ケイの読書日記

個人が書く書評

東川篤哉「謎解きはディナーのあとで」

2011-05-08 15:25:31 | Weblog
 あまりにもマンガチックで華々しい表紙の装丁なので、さほど期待せずに読んだが、これがよい意味で期待を裏切り、すっごく面白い!! 驚いた!

 正統派のド本格。作者の東川篤哉氏は、赤川次郎の作品にすごくハマったらしいけど、赤川次郎よりうんと面白いと思う。

 この東川氏は2002年にデビューして、もう何冊も書いているらしいが、私はこの「謎解きは~」を読むのが初めて。
 きっとキチンとした本格ミステリなんだろうけど、登場人物の魅力がイマイチで、あんまり売れなかったんだろう。

 この「謎解きは~」は、キャラの魅力が爆発…というか暴走しちゃってる。

 国立署の令嬢刑事が毒舌執事に「失礼ながら、お嬢様の目は節穴でございますか?」とコキおろされながらも、難事件を解決していく。
 そこに、花形満が阪神タイガースに入団しそこなって、仕方なく警察官になったというカンジの風祭警部が参入し、シッチャカメッチャカ。
 皆さん、花形満ってわかる?『巨人の星』の。

 全部で6話収められている。第1話と第6話だけがイマイチで、あとは珠玉の作品。4/6つまり2/3だから名作率がすごく高い。
 特に第3話「綺麗な薔薇には殺意がございます」 第4話「花嫁は密室の中でございます」は、出来がいいと思う。
コメント
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