現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

雨は降った!「親鸞」

2011-05-30 09:08:16 | 五木寛之
中日新聞連載の五木寛之『親鸞』。雨乞いの法会7日目。
ずいぶん、ハラハラドキドキ、やきもきさせてくれた。

7日目の期限が切れ、親鸞はあわや、石もてなぶり殺される
寸前で、「雷鳴が轟き、大粒の“鉛”のような雨が降ってきた」と、
実にドラマチックな演出に ただ ただ 驚く。

それでも「念仏で雨は降らない」。サトという娘に憑依した
白山の神のなせる業か。仏より神の国ニッポンか?。またまた
この続き、明日が待ち遠しい。

こうしてみると、浄土真宗のお坊さん方が説く「親鸞聖人」の
ありがたいお話より、五木寛之の力はすごい。自分の創意では
なく「親鸞が“こう書いてくれ”と自分に言っているのだ」と。

5月29日、早朝のNHK『ラジオ深夜便』は、ゲストが「五木寛之」
だった。やさしい語り口だ。京都に因んだ歌として、五木氏が
挙げたのは、小柳ルミ子の『京のにわか雨』。

「にわか雨」どころか、「今日はどしゃぶり雨」だった。
五木・親鸞が降らせたのじゃ。

そして、2曲目は、沢田研二の『時の過ぎ行くままに』。

『親鸞』の中でサトも言っている。「雨は降る時は降る」と。
すべては「時」が 解決するのだ。



時が解決 「茶々の恋」

2011-05-30 04:09:04 | テレビ・映画・芸能人
久々にNHK『お江』を見た。
秀吉と茶々の恋の駆け引き。「押してもダメなら
引いてみな」で、秀吉は茶々の心を射止めた。

なるほど、秀吉や三姉妹のドラマは、今までも
たくさんあったが、お茶々が、どうして親の敵
(かたき)である秀吉の側室になったか」を
解き明かしたものは無かったように思う。

「権力に任せて、力づくでモノにした」ぐらいの
扱いだった。それでは、「女性上位」の現代には
通用しないか。

私としては「茶々は、憎き秀吉を滅ぼし、浅井の
血を残すため、あえて敵の懐に飛び込んだ」と
いう説が好きだが、それでは 説明できない部分も
あった。

テレビを見る時は、私の尺八練習時間。「お江」を
見ながら、児玉竹坐氏の「法竹(地無し3尺1寸管)」を
吹く。普通の尺八とは、吹き方も変えなければならない。
今までの経験から得たものを全て捨てなければ 鳴らない。
自己変革、自己改造を強いられる。最初は全く鳴らせ
なかったのが、今日、ようやく鳴り出した。指も届かな
かったのが、届くようになった。ここまでに3年かかった。
すべては 時間が解決してくれるのだ。(秀吉と茶々の
恋のように)

「酷評に耐える」のも プロの条件

2011-05-30 04:08:30 | 虚無僧日記
今朝(5/29) 朝の民放ラジオ。『天理教の時間』で
こんな話。

「同人誌」の会員資格に、①文芸作品が好きであること、
②創作作品を発表できる人、③酷評にも耐えられること。

とあった。なるほど、「本を読むのが好き、読むだけ
では、『素人の趣味』。

プロは「創作」できること。そして、厳しい批評を受け、
世間で もまれて 成長していくのがプロ。

これは、人生にも当てはまる。山の中や部屋に とじ籠って
世間と触れ合わずに生きるのは素人。世間に もまれて
磨かれて、人間となるのだ。「人間」は、本来の意味は
「人の間(あいだ)」で、「じんかん」と読んでいたとか。

尺八もそうだ。好き勝手に、「下手でもいいから」と
吹いているのが素人。
プロとなると、人とは違う自分の「音世界」を創造しな
ければならない。そして厳しい世間の目(耳)で磨かれ、
プロとして成長するのだ。

年収 500万では子供を産めない?

2011-05-30 04:07:40 | 虚無僧日記
【質問コーナー】で、「夫の年収 300万、私 200万。
これでは、子供を作るのは やめた方がいいでしょうか?」
というのがあり、回答者の大半が「無理です」「年収が
増えるか、節約して貯金が貯まるまで、子供を作るのは
やめなさい」とあって、私は正直 驚いた。

今って、年収 500万では、家庭が維持できないのか?。
「子育てには、服も学費もゲーム代もかかるので、貧乏では
子供がいじめに遭う」という意見も。

平成20年の1世帯当たりの平均所得金額は 547万円。しかし、
世帯の6~8割が 平均以下。200万以下の貧困層が2割。

児童のいる世帯では 688万円。つまり、年収 700万 無いと、
子供は持てないということか。

「年収 1,300万だけど、家のローンと学費で、生活は苦しい」
という声も結構あった。1,500万でようやく「なんとか
人並みの生活」らしい。「一億 中流意識」は もう過去の
話となった。

「30、40歳 過ぎても、結婚しない人が 半数」ともいうが、
「結婚したくとも、できない」のが 理由か。

ちなみに「高齢者(65歳以上)世帯の年収は 297万」だそうだ。
私は その半分じゃ。「貧困世帯」2割の中に入るらしいが、
今の生活に十分満足している。

「勝ち組」は、控えめに。「負け組」でも、正々堂々と
生きられる社会にしようではないか。




自殺王国ニッポンが 韓国に抜かれた?!

2011-05-30 04:02:02 | 虚無僧日記
韓国で、アナウンサーのソン・ジソンに続き、
SGワナビーの元メンバー、チェ・ドンハが自殺。
有名芸能人が相次ぎ自殺。失職や破産が理由で
自殺するのではないのだから、不思議な国だ。

韓国の自殺による死亡率が、人口10万人当たり
28.4人となり、「自殺王国」の日本(26人)を
抜いたとのこと。

韓国では、自殺者は一日平均40人というから、
年間1万4千人。しかし、日本はその倍。一日
82人、年間3万人なのだ。

日本人は「忠臣蔵」に代表されるように「自殺は
日本の伝統文化」、「責任のとりかたの一つ」と
いう価値観があった。「だから自殺が多い」と
言われるが、はたしてそうだろうか。

現代において「自殺を賛美」するような風潮は、
もう消滅したと私は思っている。

以前からも、自殺を忌み嫌う社会通念はあった。
自殺されると、周りの者が えらい迷惑する。
身内も世間から疎まれるし、賃貸住宅だと、次の
入居者が入らないと家主に責められ、他の住民
からも恨まれる。

「身内に迷惑をかける」「世間から疎まれる」と
いう暗黙の規範が、自殺を思い止まらせる強制力
として働いていた。私も「自殺願望」は 人一倍
強かったが、その都度「親にすまない」と、思い
留まったものだ。

そんな時、助けになったのは、伯父や叔母だった。
それが 今や、親族、血縁、地縁のつながりも希薄。

独居老人、ニート、引籠もり、派遣の独り住まいが
増えた。結婚して子供を産んでも、子育ての不安。
核家族は、3割が破局に追い込まれる現状だ。

「将来に夢も希望もない生活」が「自殺幇助“剤”」と
なっているのだ。