現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

外国人の尼僧と対決?

2011-05-06 15:42:52 | 虚無僧日記
5/5 「古武道大会」が終わって そのまま虚無僧の格好で 
栄に出てみた。人通りは少ない。「丸栄」の前の歩道で、
車道を 背にして立つ。

すると、私の真向かい、「丸栄」ビル側にフランス人の
尼僧が立った。結構見かけるので、名古屋では 知らない
人がいないくらい 知れ渡っている人だ。小柄で 山笠は
脱いで、ツルツル頭を出しているので、外国人の女性と
判る。
いろいろな人が興味をもって話しかけるが、意外に愛想が
ない。私も以前、声を掛けて、追い払われた。報道関係者も
「取材を申し込んだが断られた」とか、「写真を撮らせて
くれなかった」と云っていた。

私など喜んでホイホイだが、独り、禅の修業に取り組んで
いるという 頑(かたくな)な姿勢を崩さない。むしろ
小乗的だ。

さて、本物の? 外人女性の托鉢僧と虚無僧の対決やいかに。
彼女は 鈴を鳴らして、なにやら経文を唱えているだけ。
私は、その鈴の音に合わせて静かに尺八を吹いていたのだが、
あにはからんや、1時間で十人以上の人が、彼女の方に
ばかり布施していくではないか。

いつも見かけるので“信頼感”があるのか、皆、さりげなく
入れていく。虚無僧には見向きもしない。やはり見慣れる
虚無僧は「いかがわしい」か。

ムムム、ショックで落ち込んでいると、Oさん夫婦が
ニコニコ笑顔で寄ってこられた。「オーマイゴット」神は
私を見捨てなかったか。

これだから名古屋はいい。知らない人には無関心だが、
顔見知りだと、特別にお布施も はずんでくれる。

件数では負けたが、金額では勝ったか。勝ち負けに
こだわる心が 捨てきれない 私。恥ずかしい。

5/5 古武道大会

2011-05-06 15:09:29 | 虚無僧日記
5月5日は、毎年恒例、名古屋城内で「古武道大会」。
去年から私も参加させてもらっている。「虚無僧と
草刈り鎌の対決」。嘘 ウソ。剣舞の尺八伴奏でござる。

だが、この日ばかりは「虚無僧姿」で堂々と、城内に
はいれる。信長、秀吉、家康、前田利家などに扮した
人気の「名古屋おもてなし武将隊」のショーも隣りで
行っていた。

そちらは 黒山の人だかりだが、「古武道大会」の
観客は数十名と、ちょっと淋しい。私は虚無僧姿で
「客寄せ」に立つ。

虚無僧に興味を示す子供も少ない。最近の子供は、
何事にも「無感動」になってきているようだ。
「岡山から来た」という若い夫婦と両親、そして
外国人の2グループだけが、私と並んで写真を
撮ってくれた。

居合も空手も詩吟も、まして古武道となると、人気
ガタ落ち。一方でイケメンの「武将隊」のショーが
大人気。なぜだ?

“本物”が売れない時代となった。「居合」でも「槍術」
「薙刀」でも、見ていて 意外にスローだ。「型」を披露
するだけだから 「動」よりは「静」。迫力に欠ける。
「武将隊」の「殺陣(たて)」の方が、よっぽど スピーディで
見せる。これも時代の流れか。