ケイの読書日記

個人が書く書評

酒井順子「いつから中年」

2010-11-09 14:44:42 | Weblog
 「惑い続けて40年」というサブタイトルからも分かるとおり、酒井さんの40歳前後のエッセイをまとめたもの。

 「いつから中年?」と問われてもねぇ…。世間的には、もうとっくに中年だと思うけど、酒井さんは以前、『35歳成人説』を唱えた人らしく、40歳で中年というくくりには納得できないらしい。

 これは彼女だけの感じ方ではなくて、首都圏の独身で裕福なバブルを経験したアラフォー世代に共通の感覚のようだ。
 まさに、日本版セックス・アンド・ザ・シティ!

 読んでて、酒井さんって本当にリッチだものね。子どもの頃も、大人になっても、現在も。

 例えば、酒井さんが高校生の時。親の旅行中に友達が遊びにくる事になった。繁華街でAM1時頃まで遊び、さて何か食べようかという事で、(親から、そのお鮨屋さんで食べなさいと言われていた、親の行きつけの)お鮨屋さんへ行って食事。
 代金は、後から親が払ってくれる事になっている。もちろんくるくる寿司ではないよ!!

 しっかし…AM1時に高級鮨屋のカウンターで鮨をつまむ女子高生って…!!
 羨ましい、実に羨ましい。
 ああ、人間の運命って、生まれた家庭で決まってくるんだと、つくづく思う、読むとちょっと落ち込む1冊でした。
コメント (2)
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