ケイの読書日記

個人が書く書評

貴志祐介「極悪鳥になる夢を見る」

2014-06-24 14:40:42 | Weblog
 図書館の書架の前をぶらぶらしていたら、「貴志祐介エッセイ集」という文字が目に飛び込んできた。珍しいと思い、借りる。

 筆者は1959年生まれ。(有栖川有栖と同年)だから、こういったエッセイで、子どもの頃の話が出てくると、ドンピシャ!私の思い出とかぶるのだ。

 例えば、「象が踏んでも壊れない」筆箱。小学校5、6年の頃だったと思う。つまり、1970年前後。TVのCMで、本当に象が出て来て筆箱をふんでいた。女の子はさほど欲しがらなかったが、男子たちの間で、人気が沸騰。持っているのが、一種のステイタスだった。机から飛び降りて、その筆箱を踏んで、喜んでいたなぁ。確かに、耐久性はすごかったと思う。

 また、1970年、大阪の万国博覧会。筆者は、会場そばの小学校に通っていたらしい。
 大勢の人が、アメリカ館に展示されている「月の石」を観ようと、炎天下の中、8時間くらい並んでいるというニュースが流れた。人気のあるパビリオンは、みな5~6時間くらい並ぶのが当たり前で、とてもじゃないが、小学生は見ることができず、歩き疲れてクタクタになった、なんて話が載っている。
 私も、小学校から日帰りバスに乗で出掛け、クラス単位で迷子になった事だけ、覚えているなぁ。

 あと、映画「エクソシスト」。筆者は、15歳の時、半年間、英国に留学していたらしい。(なんという金持ちで、教育熱心な家庭だ!!)そこで、留学中に見て、ホラーに目覚めたようだ。
 日本では、もう少し後で公開されたと思う。とにかく、前評判がすごく高くて、映画が公開される前から、その話で持ちきり。公開されたらされたで、「○○映画館で、恐怖のため女子高生が数人失神」なんていう新聞記事もあったくらいなのだ。一種の社会現象だったね。



 筆者の小説の創作裏話なども、少し書かれている。出世作「黒い家」を読みたいとずーっと思っているのだが…怖いだろうなぁ。後味悪そうだなぁ、と躊躇してる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする