法月綸太郎がやたら褒めていたので読んでみる。
「見えないグリーン」という題名なので、緑の保護色でも使ったトリックだろうか?と勝手に思っていたら、これはMr.グリーン、つまり人の名前。
ストーリーはこうだ。
40年余り昔、ミステリ好きの7人の男女が集まって『殺人クラブ』という名の読書会を開いていた。やがて第二次世界大戦。時は移り、今ではメンバーは互いに疎遠になっている。
そうしたある日、グループの一人が旧交を温めようとして昔の仲間に再会を呼びかけると、それに連動したかのように仲間が次々と殺されていって…。
こう書くと、すごく面白そうだが実際は…そうでもない。
第一第二第三と3件の殺人がおこる。特に第一の殺人のトリックは意表をついたもの。作品を通じてトリックは優れていると思う。細かい伏線があちこちに張ってあり、作者のフェアであろうとする姿勢がよく現れている。
しかし、致命的な欠点は、ミステリとしての雰囲気が無い。トリックは秀逸でも小説としてつまらない。
これは訳が悪いのか、それとも元々こういう文章なのかなぁ。作者のスラデックという人はSF作家が本職だそうです。
すごく平坦なホームドラマの中に、斬新なトリックが投げ込まれている、という感じ。
これは、登場人物の、特に名探偵役のサッカレィ・フィンのキャラが薄いということも関係しているんだろうね。
「見えないグリーン」という題名なので、緑の保護色でも使ったトリックだろうか?と勝手に思っていたら、これはMr.グリーン、つまり人の名前。
ストーリーはこうだ。
40年余り昔、ミステリ好きの7人の男女が集まって『殺人クラブ』という名の読書会を開いていた。やがて第二次世界大戦。時は移り、今ではメンバーは互いに疎遠になっている。
そうしたある日、グループの一人が旧交を温めようとして昔の仲間に再会を呼びかけると、それに連動したかのように仲間が次々と殺されていって…。
こう書くと、すごく面白そうだが実際は…そうでもない。
第一第二第三と3件の殺人がおこる。特に第一の殺人のトリックは意表をついたもの。作品を通じてトリックは優れていると思う。細かい伏線があちこちに張ってあり、作者のフェアであろうとする姿勢がよく現れている。
しかし、致命的な欠点は、ミステリとしての雰囲気が無い。トリックは秀逸でも小説としてつまらない。
これは訳が悪いのか、それとも元々こういう文章なのかなぁ。作者のスラデックという人はSF作家が本職だそうです。
すごく平坦なホームドラマの中に、斬新なトリックが投げ込まれている、という感じ。
これは、登場人物の、特に名探偵役のサッカレィ・フィンのキャラが薄いということも関係しているんだろうね。