) 15:00》 ・本県は、首相案件となっており、内閣府藤原次長の公式 のヒアリングを受けるという形で進めて頂きたい。 ・国家戦略特区でいくか、構造改革特区でいくかはテクニ カルな問題であり、要望がじつげんするのであればどちらで もいいと思う。現在、国家戦略特区の方が勢いがある。 ・いずれにしても、自治体がやらされモードではなく、死 ぬほど実現したいという意識を持つことが最低条件。 ・四国の獣医大学の空白地帯が解消されることは、鳥イン フル対策や公衆衛生獣医師確保の観点から、農水省・厚 労省も歓迎する方向。 ・獣医師会には、直接対決を避けるよう、既存の獣医大学 との差別化を図った特徴を出すことや卒後の見通しなど を明らかにするとともに、自治体等の熱意を見せて仕方 がないと思わせるようにするのがいい。 ・加計学園から、先日安倍総理と同学園理事長が会食した 際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけ しからんといっているとの発言があったとのことであり、 その対応についての意見を求めたところ、今後、策定す る国家戦略特区の提案書と併せて課題への取組状況を整 理して、文科省に説明するのがよいとの助言があった。 2 ついては、県としては、今治市や加計学園と十分協議を行 い、内閣府とも相談しながら、国家戦略特区の申請に向けた 準備を進めることとしたい。 また、これと併行して、加計学園が構想する事業費や地元 自治体への支援要請額を見極めるとともに、今治市新都市への 中核施設整備の経緯も踏まえながら、経費負担のあり方につ いて十分に検討を行うこととしたい。 文書№ 23 (名刺) 文書№24・25・26 「内閣腑藤原次長と柳瀬総理秘書官との面談について」 4月2日(木)の面談結果について下記の通り概要メモを報告します。 【内閣府 藤原次長】 愛媛県と今治市からこれまでの取組を簡単に説明した後、今後の特区提案に ついて下記のような話があった。 ・構造改革特区として提出されているが、突破口を開くという意味では国家戦 略特区で申請することも考えられる。 ・今年度から構造改革特区と国家戦略特区を一体的に取り扱うことになった。 国家戦略特区では広く全国レベルの制度改革提案というものであり、一般的 な話にはなるものの、やはり風穴をあけた自治体を特区として指定するとい うのは十分に考えられる。 ・今後4月末か5月の連休明けには提案を募集しゅるので、、それにぜひ応募を。 ・総理は一次産業にも熱心である。申請の軸として獣医学部のみならず水産、 洋食といった他産業についても盛り込むことも考えられるが、その辺りは 自治体に任せる。 ・事前相談にも対応する。むしろ熱心な自治体ほどもってきているといった感じ がある。言い換えると自治体にどれくらいの熱意があるのか、というところが 重要になってくる。 ・公衆衛生の観点、公務員獣医の確保といったこれまでの獣医学部ではなかっ ようなものを提示することも重要である。加計学園の名前は公式なペーパ ーには出ていないそうだが、実際の事業者と具体的な話ができている、とい った点でかなりプラスであると思う。 ・申請するにあたっては、2、3枚の分量で具体的かつインパクトがあるもの を。資料を作成されたら、早めに相談してもらいたい。 (現在26次特区申請を行っているところだが、(今治市)) ・特区申請を一体化するという理由は現在審議をとめているところ。 (新潟市から国家戦略特区で追加申請があったかと思うが。(愛媛県)) ・一時期は打診があったが、現在はそうでもない。具体性があるかどうかでい えば、今治市のほうが上だと思われる。 【官邸 柳瀬秘書官】 ・獣医学部新設の話は総理案件になっている。なんとか実現を、と考えている ので、今回内閣府にも話を聞きに行ってもらった。 ・こういった非公開の場でなく、ちゃんとした公開でのヒアリングを行い、「民」 の評価を得る必要がある。そのためには魅力的な提案であること示す必要が ある。 ・獣医師会の反対がある、という点については、これから新設する獣医学部は 既存の学部と競合しない分野であることを主張するほうが良い。進路が競合 するのではないか、という心配を払しょくするものができれば。 ・役所としても、厚生省・農水省は獣医学部の空白地帯である四国に学部ができ ることは、鳥インフル対策等の観点からも望ましいと思っているはず。文科 省もいい大学ができるのであれば反対はしないだろう。 ・ただし、正面をきるのは得策ではない。こういう特徴があり、これまでとは こういった点を差別化している、という情報をクリアにする必要がある。 ・まずは企画書を。その後に応援団、こういうものを地域は望んでいた、とい う後押しをしてくれるところを味方につけること。四国全体の要望として出 すのであればベスト。 ・特区担当(内閣府)は調整するところである。官邸にも内閣参事官として 農水省と文科省から出向している者がいるので必要に応じて相談してはどう か。構造改革特区でやるか国家戦略特区でやるかはテクニカルな問題である。 ・公開ヒアリングの日程を決めること。そしていい中身をつくることがマスト。 (先ほど内閣府で藤原次長とも話したが、まずは国策として国家戦略特区 で申請する、という話が出た。(愛媛県)) ・国家戦略特区のほうが、政治的に勢いがある。地方創生特区はあまり数が増 やせないということもある。四国はまだないから、香川が打診中だったと思 うが、申請する意味はあるだろう。 ・確認だが、愛媛県・今治市の両首長がやる気である、ということで間違いな いか。 →間違いない。県からは重要要望として毎年提出させていただいているし、 今治市は土地の準備まで行っている。 ・四国全体の要望としてはどうか。 →四国各県も公衆衛生に携わる者、公務員獣医は不足しているという共通認 識がある。四国知事会でも、今治地域で、との文言はないが、要望としてあ げている。 ・そのスタンスであれば獣医師会の反対は要件ではないように思うが。 (懸案として、安倍総理が文科省からの宿題を返せていないという話あり。 そのことを心配されていたと聞いたが(加計学園)) ・・・ ・その話は下村大臣のところにもっていったのか? (百点満点の答えがでているわけではないが、その点については県・市からも 説明してもらいたい(加計学園)) (昨年12月に専門教育課にはご説明に伺っている。獣医師会について一度説明 はしているものの、それから面会すらできないといった状況であり、こちら としてもなんとかしたいとおもっているところである。(愛媛県)) (中央(獣医師会)からの引き留めが強いが、「うちに作るなら」という話が あるのも事実(加計学園)) ・それならば企画書をつくって特区担当者に説明するがてら下村大臣の耳にも 入るようにすればよい。文科省でいうと高等教育局の吉田局長にしかるべき ときに提案を。 ・文科省からの宿題(獣医師会の賛同を得ること)については個別に対応する のではなく、企画書として全体を見られる形でつくるべき。 ・文科省の中では求めたものに対応していない、という認識があり県や市が 行っているという認識にずれがあるように思う。(角田参事官) ・状況は常に本省にも説明している。企画書ができれば農水省にも説明を(青 山参事官) 〈特区関連は直接藤原次長に行ったのでいいか) ・構わない。とにかくいいものを作ること。 文書№27 「獣医師養成系大学の設置に向けた県の取組みについて (柳瀬首相秘書官説明用) 」 ○今治新都市への獣医師養成系大学の設置の必要性 ・危機管理事象が発生時の四国ブロックとしてのゾーニング対応が必要 ・愛媛県が全国1位であ界面養殖の技術革新 ・本県畜産物のブランド化や安全確保 ・獣医師の卒後教育、地域動物医療の2次診療拠点施設 ・公務員獣医師・産業動物医師の育成・確保 ・地域産業活性化 ○愛媛県と今治市による獣医学部新設にかかる規制緩和のこれまでの取組 ・平成19年11月から、15回(第26次提案)にわたり、共同で構造改 革特区提案を行う。 ・当初は「特区対応不可」、平成22年からは「提案の実現に向けて対応 を検討」という状況が続く ・国に対し本県の最重点項目として要望を行う ・平成21年度からは、本県と徳島県の提案により四国知事会でも提言 ・平成25年度には愛媛県議会も要望書を採択 ・文部科学省には、副知事と今治市長が事務次官らを訪問し、獣医大学 構想と地元定着策を説明。 ・文部科学省からの地元の要望が大きな要素との助言を受けて、県と今 治市で四国3県や各県獣医師会、四国経済連合会にも協力要請 ○今後の対応 ・日本獣医師会の強い反対、その意向を踏まえて愛媛を除く四国3件獣 医師会や四国他県の積極的な協力が得られない状況 ・賛同が得られるよう、各県の獣医師会等への粘り強い働きかけを行う(以上) |
