「UFO大通り」と「傘を折る女」の2作品が収められている。最近の作品だが、石岡君が過去の事件を回想して執筆したと言う形式をとっている。
「UFO大通り」は1981年、まだ石岡君が御手洗と知り合って1年ほど後の事件。
その頃、御手洗はまだそれほど忙しくなく、昼食後はお茶を飲み、つまらない冗談を言い合って過ごし、夕刻が近づけば2人でふらりと散歩に出た、という2人の蜜月のような時代だったのだ。
鎌倉の極楽寺に住むバアさんの見たUFOが事件の発端。それが嘘でない事を証明して欲しいと依頼された御手洗は、現場近くで数日前に変死事件が起きていることに注目した。
なんとその変死体は、ヘルメットをかぶり、マフラーを巻きつけ、ゴム手袋をして、シーツに身体を巻きつけて死んでいたのだ。
色んな偶然が重なれば、こんな事も起こるかもしれない。それなりに整合性がある作品。
「傘を折る女」は1993年、御手洗が出国するちょっと前の事件。この頃の御手洗は「退屈だ退屈だ。こんな事をしていては、ぼくの脳細胞は腐ってしまう」とイラついていたらしい。なるほど、だから彼はこの後、彼本来の世界へ戻って行ったのだろう。
だから、私としてはこの作品を読み進めれば、御手洗が日本を出る細かいいきさつが判るのではないか、と期待して読んだが、そういった意味では期待はずれ。
でも、小説としては面白い。彼の超人的な推理力が迷宮入りになりそうな事件を、電話と新聞とラジオの情報だけで、わずか2時間で解決してしまったのだ。
本文中にも書かれているが、本当に「ぼくにジェット・ヘリを一機くれたら、日本中から迷宮入りの事件なんて無くなるのにね!」である。
「UFO大通り」は1981年、まだ石岡君が御手洗と知り合って1年ほど後の事件。
その頃、御手洗はまだそれほど忙しくなく、昼食後はお茶を飲み、つまらない冗談を言い合って過ごし、夕刻が近づけば2人でふらりと散歩に出た、という2人の蜜月のような時代だったのだ。
鎌倉の極楽寺に住むバアさんの見たUFOが事件の発端。それが嘘でない事を証明して欲しいと依頼された御手洗は、現場近くで数日前に変死事件が起きていることに注目した。
なんとその変死体は、ヘルメットをかぶり、マフラーを巻きつけ、ゴム手袋をして、シーツに身体を巻きつけて死んでいたのだ。
色んな偶然が重なれば、こんな事も起こるかもしれない。それなりに整合性がある作品。
「傘を折る女」は1993年、御手洗が出国するちょっと前の事件。この頃の御手洗は「退屈だ退屈だ。こんな事をしていては、ぼくの脳細胞は腐ってしまう」とイラついていたらしい。なるほど、だから彼はこの後、彼本来の世界へ戻って行ったのだろう。
だから、私としてはこの作品を読み進めれば、御手洗が日本を出る細かいいきさつが判るのではないか、と期待して読んだが、そういった意味では期待はずれ。
でも、小説としては面白い。彼の超人的な推理力が迷宮入りになりそうな事件を、電話と新聞とラジオの情報だけで、わずか2時間で解決してしまったのだ。
本文中にも書かれているが、本当に「ぼくにジェット・ヘリを一機くれたら、日本中から迷宮入りの事件なんて無くなるのにね!」である。