ケイの読書日記

個人が書く書評

上野千鶴子X信田さよ子X北原みのり 「毒婦たち」

2015-08-17 16:03:26 | Weblog
 木島佳苗、東電OL(この人は被害者)、角田美代子、上田美由紀、下村早苗、畠山鈴香、三橋歌織という、そうそうたる女性犯罪者たちを俎上に載せた対談集。

 上野千鶴子や信田さよ子の本は、いままで読んだ事があったので、だいたいの主張は分かっていたが、北原みのり氏は初めて。なかなか過激な人なんだ。女性のためのセックストーイショップを経営。そして、ジェンダー視点で考察したコラムニストなんだ。へーえ!!!
 
 私がこの人に慣れていないせいなんだろうけど、引っ掛かる箇所多数。例えば、こんな箇所。「…私たちって、日常的に脅しの文化の中で生きているんじゃないかって強く感じるんです。この間、韓国へ行ったんですが、あの国にいると、脅されている感覚がすごく薄かったんですね。(中略)  この国(日本の事)全体が、原発国家だし、DV国家だし、家庭の空気も社会の空気も、いつもいつも何かに脅されて、びくついて、こんなこと言ったら何か言われるんじゃないかって気分が、充満している」

 この人は、韓流が大好きなので、韓国の方が素晴らしいと思う気持ちが強いんだろうけど、でも、それって本当??? 
 韓国って、すごく儒教思想が強いから、日本以上に「女性は女性らしく」「女は男に選ばれてなんぼ」」という価値観に縛られていると思うけどなぁ。

 だいたい、そんなに脅されてびくついている気がするなら、日本を脱出して海外でのびのび仕事をしたら? そういったジャーナリストやコラムニストは、いっぱいいるじゃん。日本は息が詰まると言って。国籍を取るのは難しいけど、永住権は取れるって!


 最近、戦後70年と言って、TVでも新聞でも雑誌でも、日本のネガティブなニュースばかりが溢れていて、見るのも読むのも、なかなかシンドイ。
 こんなに毎日、反省しろ!反省しろ!反省しろ!と言われ続けると、疲れてかえって嫌になっちゃうよ。
 それでも「被害者の方々が、もう謝らなくてもいいですよ、謝罪は十分です、とおっしゃるまで、謝り続けなければならない。」と主張する人もいるから。本当に神様みたいに立派な人です。申し訳ない。私は神様にはなれません。
コメント
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