皆さま、あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
ごめんなさいね。お正月なのに、こんな縁起でもないタイトルの本の紹介なんて。他に読んでいないのです。ただ、前向きな明るい内容の本ですよ。
岸本さんって、お兄さんがいるんだ!! このエッセイを読んで初めて知りました。驚きました。お姉さんや甥御さんの話は、エッセイ中に少し出てきているので知っていたが、お兄さんの話は、ついぞ読んだことがないような…。
そういえば、以前一度、「兄が…」という記述があったような気がする。その時私は、お姉さんの旦那さん(つまり義兄)のことだと解釈して、読み進めていたのだ。だって、私は、岸本さんのエッセイの大部分を読んでいるが、お兄さんの存在をうかがわせる物は、全くなかった。
もともと、岸本さんは独身の子供の義務として、土日は高齢の親の家に行っていたが、兄弟のつながりは薄かったようだ。
それ、理解できます。私も6歳上の兄がいたが、正月に顔をあわせて「あけましておめでとうございます」と言うだけで、他は全く没交渉。同性のきょうだいだったら、もう少し交流もあるだろうに、と思ったこともある。
岸本さんのお母さんは、もともと血圧が高く、それがもとで早死にして、あとにお父さんが残った。
岸本さんの、東京大学教養学部卒業、会社勤務を経て中国に留学という経歴から、裕福な家庭の出身かしらと思っていたが、どうもそうではないらしい。
貧困家庭という訳ではなく、ご両親も愛情を注いでくれたが、岸本さんが子供の頃、お父さんの借金がもとで、鎌倉の自宅を手放すことになった。そのあと、奨学金などを利用して、親に経済的負担をかけずやってきた。国立大学とはいえ、岸本さんの場合、下宿していたから、本当に大変だったと思うよ。
そのお父さんの借金が、いったい何のためのものか、いまだに分からないようだ。本人に尋ねても忘れちゃってるらしい。便利だなぁ。こういう時、認知症って。
だから、岸本さんがお父さんに寄せる感情は、温かいものばかりではないのだ。
本文に、こういった文章がある。
そういう私が、ファミリータイプのマンションのリビングで、テレビの前に座っている父の後ろ姿に皮肉めいた気持ちを抱かないと言ったら嘘になる。人生の途中で働くのを止めてしまい、蓄えも備えもしないできても、こうして暑さ寒さと無縁のリビングで、子や孫にかしずかれているのだから、恩愛とはたいしたものだな、というような。
分かる分かる、それに似た気持ちを私も母に対して感じるもの。
私の母は、自分の親も舅姑も介護した経験がない。(この年代の人って兄弟姉妹が多いから)自分の旦那すら、病院で亡くなったので介護しなかった。それなのに、自分の介護は子供がやるのが当然という態度、謙虚さがない。
今、介護離職を防ごうという動きがある。職を投げうってまで介護する必要はないが、やはり、少しは介護の経験をして、自分もこうやって年老いていくんだな、という心構えはした方が良いと思う。
ごめんなさいね。お正月なのに、こんな縁起でもないタイトルの本の紹介なんて。他に読んでいないのです。ただ、前向きな明るい内容の本ですよ。
岸本さんって、お兄さんがいるんだ!! このエッセイを読んで初めて知りました。驚きました。お姉さんや甥御さんの話は、エッセイ中に少し出てきているので知っていたが、お兄さんの話は、ついぞ読んだことがないような…。
そういえば、以前一度、「兄が…」という記述があったような気がする。その時私は、お姉さんの旦那さん(つまり義兄)のことだと解釈して、読み進めていたのだ。だって、私は、岸本さんのエッセイの大部分を読んでいるが、お兄さんの存在をうかがわせる物は、全くなかった。
もともと、岸本さんは独身の子供の義務として、土日は高齢の親の家に行っていたが、兄弟のつながりは薄かったようだ。
それ、理解できます。私も6歳上の兄がいたが、正月に顔をあわせて「あけましておめでとうございます」と言うだけで、他は全く没交渉。同性のきょうだいだったら、もう少し交流もあるだろうに、と思ったこともある。
岸本さんのお母さんは、もともと血圧が高く、それがもとで早死にして、あとにお父さんが残った。
岸本さんの、東京大学教養学部卒業、会社勤務を経て中国に留学という経歴から、裕福な家庭の出身かしらと思っていたが、どうもそうではないらしい。
貧困家庭という訳ではなく、ご両親も愛情を注いでくれたが、岸本さんが子供の頃、お父さんの借金がもとで、鎌倉の自宅を手放すことになった。そのあと、奨学金などを利用して、親に経済的負担をかけずやってきた。国立大学とはいえ、岸本さんの場合、下宿していたから、本当に大変だったと思うよ。
そのお父さんの借金が、いったい何のためのものか、いまだに分からないようだ。本人に尋ねても忘れちゃってるらしい。便利だなぁ。こういう時、認知症って。
だから、岸本さんがお父さんに寄せる感情は、温かいものばかりではないのだ。
本文に、こういった文章がある。
そういう私が、ファミリータイプのマンションのリビングで、テレビの前に座っている父の後ろ姿に皮肉めいた気持ちを抱かないと言ったら嘘になる。人生の途中で働くのを止めてしまい、蓄えも備えもしないできても、こうして暑さ寒さと無縁のリビングで、子や孫にかしずかれているのだから、恩愛とはたいしたものだな、というような。
分かる分かる、それに似た気持ちを私も母に対して感じるもの。
私の母は、自分の親も舅姑も介護した経験がない。(この年代の人って兄弟姉妹が多いから)自分の旦那すら、病院で亡くなったので介護しなかった。それなのに、自分の介護は子供がやるのが当然という態度、謙虚さがない。
今、介護離職を防ごうという動きがある。職を投げうってまで介護する必要はないが、やはり、少しは介護の経験をして、自分もこうやって年老いていくんだな、という心構えはした方が良いと思う。