「週刊ポスト」5.20 の「藤原正彦×櫻井よしこ 緊急対談
『日本人の覚悟と誇り』で、天皇について、
「日本がどん底で困った時には、天皇陛下が必ず出てきて
くださる。今回の震災でも、天皇ご一家は、暖房を止め、
食事も蝋燭で召し上がられた。本当に天皇陛下がいて
くださるというのはありがたいと思います」と。
10年前の私なら、感激してお涙ものだが、最近は変わった。
「天皇」について書くのはタブーだが、あえて。
戦後の復興期、昭和天皇は全国をご巡行された。
私も二度ほど、昭和天皇のお姿を拝見したことがある。それは
子供の時の記憶だ。父母の実家の会津若松に向かう時のこと。
当時、上野から会津若松まで、蒸気機関車で8時間かかった。
途中、那須あたりの小さな駅で、列車がしばらく停車した。
単線だから、上り下りの列車は、駅ですれ違うのだ。
車内アナウンスで、天皇・皇后のお召し列車が通過する
とのこと。車内の乗客は一斉に立って、窓を開け、外を見る。
やがて天皇・皇后のお召し列車が、ゆっくりと通過していく。
天皇・皇后は車内でお立ちになり、われわれに手を振って
おられた姿が、私にもはっきりと見えた。戦前なら、お顔を
見ることも憚られたのに、ミーハー気分で、見たものである。
このことだけでも、戦前と戦後、大変な価値観の転換だった。
今、皇室の権威と人気は だいぶ失墜していると言わざるを
得ない。そのように誘導したのは マスコミだ。今や国民の
大半は「皇室不要論」に傾いているのではないかとさえ思う。
『日本人の覚悟と誇り』で、天皇について、
「日本がどん底で困った時には、天皇陛下が必ず出てきて
くださる。今回の震災でも、天皇ご一家は、暖房を止め、
食事も蝋燭で召し上がられた。本当に天皇陛下がいて
くださるというのはありがたいと思います」と。
10年前の私なら、感激してお涙ものだが、最近は変わった。
「天皇」について書くのはタブーだが、あえて。
戦後の復興期、昭和天皇は全国をご巡行された。
私も二度ほど、昭和天皇のお姿を拝見したことがある。それは
子供の時の記憶だ。父母の実家の会津若松に向かう時のこと。
当時、上野から会津若松まで、蒸気機関車で8時間かかった。
途中、那須あたりの小さな駅で、列車がしばらく停車した。
単線だから、上り下りの列車は、駅ですれ違うのだ。
車内アナウンスで、天皇・皇后のお召し列車が通過する
とのこと。車内の乗客は一斉に立って、窓を開け、外を見る。
やがて天皇・皇后のお召し列車が、ゆっくりと通過していく。
天皇・皇后は車内でお立ちになり、われわれに手を振って
おられた姿が、私にもはっきりと見えた。戦前なら、お顔を
見ることも憚られたのに、ミーハー気分で、見たものである。
このことだけでも、戦前と戦後、大変な価値観の転換だった。
今、皇室の権威と人気は だいぶ失墜していると言わざるを
得ない。そのように誘導したのは マスコミだ。今や国民の
大半は「皇室不要論」に傾いているのではないかとさえ思う。