「文書№7」に、〈先日安倍総理と同学園理事長が会食した際に、下村文科大臣が加計学園は課題への回答もなくけしからんといっているとの発言があったことに対し、理事長から柳瀬秘書官にちゃんと説明しておくように言われている。同秘書官からも、本日、その点を質問される可能性があり、県・今治市から、100%の回答にはなっていないが、ちゃんと昨年12月26日にペーパーにより文部科学省に直接説明している旨を回答してほしい。〉とある。
要するに下村博文が加計学園に対して文科省として望む獣医学部の形態に添う課題を出したが、何の回答もないと言って、自身も同席していた安倍晋三と会食していた加計孝太郎に「けしからん」と伝えた。伝えられた加計孝太郎は加計学園の渡邉事務局長に対して、会食後、2015年4月2日の首相官邸での面会が決まってからだろう、このことを柳瀬唯夫との面会に際して「柳瀬秘書官にちゃんと説明しておくように」と指示した。
と言うことは、この指示自体が安倍晋三と加計孝太郎とが下村博文を加えて会食し、獣医学部について話し合ったことを事実中の事実としていて、そのことの証言ということになる。
だが、加計学園は面会は自作自演のデッチ上げたとしている。
同じ文書№7、その他の文書で藤原豊が加計学園獣医学部新設は「かなりチャンスがあると思っていただいてよい」と発言しているが、認可に持っていくまでを既定路線としている発言ということになる。
藤原豊は、〈本件は地方創生特区にならないのかとの質問に対して〉「地方創生特区は、現在3件指定しているが、地域に限定したものであり、その数をどんどん増やしていくものではないと考えている。本件は、四国という地域に限定したもので、地方創生になじむ面もあるものの、地方創生特区としては考えていない」と答えていることも認可に持っていくまでを既定路線としている発言であろう。
「広域的に獣医師系養成大学等の存在しない地域に限り獣医学部の新設を可能とするための関係制度を直ちに行う」ことを決定したのは2016年11月9日開催の第25回国家戦略特区諮問会議である。この決定によって“広域的に存在しない地域”として四国が有利となり、今治市へと獣医学部新設が決定していくプロセスを踏んだ。
ところが、2015年4月2日の首相官邸訪問時に既に「四国という地域に限定したもの」と決めていた。既定路線としていなければ、このような発言は出てこない。
柳瀬唯夫の「首相案件」という発言を待つまでもなく、「首相案件」となっていたからこそ、周辺の登場人物が既定路線とすることができる。この点から、安倍晋三と加計孝太郎との面会を直ちにニセ情報とすることはできない。
文書№9の 《柳瀬首相秘書官の主な発言》で、〈本件は、首相案件となっており、何とか実現したいと考えているので、今回、内閣府にも話を聞きに行ってもらった。今後は、こういった非公式の場ではなく、藤原次長の公式のヒアリングを受けるという形で進めていただきたい。魅力的なものを持って行って相談してほしい。〉と発言していることも、例え安倍晋三と加計孝太郎との面会がデッチ上げだったとしても、この面会とは無関係に認可に持っていくまでを既定路線としている態度から発していることになる。
既定路線は「首相案件」でなければ、出てくるはずもない態度であろう。
藤原豊が〈四国知事会では、四国に獣医学部が必要であるとして要望しているが、今治市に設置ということになると、他の3県も同意していないとの回答に対して〉、「四国他県の対応として、それは理解できるし、そこまでは、求めない」と返答しているが、「求めない」の主語は国であろう。要するに四国への獣医学部新設が必要との要望があるものの今治市への設置は他の3県は同意していないが、国としてはそのような同意は求めないという意味となる。
今治市が戦略特区に獣医学部新設提案を提案したのは2015年6月4日。そして戦略特区指定を受けたのが2015年12月15日。
藤原豊がいくら優秀・有能な役人であろうと、一役人が2015年4月2日の段階でこのように返答する資格も権利もない。既に求めないことが決まっていたからできた返事であって、ここからも加計学園獣医学部新設認可を既定路線としていることを窺うことができる。そして「首相案件」であるからこそできる早手回しの既定路線であろう。
柳瀬唯夫が発言している。「要望が出てくれば、政府の中は、内閣府が説明していくことになる。藤原次長は、多少強引な所もあり、軋轢が生じている点もあるが、突破力はある」
