現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

2/27 虚無僧 9日目 フリー ハグ

2011-02-27 22:45:35 | 虚無僧日記
2/27 名古屋駅前、いつもの私の立ち位置に「FREE HUG」の
プラカードを掲げた数人の男女が 立っていた。「ハグ(=
抱き合うこと)しませんかぁ」と 道行く人に呼びかけている。

見知らぬ人同士が 路上で抱き合うのだ。オーストラリアで
始まって今やヨーロッパ、アメリカで流行っているそうな。
名古屋駅でも 時々見かけるようになった。

ロシアでは、抱き合うのが正式の?挨拶の仕方らしい。
以前、ニクソンがソ連を訪問した時、出迎えた ブレジネフ
書記長が、ニクソンの肩を抱きしめた映像には、驚かされた
ものである。

You-tube では「デラックス、有料 ($200) HUG」のプラカードを
持った男性に、$200 を払って やって もらっている女性の
映像がアップされていた。背中をさするのが「デラックス」の
ようだ。でもこれは例外。原則 無料。

ハグの目的は「平和と幸福感に浸れること」。言葉はいらない。
笑顔と「ありがとう」だけで 通じ合える。虚無僧も、言葉では
なく 尺八の音で「癒し効果」を与えることでは、目的は同じだ。

カップルで通った若い女性。「あ、ハグだ」と 飛び込んで行って、
彼の目の前で ハグしてもらった後、彼に「私、愛に飢えてるの
かしら」と “ チグハグ ”なことを言っていた。

その後、ずっと夜10時まで、ハグのメンバーが立っていたが、
ハグする人は、まだまだ 多くはない。でも虚無僧に布施する
人よりは多い。「癒し」を求める人が それだけ いるという
ことか。


名古屋駅・虚無僧」クリックすると「虚無僧」の写真が見れます

虚無僧行脚」の模様を抜き出し、英語訳もつけて紹介していただいてます。クリックして ご覧ください。

「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

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五木寛之 『親鸞』 施湯

2011-02-27 13:49:46 | 虚無僧日記
中日新聞掲載、五木寛之『親鸞』2/26、27。
もう何度も読み返し、涙が出る。

「外道院(げどういん)」とやらは、「また 親鸞に
害をなす 悪人か 」と思っていたが、さに非ず。
「外道院」は、底辺に生きる者たちの救いの神だ。

奈良時代、「光明皇后」が、風呂を沸かし「われ
千人の穢れ(垢=あか) を 落とさん」と誓いをたて
られた。その千人目が「らい病」患者だった。
それも厭わず 肌を拭き清め、膿みを吸ってあげた
ところ、その者は 阿閦(あしゅく)如来 の化身だった」
という故事を挙げて、それを 親鸞の妻 恵信 に
やれと命じる。

親鸞は たじろぎ、「止(や)めさせようとする自分と、
止(と)めてはいけない」という自分の鬩(せめ)ぎあい。
恵信は「親鸞のためではなく、私がやりたいから
やるのです」と。

さすが、五木寛之。みごとな展開だ。

この「光明皇后の施湯(浴)」の故事から、中世、
時宗や禅宗の寺では「風呂」を沸かし、一般人に
入浴させることが行われた。虚無僧寺も風呂を
沸かしていたのである。