現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

「吸江流尺八」とは

2011-05-11 04:06:13 | 虚無僧日記
私の尺八流派は「吸江流」と名づけた。

「一口吸尽す西江の水」という禅の言葉に由来する。

弟子が仏法の本質を尋ねたところ、師が「一口で
西江の水を吸い尽くしたら解る」と答えた という話。

「西江」とは「長江=揚子江」。あの長大な揚子江の
水を一口で吸い尽くせば、真理が見えるという意味。

千利休は この「一口吸盡西江水」の禅語によって、
悟りを開いたといわれている。

「一切無で終わるのではなく、そこから有の世界へと
変化」するというような意味も含んでいるそうな。

「吸江(きゅうこう)」は、「九孔(きゅうこう)尺八」に
音が通ずる。私は5孔、7孔、8孔、9孔、そして
「無孔尺八」も自由自在に扱う。それで、古典本曲から
現代曲、ポピュラー、民謡まで吹きこなせる。

こだわりを捨て、すべてを飲み込めば、新たな世界が
見えてくる。最近 見えてきた。



5/10 ボランティア演奏

2011-05-11 03:19:22 | 虚無僧日記
10日は毎月 デイサービスの「H福祉会」で尺八演奏。
一路会メンバーの二人に、“利用者さん”のAさんを
加えて「元イケメン尺八四重奏団」を にわか結成。
童謡・唱歌 数曲を吹き、多いに盛り上がる。

Aさんは60歳の頃尺八を習い始めたが、まもなく
脳梗塞で倒れ、手足が麻痺。それから20年、暗い
毎日を過ごしてきたが、私の尺八を聞いて、「もう
一度トライしよう」と、今 80歳を過ぎての尺八再開。
不自由な指で一生懸命吹く姿が感動を呼ぶ。

Aさんも、毎月10日を楽しみにしており、みんなの
前で 尺八を吹くことで、活き活きしてきた。

ここは職員さんも明るく活き活きしている。そんな姿を
CATV「スターキャット」が取材に来てくれた。
来週火曜日から、一週間毎日午後4時に放映される。