これぞ、正統派恋愛小説!!!
ヒロイン・エリザベスは、恋敵の妨害、相手の叔母の反対、自分自身のプライドと偏見などといった幾多の困難を乗り越え、大金持ちでハンサムなダーシーと結婚。また、彼女の姉も、ダーシーの友人と結婚する、というパッピーエンドストーリー。
だからこそ、時代を超えて世界で読み継がれるのだろう。しかし…「めでたし、めでたし」でゴールインの後がうんざりするほど長いんです。現実の生活は。
例えば、エリザベスの一番下の妹は、ダーシーの元執事の息子と駆落ちするが、どう考えても、男が借金から逃げるのに引きずられたにすぎない。
駆落ちという行為は、この時代、とんでもなく不道徳な事なので、女の親・兄弟姉妹・親戚は、必死になって、女に持参金をつけ男と結婚させようとする。(駆落ちして結婚しなければ、娼婦と同じ扱いを受ける)
しかし、その借金の額が半端ではなく、その先も、いい気になって借金を作り続けるので、いつもその肩代わりをすることになる。
ダーシーがいくら金持ちだからといって、いつまでもニコニコはしてないだろう。
それに、両親が亡くなっているダーシーの妹は、兄であるダーシーをすごく頼りにしている。彼女が、兄嫁とそんなに仲良くなれるだろうか? 兄の関心が自分から、エリザベスに移ってしまっている事を、面白く思わないのが人情では?
どうしても、私は小姑目線で、小説を読んでしまいます。