ケイの読書日記

個人が書く書評

林真理子 「中島ハルコはまだ懲りていない!」 文藝春秋社

2022-06-22 14:54:46 | 林真理子
 「中島ハルコ」シリーズ第2弾。第1弾がとても面白かったので第2弾も読んでみる。中島ハルコは名古屋出身の53歳会社経営者。このシリーズの語り手のフードライター菊池いづみに「日本一厚かましい女社長」と呼ばれている。
 第1弾ではハルコの出身地・名古屋のお話も少しはあったが、今回は全く無し。ちょっと寂しいね。上流階級の縁談の話が多い。

 お見合いって絶滅したと思っていたけど、お金持ちや家柄がすごい家では、まだまだ多いらしい。そりゃそうだ。配偶者の実家に資産があったり、社会的地位が高かったりすれば、今後の自分の仕事に大きなプラスになるものね。
 ただ、男の方は、いくら良家のボンボンでも、大学のサークルで知り合ったり職場結婚したりと、良さそうな物件はどんどん売れていくのに、お金持ちの家に育った女の子は、自分より貧乏な人と結婚したがらず(当たり前か!)どうしても上流社会では女の子が余ってしまう傾向がある。

 でも庶民の間でも、年頃の娘や息子を持つ親の体感では、実数では男の方が多いけど、結婚したいと思っている人数でいけば、女の方が多いような気がするなぁ。
 ひと昔前まで、男は結婚しないと社会的に認められなくて出世しにくい傾向があった。そういった意識が薄くなり、結婚から自由になった気がする。もちろん経済的な問題で結婚を最初からあきらめている人もいるけど。
 それに対し、女の方は結婚で豊かになろうと考えているような。本人がというより親が。

 ああ、話が大幅に脱線してしまった。とにかく日本一あつかましいハルコがズバズバ言いたい事を言うので、結構面白いです。

 
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