10/29 今日で10日目。朝8時から名古屋駅に立つが、
JRの警備員がやってきて追い出される。
名鉄に乗って岐阜まで行く。岐阜駅はJRと名鉄の駅が
200mほど離れていて、両者を結ぶ長大な歩道橋が漸く
完成したばかり。だが人影は全く無い。駅前の商店街も
シャッター通り。往復1,080円使って、収入は260円。
こういう日もある。
帰宅して、中日新聞の「運勢」欄を見ると、
「田にも村にも人声なく、ただ残月のみあり」。
全くその通りだった。いつもピッタシ当たる。
夜8時、再び名古屋駅に出る。路上に絵を並べて
客待ちの若者がいた。なかなか味のある絵と書だ。
声をかけてみた。
宮城県から全国を回っているという。「似顔絵」
ではなく「笑顔絵師こたろ」だそうだ。
「笑顔絵師」とは、「笑っている顔という意味
だけではなく、絵や言葉によってどこかの誰かが
笑顔になってくれればいいなっていう私の思い」と。
なるほど「では虚無僧の私をどう描く?天蓋を被って
いては笑顔も描けまい」と難問を出した。しばらく
対談して、彼はスラスラ色紙に筆を走らせた。
中心に小さく虚無僧の私。その横に若い男女の笑顔
がドアッフ゜で描かれた。「ムム、私が主役では
ないのか、さて文字はなんと書く?」
彼はしばらく考え考え、筆を入れていく。
「我は暗と成り、明を活かす。闇こそ明を活かす術、
大切は見えぬ所に有る」
なるほど、虚無僧も吹く尺八の音も暗いが、私を見て、
若者は笑顔を見せて通り過ぎていく。
暗があってこそ明が際立つ。暗い私が人々の笑顔を
呼び起こすのだ。
「大切なものは見えぬ所に有る」というのも意味が深い。
お見事、感服して、2,000円 (いざという時の隠し金も
全部) 彼に差し出した。これでまた一文無しになった。
でも、描いてもらった色紙を手にルンルン気分で帰宅できた。
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。
JRの警備員がやってきて追い出される。
名鉄に乗って岐阜まで行く。岐阜駅はJRと名鉄の駅が
200mほど離れていて、両者を結ぶ長大な歩道橋が漸く
完成したばかり。だが人影は全く無い。駅前の商店街も
シャッター通り。往復1,080円使って、収入は260円。
こういう日もある。
帰宅して、中日新聞の「運勢」欄を見ると、
「田にも村にも人声なく、ただ残月のみあり」。
全くその通りだった。いつもピッタシ当たる。
夜8時、再び名古屋駅に出る。路上に絵を並べて
客待ちの若者がいた。なかなか味のある絵と書だ。
声をかけてみた。
宮城県から全国を回っているという。「似顔絵」
ではなく「笑顔絵師こたろ」だそうだ。
「笑顔絵師」とは、「笑っている顔という意味
だけではなく、絵や言葉によってどこかの誰かが
笑顔になってくれればいいなっていう私の思い」と。
なるほど「では虚無僧の私をどう描く?天蓋を被って
いては笑顔も描けまい」と難問を出した。しばらく
対談して、彼はスラスラ色紙に筆を走らせた。
中心に小さく虚無僧の私。その横に若い男女の笑顔
がドアッフ゜で描かれた。「ムム、私が主役では
ないのか、さて文字はなんと書く?」
彼はしばらく考え考え、筆を入れていく。
「我は暗と成り、明を活かす。闇こそ明を活かす術、
大切は見えぬ所に有る」
なるほど、虚無僧も吹く尺八の音も暗いが、私を見て、
若者は笑顔を見せて通り過ぎていく。
暗があってこそ明が際立つ。暗い私が人々の笑顔を
呼び起こすのだ。
「大切なものは見えぬ所に有る」というのも意味が深い。
お見事、感服して、2,000円 (いざという時の隠し金も
全部) 彼に差し出した。これでまた一文無しになった。
でも、描いてもらった色紙を手にルンルン気分で帰宅できた。
「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。