柳瀬唯夫が藤原豊の突破力一つで大丈夫だと請け合うようなことができるのは既定路線を前提としているからこそであろう。安倍晋三のバックアップがなければ、今治市が戦略特区に獣医学部新設提案した2015年6月4日以前に、あるいは今治市が国家戦略特区指定を受ける2015年12月15日以前にこうも既定路線とした態度を取ることはできない。「突破力」を認可実現の大きな要素とすることはできない。
柳瀬唯夫は「国家戦略特区でいくか、構造改革特区でいくかはテクニカルな問題であり、要望が実現するのであればどちらでもいいと思う。通しやすい方でいい」とどちらで行くかは今後の検討や状況に掛かっているようなことを言いながら、下村博文の「けしからん」発言の対応策を加計学園から求められて、「今後、策定する国家戦略特区の提案書と併せて課題への取組状況を整理して、文科省に説明するのがよい」と答えているが、既に国家戦略特区でいくことに絞っている。
認可を既定路線としているということであり、「首相案件」という条件がなし得ている既定路線と見ないわけにはいかない。
文書№18の2015年3月愛媛県地域政策課作成の「獣医師養成家大学の設置に係る今治市と加計大学との協議結果について」の文書に、〈柳瀬首相秘書官と加計学園の協議日程について(2/25の学園理事長と総理との面会を受け、同秘書官から資料提出の指示あり)(学園)3/24(火)で最終調整中である。〉なる文言が記されている。
いわば愛媛県と今治市と加計学園の「獣医師養成家大学の設置に係る」協議で加計学園側から「2/25の学園理事長と総理との面会」の事実と同時にその面会を受けて柳瀬秘書官から資料提出の指示あったことが伝えられたということになる。
そして加計学園は、〈3/24(火)で最終調整中である。〉と答えている。既に触れたように愛媛県の平成30年5月21日の参議院予算委員会宛文書提出に関する報告には、愛媛県は〈平成27年3月24日 同日には首相官邸に出張していません〉とあるから、愛媛県はこの日の首相官邸訪問に参加しなかった。
と言うことは、2015年2月25日の安倍晋三と加計孝太郎との面会と2015年3月の加計学園から愛媛県と今治市に対する首相官邸訪問日時の調整や提出資料等についての報告、さらに2015年3月24日の加計学園首相官邸訪問と柳瀬唯夫との面会は一連の流れとしての連続性を持っていたことになる。
もし2015年2月25日の安倍晋三と加計孝太郎との面会が加計学園が発表したように加計孝太郎と安倍晋三との面識を、言ってみれば忖度させて事を有利に運ぶためのニセ情報だったとしたら、先ずは味方を騙すために愛媛県と今治市に対してその面会を信じ込ませるまでは理解できるが、では、柳瀬唯夫はどのような情報に基づいて獣医学部新設に関わる「資料提出の指示」を加計学園に対して行ったのか理解できなくなる。
無理に理解するなら、面会などなかったニセ情報だと柳瀬唯夫も心得ていて、兎に角「資料提出の指示」を行い、加計学園は資料を作成してそれを2015年3月24日に首相官邸に持参、柳瀬唯夫はその資料を受け取ったと言うことになる。
但し文書№19の(4)に「文部科学省の動向について」の中の加計学園からの報告の内容は、文科省が〈2/25に学園理事長と総理との面会時の学園提供資料〉の一部を「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議委員」に示して、加計学園作成の獣医学部新設構想の是非についてなのだろう、〈短期間での回答を求め〉る意見照会を行っていることと、〈委員からの評判は概ね良いとの情報を得ている〉となっているが、この面会がデッチ上げだったとしたら、文科省が意見照会のために「獣医学教育の改善・充実に関する調査研究協力者会議委員」に提供した資料を〈2/25に学園理事長と総理との面会時の学園提供資料〉だとしていることも、事を有利に運ぶためのハッタリだったということになる。
面会という一つの事実を崩すと、加計学園獣医学部新設認可に向けたそれぞれの動向が一連の流れとしての連続性を持っているがゆえにあちこちに綻びが生じることになる。
様々に綻びが生じること自体が面会がデッチ上げなどではなく、一連の連続性の中に収めて置かなければならないということであろう。
要するに安倍晋三と加計学園理事長加計孝太郎の会食中に加計孝太郎に対して下村博文が行った「けしからん」発言のの対応策として2015年4月2日の首相官邸訪問時に首相秘書官柳瀬唯夫に「ちゃんと説明しておくように」と指示したことことからも、藤原豊や柳瀬唯夫が認可を既定路線とした態度を取っていることからも、面会を事実中の事実ということにしなければ、収まりがつかない。