前回読んだ『アルカトラズ幻想』が、あまりにも冗長だったので、次はもう少しラクに読めるものをと探していたら、この5編の中・短篇を見つけた。
さほど期待しないで読んだが、これが予想以上に面白い。
すべてに加賀恭一郎が登場。犯人も最初からだいたい分かる。ほのめかされている。加賀は、刑事コロンボのように、邪険にされても「あと、ほんの一つだけ質問が」と犯人に食いついて嫌われている。
トリックというより、この人がどうしてこういった犯行に及んだのか、その一見不可解な動機が主な読みどころ。
『嘘をもうひとつだけ』『冷たい灼熱』『第二の希望』『狂った試算』『友の助言』これら5編は、すべて水準以上だと思うけど、最後の『友の助言』が、一番良かったかな?
これは、ガリレオシリーズの『聖女の救済』と、ちょっと似たところがある。友とは、加賀恭一郎のこと。
殺されかけた男は、重傷を負いながらも助かり、そうすると殺そうとした人間が誰か、その疑念に苦しめられることになる。
打ち消しても打ち消しても、その疑惑は振り払えない。そうだよね。その人、すぐそばにいるんだもの。
結局、殺されかけた男は、加賀の助言によって、最後にアクションを起こすのだが、それが正しかったか分からない。
困るよね。こういう場合。しかし、いくら自分の大切な人が悲しんだり、苦しんだりするからと言って、事件を無かった事にはできないよ。
そんな事をしたら、第二第三の犯罪を助長することになってしまう。
さほど期待しないで読んだが、これが予想以上に面白い。
すべてに加賀恭一郎が登場。犯人も最初からだいたい分かる。ほのめかされている。加賀は、刑事コロンボのように、邪険にされても「あと、ほんの一つだけ質問が」と犯人に食いついて嫌われている。
トリックというより、この人がどうしてこういった犯行に及んだのか、その一見不可解な動機が主な読みどころ。
『嘘をもうひとつだけ』『冷たい灼熱』『第二の希望』『狂った試算』『友の助言』これら5編は、すべて水準以上だと思うけど、最後の『友の助言』が、一番良かったかな?
これは、ガリレオシリーズの『聖女の救済』と、ちょっと似たところがある。友とは、加賀恭一郎のこと。
殺されかけた男は、重傷を負いながらも助かり、そうすると殺そうとした人間が誰か、その疑念に苦しめられることになる。
打ち消しても打ち消しても、その疑惑は振り払えない。そうだよね。その人、すぐそばにいるんだもの。
結局、殺されかけた男は、加賀の助言によって、最後にアクションを起こすのだが、それが正しかったか分からない。
困るよね。こういう場合。しかし、いくら自分の大切な人が悲しんだり、苦しんだりするからと言って、事件を無かった事にはできないよ。
そんな事をしたら、第二第三の犯罪を助長することになってしまう。