ケイの読書日記

個人が書く書評

泡坂妻夫「乱れからくり」

2011-05-18 15:18:52 | Weblog
 以前読んだ「11枚のとらんぷ」が、あまりにも傑作だったので期待しすぎたせいか…これはイマイチですなぁ。
 一応、日本推理作家協会賞受賞作だけど。

 おもちゃ会社部長から、妻の素行調査を依頼された興信所の社員は、夫妻の乗った車を尾行する。
 ところが、その車を隕石が直撃するという奇禍で、部長は死亡してしまう。
 そして、この事故が幕開けを告げるかのように、不可解な死がおもちゃ会社創業者一族を襲う!!

 なんと、次から次へ人が殺され、あるいは事故死し、2/3位のところで容疑者は、ただ一人になってしまった!!
 まったく金田一耕助も真っ青な連続殺人で、あとの1/3はどうするんだろうと心配したが、なんとか格好がつき事件は収まる。

 しかし…ねぇ、2歳の幼児が50錠もの睡眠薬を間違って飲んで事故死…というのは、アリエナイ。
 親は、子どもが病気の時、薬を飲ませようとすごく苦労する。粉薬でもなかなか嫌がって飲まない。というか飲めない。ましてや錠剤なんて、2歳の幼児には無理!!!
 小学生でも、ノドに引っ掛かる気がすると嫌がり、錠剤を飲めない子がいっぱいいるのに。

 こういう箇所を作者が書いていたら、編集者がチェックすべきだろうに、編集者も分からなかった?
コメント (2)
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